残り1秒+エースのお仕事=劇的勝利の裏にあったものとは

バスケットB3リーグ第5節2日目(12月16日)

岐阜スゥープス89-87東京海上日動ビッグブルー

選手入場から大きく盛り上がった

前日、20点以上の大差をつけて快勝した岐阜スゥープス。3連勝を狙いこの日も東京海上日動ビッグブルーと対戦した。試合は前日とうって変わって息をのむような緊迫した戦いに。そして最後の最後、残り1秒でドラマが待っていた。

 

1Q(岐阜24-25東京海上日動)

18得点9リバウンド7アシストと気を吐いた#6ビンゴ

立ち上がりからビックブルーの外国籍選手に得点を許し、この試合も追いかける展開となった。それでも#6ビンゴ・メリエックスが好調。5分30秒で#16伊藤良太からのパスを受けてシュートを決めると、これが相手のファウルを誘いバスケットカウント。フリースローもきっちり決めて14-12と逆転した。さらに#12三浦正和の3Pやビンゴのカットインなどでリードを7点に広げる。しかし初勝利を狙うビッグブルーも反撃。前日不調だったアンドレ・マレーに次々とシュートを決められ、24-25とスゥープスが1点をリードされ第1Qを終えた。

2Q(岐阜28-24東京海上日動)

要所でインサイドのレイアップを決めた#10犬飼

第2Q開始からすぐに#6ビンゴが#10犬飼啓介への速いパスを通して相手のインサイドを攻略し、いきなり逆転に成功したスゥープス。続けて#17杉本憲男が右45度から3Pシュートを決めてリードを広げると、速攻も決まり一時は10点差をつけた。しかしファウルで与えたフリースローを確実に決められ試合の流れを手放すと、終了間際にバスケットカウント付きの3Pシュートを決められ52-49とリードを3点に詰められて前半を折り返す。

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3Q(岐阜15-20東京海上日動)

相手の厳しいディフェンスに連続でゴールが決まらず波に乗れない。3点のリードは底をつき、取っては取られるを繰り返す。そして終了間際に連続得点を許して逆に2点のビハインドを背負ってしまった。

4Q(岐阜22-18東京海上日動)

18得点といつもより控えめだった#44マイクだがリバウンドやシュートブロックで貢献

いきなり3Pシュートを決められる嫌な展開。6点を追いかける形になった7分26秒、#6ビンゴがリング下で粘ってバスケットカウント付きの2点シュートを決める。さらに#44マイケル・アリソンが連続でシュートを決め逆転。#12三浦がリバウンドを拾って中央の#8田中昌寛が3Pシュートを沈め80-75と一気に差を広げる。しかし初勝利に強い気持ちを見せるビックブルーはあきらめない。外国籍選手の活躍で徐々に差が詰まり、ついに残り44秒、スゥープスは3Pシュートを決められ、86-86の同点に追いつかれてしまった。

タイムアウトで#8田中に命運を託すことに

すかさずタイムアウトを取ったスゥープス。この時、梶本健治HC代行と落慶久アソシエイトコーチはチームのエース#8田中に「ボールをもらったら迷わず打て」と指示を出した。チームの精神的支柱である田中にすべてを託した。

そんな中で35秒、#44マイクがファウルを受けフリースローを獲得。思わぬチャンスを得た。しかしマイクはこれを2本とも失敗。逆にスゥープスもファウルで相手にフリースローを与え、残り12秒で86-87と1点をリードされてしまった。

攻撃できるのはほぼ1回。素早い攻撃で相手陣内に攻め込むスゥープス。#12三浦が左90度の位置に待っていた#8田中にパスを出した。

残りは1秒。

ほしい時に決める!エースの仕事をした#8田中(写真提供野原滋男さん)

夢だったこのB3の舞台に立つまで、何度も何度も、くりかえしくりかえし練習してきた3Pシュートをこの重圧のかかる展開の中で田中はきっちりと沈めてみせた。

田中は言う。「ハーフタイムでこういう状況もあり得ると頭に入れていた。シューターとして『最後、田中が打って外したら仕方がない』と思われる選手になりたいと思ってやってきた。コーチ、選手のみんなが打ってくれと言ってくれたことに感謝したい」。エースがエースである所以を見せて、スゥープスが劇的な勝利を飾った。

 

梶本健治HC代行

「最後は、オフェンスのフォーメーションとしてマイクが打つか、そこを相手に守られたら田中がフリーになるシステムだった。それが見事に的中した。田中が軸になって出来上がったチーム。見事に決めてくれた。4Qで6点離されたがそこで我慢して追いつくことができた。そこがチームとして成長した部分だと思う」

#10犬飼啓介

11得点の#10犬飼、シュート成功率は83.3%

「途中から出る選手は気持ちを前面に出すプレーをすることでチームに勢いをつけないといけない。今日もフルスイングすること、全力を出すことを心掛けてプレーしていた。自分がいま意識しているのはプレーの幅を広げること。そしてチームのために何ができるか。練習からどれだけハードに出来るかが勝負につながると思う。今日もたくさんの人に応援してもらえて、僕のプレーの源はそこにある。また見たいと思ってもらえるかは自分たち次第、やるしかない」

#8田中昌寛

劇的シュートを決めてガッツポーズ

「最後は無の境地でした。こうした競ったゲームをチーム一丸となって勝てたことは大きい。今後こうした展開でもしっかり足を動かしながら、インサイドもアウトサイドからも得点できるようなスゥープスのバスケットを確立したい。いまはスゥープスの運営会社で働いていて、練習も頑張るけど、たくさんの人たちに足を運んでもらうため営業も頑張っている。今日もスポンサーの方や、なろうかと迷っている方が見に来てくれていた。今日はいい営業活動ができたなと(笑)」

 

 

投稿者:

斎藤 孝一

名古屋市在住のスポーツライター。TV局の番組制作で長年取材してきた、岐阜のスポーツ選手の魅力を伝えたいとこのサイトを立ち上げました。大垣ミナモソフトボールクラブやハンドボールの飛騨高山ブラックブルズ岐阜、バスケットのGIFU SWOOPSなどを中心に、いろいろな岐阜のスポーツ情報を紹介していきます。

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