大垣ミナモのこと

岐阜県大垣市を本拠地に活動する大垣ミナモソフトボールクラブ。母体は2012年に行われた岐阜国体の強化チームで、せっかく強くなったチームをそのまま解散させてしまうのはもったいないと、国体後もクラブチームとして日本リーグ2部に参戦している。

その運営方法はとてもユニークだ。地元の企業10社が平等に資金を出し、選手もその10社に分かれて勤務している。1社のスポンサーに依存することなく運営することで、例えばある1つの企業の経営が危なくなっても、チームを解散させるリスクを減らすことができる。さらに言えばスポーツチームを持ちたくても運営的に厳しいという企業でも、このシステムなら参加が可能だ。

ただ1社ではない分、休日や労働条件の差があり、選手のコンディショニングに違いが出る、というデメリットはある。それでも誰もが知る大企業でも経営悪化のためスポーツチームを廃部にする例が枚挙にいとまがない中、個人的にはこの大垣ミナモのシステムは、新しい企業とスポーツのあり方としてもっと注目されてもいいと考えている。

山田投手、眼が写っている写真はバッティングのだけでした。投手なんですけどね。

大垣ミナモを取材し始めたのは、2015年の春。その前年に1部昇格を賭けた順位決定戦で敗れ、新たに1部を目指して始動したタイミングだった。ちなみにその時に書いた記事がこちら。(http://start.gifu.jp/pickup/minamo_150424/)当時の伊藤良恵監督や、現在もエースとしてチームを引っ張る山田麻未投手の美しく力強い眼が特に印象的だった。

その後も取材を重ねるにつれ見えてきたことがあった。このチームを支える社長たちは、自分の会社だけではなく「大垣を良くしよう」と、とことん真剣になっているということだ。スポーツをするのは会社の宣伝のためという目的もあるにはあるのだろうが、ユニホームの一番目立つ場所は「Minamo」となっているように、一番は「大垣」のためなのである。

選手たちもそれに応えようとしている。過去に1部のチームに所属していた山田投手は、目標が「再び1部で投げたい」から「応援してくれる人のためにこのチームを1部に昇格させたい」に変わった。毎日のように練習場に見学に来るファンも多い。

大垣ミナモは3年連続で2部リーグのグループセクションでは首位になりながら、まだ1部昇格を果たしていない。今シーズンは前期を6試合を終わって、5勝1敗とホープセクションの1位につけている。果たして悲願の1部昇格はなるか。ソフトボールではクラブチームが1部に昇格した例は1つもない。このユニークなシステムのチームが1部に昇格すれば、新しいスポーツの形を全国に見せることができるかも知れない。

前置きだけでとても長くなってしまったので、9月1日(金)から始まる後期リーグ戦に向けての監督選手のコメントや、前期リーグの振り返りは明日以降に掲載していこうと思ってます。よろしければ明日もこのサイトを開いてください。

 

投稿者:

斎藤 孝一

名古屋市在住のスポーツライター。TV局の番組制作で長年取材してきた、岐阜のスポーツ選手の魅力を伝えたいとこのサイトを立ち上げました。大垣ミナモソフトボールクラブやハンドボールの飛騨高山ブラックブルズ岐阜、バスケットのGIFU SWOOPSなどを中心に、いろいろな岐阜のスポーツ情報を紹介していきます。

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