女子ソフトボールの日本リーグ2部ホープセクション最終節が、23日と24日大垣市の浅中公園で行われ、大垣市の大垣ミナモソフトボールクラブは総合成績10勝2敗で首位となり、来月行われる順位決定戦で、アドバンスセクション首位のNECプラットフォームズと対戦することになった。ミナモがグループセクション首位に輝くのは4年連続、今年こそ順位決定戦で勝利し、悲願の1部リーグ昇格を達成してほしい。
23日の試合で勝利し、優勝に王手をかけた大垣ミナモ。24日の第1試合は、前期に13-1と大勝しているペヤングが相手だった。
大垣ミナモの先発はエースの山田麻未。2回表、ペヤングの5番磯貝の打球はライトの下條が目測を誤り2塁打に、更にフィルダースチョイスも絡み1死2・3塁のピンチとなる。しかし山田は緩急をつけたピッチングで後続を断ち、仲間のミスを帳消しにする。
打線は3回ウラ、2死満塁のチャンスを作るが、3番・兼益明日香の打球は快音を残しセンターの頭上を襲うが、フェンス手前で失速し得点を挙げることができない。
「前期はたくさん点を取ってくれたので、楽な展開で投げられるかと期待していた」と言う山田だが、思わぬ膠着状態に「この流れは1点を取られたらまずい、締めるところは締めないと」と気持ちを改め、7回を2安打1四球というほぼ完ぺきな投球で味方の援護を待つ。
7回裏のミナモの攻撃は、2死から8番の粕谷朋世がサードへの強襲ヒットで塁に出る。打席には9番の小泉あい。前日3つの送りバントを決めボールが見えていた小泉あいだが、ここで不思議な感覚が頭の中に広がる。
小泉あいと小泉ゆいは双子の姉妹。今月1日の厚木大会で、同じ7回に妹のゆいが、2死1塁で同点タイムリーヒットを打っていた。「厚木大会のゆいの打席が頭の中でフラッシュバックして、良いイメージというか、ゆいの感覚が乗り移ったように打てました」
あいの打球は、ゆいのそれと同じように左中間を割り、1塁から代走の鈴木かやがホームを駆け抜けて大垣ミナモがサヨナラ勝ち。今季もグループリーグを首位で終えた。
溝江香澄監督は「ほっとしました。犠牲心を持ってやってきたことで最後のヒットにつながった」と殊勲打の小泉あいを称える一方で、「山田が踏ん張った。ピッチャーが困ったら野手が助け、バッターが打てなかったらピッチャーが踏ん張る。そういう強さが出てきた」と、悲願の1部昇格に向けてチームに手ごたえを感じたようだ。
またこの日、山田の投球を支え続けたキャッチャーで主将の柳田優香は「この厳しい試合を順位決定戦に繋いでいくことが大事。全員総力でモチベーションを上げていきたい」と、チーム一丸となって1部昇格を狙う強い思いを語ってくれた。