大垣ミナモ1部昇格喜びの声

来季1部昇格を勝ち取った大垣ミナモソフトボールクラブ。その喜びの声をお届けします。

溝江香澄監督 「優勝するイメージはしていた。自分たちで掴み取った勝利なので嬉しい。満塁ホームランを打たれても私が諦めた表情を見せたり、もう無理だと思ったりするとそれは選手に伝わる。そもそも選手たちは諦めていなかったし、自分もプレーできない分、戦っていると声をかけて同じ気持ちで戦えた。打席で結果を出せたこと、それぞれがこの試合に向けて調整し、選手としての責任を果たしてくれたことが一番の勝因」

柳田優香主将 「この日のためにやってきた、本当にうれしい。正直最後まで必死だった。みんなを信じてやってきて良かった。今思えば、1部に上がれなかった4年間の経験が大きかった。3回挑戦して上がれなくて、だから今があると思う。ソフトボールをやっていて良かった。支えてくれた家族、会社の人たち、地元の人たちに感謝の気持ちでいっぱい」

山田麻未投手 「うれしいの一言。勝った瞬間は一番にマウンドに行った。このみんなで勝てたことがうれしくて、ほっとしたという気持ちが一番。これまでも1年1年勝負をかけて挑んでいたが、今年はすごくチャンスだと思っていて、群馬で負けて不安ばかりだったけど、ここまで来たら勝つしかないと、そういう気持ちでマウンドに立ったし、大事な試合を任されたことがうれしかったので、感謝の気持ちを出せたのが結果につながったと思う」

川端めぐみ外野手 「全然実感がない。このチームに入って5年、やっとですね。満塁ホームランを打たれても、こっちの勢いは止まらないと思っていたので、絶対追い越せると、勝つイメージしかなかった。チーム全員でやっている所が今年のチーム。一丸となっている時は強い。やめた人も応援してくれて、ここにこれなくてもメッセージをくれた、その力も大きかった」

粕谷朋世内野手 「めっちゃうれしいです。2年前はこうやって大量リードで勝っていた中で逆転されたので、自分たちは気が抜けないという思いで見ていた。目標を達成しほっとしている」

小泉ゆい内野手 「5年目でやっと1部に行けて、ずっとそれを目指してやってきたので、やっと叶ってめっちゃうれしい。大垣大会では打てなかったのでここで打てて良かった。誰が活躍とかではなくみんな。ランナーで自分が出たら敏子が返してくれたのでうれしかった」

小泉あい内野手 「うれしいです。言葉が出ません、うれし過ぎて。ここまですごく苦しかった。もう辞めたいというくらい苦しんで、結果が出なくて代えられて悔しかったし、複雑な一年間だった。ゆいと2人で達成できて幸せ、親に感謝したい」

永沢杏奈内野手 「やっと勝てた。最後アンが出てきた瞬間に涙が出てきてこらえきれなかった。これまで同期がいなくていろんなことを話せる人がいなくて、つらかったというかさみしくて、でもソフトボールが好きだからやってこれたと思うし、これだけ応援してもらっているので。会社の前社長には毎節来てもらっているので本当に感謝しかない。その前で決められて本当にうれしい」

兼益明日香外野手 「ホームランはあんまり覚えていない。前の打席でファールばかり打っていたので、とりあえず中に入れと思っていた。全部のストライクを振っていたので、それがあの打席に生きたと思う。これまで3年間悔しい思いをして、会社に申し訳ないと思っていたが安心して報告できる」

谷口敏子内野手 「うれしいけど実感がない、全然ないです。ここまで来るのに時間がかかって、しんどかったので余計実感がないんだと思う。何回もあきらめようと思ったことがある。4番でいるのに結果が出ない。でも4番を打たしてもらっているというのがしんどかった。今日はみんなのおかげで打てたと思う」

奥あかね外野手 「まだ実感がわかない。ケガでちょっと複雑な気持ちはある。本当にうれしいけど、ちょっと悔しい気持ちもある」

裁ひかる投手 「リリーフ登板は本当に緊張した。でも練習試合で抑えていたのでいいイメージができていた。キャッチャーと自分が近くに感じられて投げやすかった。我慢、我慢のシーズンだったけど最後の大一番で投げられて、勝利投手になれてすごくうれしい。これを自信にしてどんどん登板回数を増やしていきたい」

竹原由菜投手 「守っている時にみんながまだまだ大丈夫と声をかけてくれて、その分自分自身自覚を持って投げた。コースが良くても力でもっていかれることもある。回転を意識して投げたい。1部では何を投げても挑戦の気持ちでいきたい。そこで自分に何が足りないのかわかってくる」

下條さくら外野手 「うれしい。先輩たちの姿や言葉からどうしても1部に上がるというのがみんなの中にあった。2月にチームに合流した時から共有してきて、ついにやっと成し遂げられた。1部に上がったら全員総力でがんばりたい」

平川穂波捕手 「1年間、この試合に勝つためにやってきたので、その目標を掴み取れて良かった。ずっと相手ピッチャーをイメージして振り込んできたので、自信を持って打席に立てた。来年は1部なのでこれほど勝てるか分からないですが、目の前の試合を全員で勝に行きたいと思う」

 

日本リーグ参戦5年、悲願の1部昇格 大垣ミナモ

ついにやった!日本女子ソフトボールリーグ2部の大垣ミナモは、24日に静岡県・天城ふるさと広場野球場で行われた昇格決定試合で、NECプラットフォームズを10-6で下し、来季の1部昇格を決めた。クラブチームが1部リーグに参戦するのは50年の歴史を持つソフトボールリーグで初の快挙。これまで1部の壁に跳ね返されること3度、4度目の正直で地元企業10社が支えるチーム、そしてファンの夢がかなった。

14日の試合で敗れ、1部昇格にはこの日行われる2試合で、2連勝するしかなくなった大垣ミナモ。初戦の相手は2位同士の対戦で勝ち上がってきた静甲。勢いのある相手に対し大垣ミナモは初回から攻勢をかける。

この日1番に入った平川がストレートの四球で出塁すると、2番の小泉ゆいがレフト前に技ありのヒットで続く。3番の兼益はきっちり送りバントを決め1死2、3塁とすると、主砲4番谷口がライト前に痛烈なタイムリーヒット、流れるような攻撃で大垣ミナモが2点を先制した。

2回表に1点を返されたその裏の攻撃、1死満塁のチャンスを作り3番の兼益。こちらも速い打球が三遊間を抜き1点を追加。3-1とリードを再び2点差とする。

大垣ミナモの先発はエースの山田。3回ヒットとエラーで無死1、3塁のピンチを迎えるも後続を抑え得点を許さない。4回にも自らのエラーでピンチを招くものの、粘りの投球で相手をねじ伏せる。「負ければ終わり」という剣が峰の一戦。1部昇格に強い執念を見せる山田の投球が光った。

試合はそのまま3-1で大垣ミナモが勝利。わずか3安打ながら効率的な得点で昇格決定戦にコマを進めた。

そして午後に行われた昇格決定戦、先発の竹原は初回「緊張した」と3者連続四球で1点を失ってしまう。しかしその裏、大垣ミナモはランナーを2塁に置いて、4番谷口のヒットですぐさま同点に追いつく。更に2回裏には2死2.3塁で1番平川がセンター前に2点タイムリー、3-1と2点のリードを得る。

しかしNECも黙ってはいない。4回表、2死から2塁打と2つの四球で満塁のチャンスを作ると、NEC1番和田はフルカウントから内角のボールを捉える。これがセンターオーバーのホームランとなり、NECが一挙に試合をひっくり返した。

何としてでも1部に昇格したいと粘る大垣ミナモ。相手に傾きかけた試合の流れを取り戻したのは、今季クリーンアップに抜擢された3番の兼益。5回裏、2死から小泉ゆいがヒットで出ると、「打てる球は何でも打とうと思っていた」という兼益の当たりは、打った瞬間にそれとわかるツーランホームラン。5-5と大垣ミナモが試合を振り出しに戻す。

勢いに乗った大垣ミナモ6回裏、代打井上のヒットをきっかけに、小泉姉妹と兼益のタイムリーなど打者一巡の猛攻を仕掛け一挙に5点を追加。投手陣は5回から3年目の裁が好投、2回3分の2を無失点で切り抜けると、最後はチョウアンジュが締めて10-6で大垣ミナモが勝利、悲願の一部昇格を果たした。

劇的な逆転勝ちに「実感がわかない」と溝江監督や選手たち。これまで3年連続ではじき返されていた1部昇格という壁を突破し、選手たちの顔には安堵の気持ちと、笑顔がはじけていた。

(喜びの声は明日にまとめて更新します。なお動画を撮影していたため写真がありません。あしからず)

 

2度追いつくも勝利ならず大垣ミナモ順位決定戦

14日に群馬県館林市で行われた日本ソフトボールリーグ2部の順位決定戦。アドバンスセクション1位のNECと対戦したホープセクション1位の大垣ミナモは、2度のビハインドを追いつく粘りを見せたが2-3で惜敗した。

大垣ミナモの先発は、リーグ戦の防御率が0.61で2位の新人・竹原由菜。「1部にいたチームを相手に挑戦しようという気持ちで挑んだ」が、初回1死2.3塁のピンチを迎えると、犠牲フライで先制を許してしまう。

しかし大垣ミナモもすぐに取り返す。2死2塁から4番谷口敏子のタイムリーヒットですぐさま同点に追いついた。

大垣ミナモは守備でも魅せる。2回2死3塁のピンチに相手の打球は左中間へ。「センターが見えなかったので自分で行くしかない」と飛び込んだのはレフトの兼益明日香。地上すれすれのダイビングキャッチが見事に成功して相手に追加点を許さない。

それでもアドバンスセクションをダントツで勝ち上がったNECは3回表に1点を取ると、大垣ミナモは「自分の仕事をしただけ」と谷口が再びタイムリーヒットを放ち、試合を振り出しに戻した。

その後「徐々にドロップが良くなった」と竹原はランナーを出しながらも粘りの投球でNEC打線を抑える。しかし大垣ミナモもチャンスに1本が出ず2-2のまま最終回に。

7回表NECの攻撃、ヒットのランナーをワイルドピッチで2塁に進めると、2死2塁で6番・園田の打球はピッチャー竹原のグラブを弾く。ショートの小泉ゆいがすかさずカバーし、1塁に送球するものの間に合わず、その間に2塁ランナーがホームを陥れ、大垣ミナモは三度目のリードを許してしまった。

後のない最終回の攻撃は、1死から3番兼益がヒットで出塁。谷口が死球で1死1・2塁のチャンスを作るが、後続が倒れ試合終了、3-2でNECが1位同士の決戦を制した。

国体予選で7-0と大敗したNEC相手に、接戦に持ち込んだ溝江監督は「自分たちのミスで試合を落とした。勝つことのできる試合だったので反省して次につなげたい」と選手たちの健闘を評価、次戦への意欲を見せた。

しかし翌日の15日はグラウンドコンディション不良のため、大垣ミナモ対2位同士の対戦を制した靜甲の対戦は行われず24日に順延に。大垣ミナモはその試合で勝利すれば、昇格決定戦で再びNECと対戦することになり、勝てば悲願の1部昇格を果たせる。手応えを感じた館林大会、雨天中止を恵みの雨として、この試合で出た課題を解消し、是が非でも1部昇格を果たしたい。

(映像取材をしていたため、今回写真がありません。もし撮影していて「使っても良いよ」という方がいらっしゃいましたら、お借りできたりするとありがたいのですが…)

 

昇格を賭けた戦いへ 大垣ミナモ山田麻未

「100球すべてに気持ちを込めたい」

大垣ミナモのエース・山田麻未は、今週末に行われる1部昇格を賭けた戦いに向けて決意をそう語った。彼女にとって決戦の舞台は今年で4度目。これまですべてに悔し涙を流してきた。

小学生の頃、年に1度行われる子供会のソフトボール大会が楽しみでしょうがなかった。中学に上がると満を持してソフトボール部に入部。毎日の練習が楽しかった。大学まで続けた後も「まだソフトを続けたかったし、レベルの高いところでやりたかった」と、1部の強豪・デンソーへと進む。

しかしデンソーには日本代表やアメリカ代表の投手が在籍、なかなか登板機会を得ることができなかった。「自信を無くしかけていた」と当時の揺れる気持ちを語る。

そんな山田に声をかけたのは、大垣ミナモの伊藤良恵元監督だった。大垣ミナモが1部昇格を目指すためにはその力が必要だと伊藤は元同僚の山田を熱心に勧誘した。「もっと試合で投げたい、もう1回チャレンジしたい」と、山田は2部の大垣ミナモへの移籍を決意する。

「最初は自分が1部に上がってデンソーを倒したいという思いだった」と山田。14年には8勝2敗でグループセクション初優勝。15年も16年もエースとして八面六臂の活躍でグループセクション3連覇に導いた。しかし昇格を賭けた最後の順位決定戦や入れ替え戦で、1部の高い壁に夢の昇格は阻まれた。その苦い経験が山田の心に変化を与える。

「大垣ミナモの周りが見えるようになってきて、熱心に応援してくれる人たちや支えてくれる人たちのことがわかるようになりました。あと一歩で昇格を逃しても『がんばれ!がんばれ!』と私たちの背中を押してくれる。今はその人たちと喜びを分かち合いたいし、その人たちの思いに応えたい、本当にそれだけです。自分が1部に上がりたいという思いだけだったら、もうとっくに辞めていると思います」

悲願の1部昇格へ向けて、練習も佳境を迎えた今週、OGの姿が浅中公園にあった。斎藤妃さんは岐阜国体のメンバーで内野手として活躍した大垣ミナモの1期生。選手を引退後はマネジャーとしてもチームを支えた。2年前にチームを離れたが、今回少しでも助けになればと練習の手伝いにやって来た。「グランド内で選手同士の会話が増えている気がしますね。監督もそうだし」と今年のチームの印象を語ってくれた。実は斎藤さんは山田と同い年、山田はいつも斎藤さんのかつて付けていた背番号「15」が入った帽子を被り試合に挑んでいる。

「これまでのOGが頑張ってくれたことで、大垣ミナモがある。そういう気持ちをちゃんと受け継ぎたいし、3年前、4年前に一緒に悔しい思いをした選手たちが減っているので、そういう選手がいるうちにその悔しさを晴らしたい、早く昇格しないと価値が下がってしまう」と山田は投球練習にも熱が入る。

その姿を見つめるOGの斎藤さんは「自分自身に自信を持ってやってほしい。周りは意識せずに悔いが残らないように、このチームこのメンバーでソフトをするのは最後になるかも知れないので、どんな形にせよ全力を出し切ってほしい」とエールを送る。

『4度目の正直』としたい昇格を賭けた順位決定戦。14日の相手はアドバンスセクション1位のNECプラットフォームズ。去年は1部にいた実業団チームだ。「1球1球悔いなく投げ切ること、自分の気持ちを込めて、仲間の思い、応援してくれる人たちの思いを込めて投げていきたい」と山田。ひと際大きくなった声援を受けて今度こそ1部への扉を開く。

 

 

名岐ダービーを見てFC岐阜のこの10年を想う

長良川競技場でのダービーはやはり格別だった。

試合前からサンサンデッキで両チームのサポーターが交流し、岐阜のグルメを楽しむ。ゴール裏には岐阜サポーター初めてのコレオ、バックスタンドも緑一色だ。そして名古屋のゴール裏ではびっしりと赤と黄色の旗が揺れる。過去最多の17027人が醸し出す熱気に包まれて試合が始まる。

幸いなことがあった。岐阜の監督が「大木武」であり、名古屋の監督が「風間八宏」であったことだ。サッカーどころの清水で同級生だった二人は、自分のやり方を曲げない頑固者。相手の良さを消すのではなく自分たちのスタイルを貫き通す、ガッチリと組み合った結果、本質的に面白いサッカーを見ることができた。はっきり言ってしまえばガチガチに引きまくった代表の試合よりも魅力あふれるものだったと思う。

結果は6-2と数字の上ではFC岐阜の完敗。しかし「うちの方が決定機を決めただけ」と名古屋・風間監督が言うように大きな差は感じられなかった。勝負の綾となったのは個人の部分、もちろんハットトリックを決めたガブリエル・シャビエルもあるが、名古屋・佐藤寿人が柔軟に左サイドで攻守に対応できたことが名古屋の勝因だろう。

盛り上がる観客席を見ながら、今西和男元社長を思い出していた。実は昔、監督選びが難航していた時に「風間さんはどうですか?」と聞いたことがある。今西さんはドイツで活躍していた風間さんの所に何度も足を運び、誠実な交渉の末に広島に移籍をさせたほど深いつながりがある。当時は筑波大学で監督をしていて、Jリーグでの実績は何もなかったが、FC岐阜は田中秀人や西川優大など筑波大カルテットが在籍し主力となっていたので、名前を出したのだ。その時の今西さんの返答は、

「風間はJ1に上がった時の切り札だ」ということだった。

当然あれほどのプレーヤーだった人物を監督にさせるためには、それなりの舞台を用意してあげたいと思うだろうし、当時の財務を含めた総合的な力では、その名前に傷をつける可能性が高かったと思う。それから紆余曲折があり、今季大木武監督が就任、FC岐阜は生まれ変わった。そしてそのサッカーは同郷の風間監督のサッカーとコンセプトはほとんど同じ、超攻撃的でスペクタクルである。

でももしあの時、今西さんが風間監督にオファーを出し、受けてくれていたら、ひょっとしてこの名岐ダービーの監督席には、岐阜に風間、名古屋に大木と、それぞれ逆の席に座っていたのかもしれないな、と勝手に想像し、勝手に不思議な感覚で見ていた。

ただ今は大木監督で良かったと思っているのであしからず。