乗り越えるべき壁があるから面白い

2018年11月25日(日)B3レギュラーシーズン第2節2日目

岐阜スゥープス63-76鹿児島レブナイズ

レギュラーシーズン開幕から3連敗。ホームで勝利の欲しい岐阜スゥープスだったが厳しい結果となった。

第1Q(岐阜26-11鹿児島)

ビンゴ選手に代わり先発した犬飼選手

前日の敗戦で自分たちのこれまでのスタイルを捨て、インサイドを中心としたバスケットに変えようとスゥープス。#6ビンゴ・メリエックスに代え#10犬飼啓介を先発に起用しスピード勝負に出る。序盤はその戦法が当たりゲームの主導権を握る。#8田中昌寛の2本の3Pシュートでリードすると、残り5分24秒には#17杉本憲男から#44マイケル・アリソンへのアリウープがばっちり決まり勢いに乗る。その後も速いパス回しで圧倒し15点の大差をつけて第1Qを終えた。

第2Q(岐阜16-24鹿児島)

この日は15得点と前日の借りを返した杉本憲男選手

開始直後、オフェンスリバウンドを4本連続して拾い、厚みのある攻撃を見せるものの得点に至らず。これで第1Qの流れが止まってしまった。追い上げられる中でマイケル・アリソンのダンクシュートや杉本憲の3Pシュートが決まるがいずれも単発。それでも7点のリードを保って前半を折り返す。

第3Q(岐阜12-20鹿児島)

相手のシュートをブロックするマイケル・アリソン選手

ハーフタイムで一呼吸おいた序盤はリードを保ったまま推移。しかし残り2分54秒、相手に3Pシュートを沈められると、ビンゴの放った2本の3Pシュートはリングに弾かれ得点を積み重ねられない。ミスも絡んで54-55とついに逆転されてしまった。

 

第4Q(岐阜9-21鹿児島)

チームのシュート成功率は33.3%。もっと上げたい。

第1Qで見せた攻撃を続けられず、速攻も決め切れずに焦れた展開に。集中力を増したい最終盤だったが、相手の3Pシュートが的確に決まり、チームファウルも重なって徐々にリードを広げられていく。この4Qでは9点しか奪うことが出来ず、第1Qの出来からすると考えられない逆転負けとなった。

設営・撤収などで協力してくれた高校生たち

それでも初めてプロのバスケットボールの試合を観戦したという男子中学生は「ダンクやアリウープは迫力があった。近くでプロの試合が見られてうれしい」と笑顔。会場の設営や撤収などを手伝った城北高校バスケットボール部の女子選手は「カッコ良かった。スゥープスはチームの雰囲気が良い。次に観に行った時は勝ってほしい」と楽しんでいたようだ。

自分たちのスタイルを変え、序盤はうまくいったがやはり付け焼刃にしかならなかった。逆転されたのは体力的な問題よりも練習が出来ていない戦術だったからという部分が大きい。攻撃のバリエーションが増えることで守備面にも効果が出るはず。連戦で各自の仕事があり時間も限られている中で、新しい攻撃のオプションを作り出すのは困難な作業だが、出てきた課題は一つずつクリアしていくしか勝つ道はない。平均年齢は高いがB3では1年生。前を向くのみだ。

監督・選手コメント

楠本和生HC「昨日の試合から変化しようと挑んだ。第1Qの闘いが我々が求めた変化だったが、第1Qしかできなかった。これを第2Q、3Qとチャレンジしていかないといけないと学んだ試合になった。まだまだシーズン序盤。課題をクリアして我々の闘い方、勝ち方、バスケットを確立したい」

杉本憲男選手

#17杉本憲男選手「昨日の試合は自分の3Pシュートが決まらずチームに迷惑をかけた。1本でも入っていれば流れは絶対に変わっていたと思うので、昨日は自分を戒め落ち込んで、気持ちを切り替えた。チームメートも声をかけてくれて、信じてくれたので、その力で今日はシュートが入った。なかなか勝てないが、今はB3のバスケットに対してアジャストしている最中。だんだんできるプレーが増えてきている。通用するプレーしないプレーを整理していくことが重要だと感じている」

田中昌寛選手

#8田中昌寛選手「これまで外国籍選手に頼って、本来の自分たちのバスケットである”足を動かすバスケット”が出来ていないと反省して今日の試合に挑んだ。途中までは良いペースで出来たが、最近練習していないことだったので、それを40分間やり通せず最終的に逆転されてしまった。非常に悔しい敗戦。正直、連戦で疲労はあるが分かっていたことだし言い訳にならない。どう仕事と練習と試合に向き合っていくか。学びながら戦っていかないといけない」

 

 

 

 

4Q猛追も及ばす、指揮官は新たなスタイルに変更を示唆

2018年11月24日レギュラーシーズン第2節1日目

岐阜スゥープス64-74鹿児島レブナイズ

スゥープスのマスコット「スパーキー」

今シーズンからB3リーグに挑戦する岐阜スゥープス。およそ1か月半ぶりのホーム開催となったこの試合は、スゥープスにとって初開催となる関市で行われ、852人のブースターが岐阜県初のプロバスケットボールチームの試合を楽しんだ。

スゥープスの対戦相手、鹿児島レブナイズはB3昇格後初勝利を挙げた相手とあって、ブースターも勝利を期待して大きな声援を送った。

第1Q(岐阜12-23鹿児島)

速攻からシュートを決める#8田中

リング下での連携ミスや得意の3Pシュートがなかなか決まらず劣勢を強いられたスゥープス。逆にレブナイズは落ち着いてシュートを沈め11点のリードを奪う。特にスゥープスにとって残り30秒での5失点は余計な失点だった。

第2Q(岐阜17-21鹿児島)

3Pシュートを狙う#17杉本憲男

厳しい守備からリズムを作りたいスゥープスだったが、3Pシュートが決まらず相手を追い込めない。取っては取られのじりじりした展開の中で終盤7点を連取されさらにリードを広げられてしまった。レブナイズは8本のフリースローがすべて成功と、その差もボディブローのように効いた。

第3Q(岐阜14-14鹿児島)

この日25得点と気を吐いた#16伊藤

後半開始40秒で2点取られたものの、すぐに#8田中昌寛と#16伊藤良太の連続3Pシュートで一気に差を縮めたスゥープス。一気呵成に仕掛けたいところだったが、相手の激しい守備に追撃できなかった。守備は14点に抑えただけにもう少し得点を奪いたかった。

第4Q(岐阜21-16鹿児島)

「得点差を考えずいつものように淡々とプレーした」という#44マイク

ホームで負けられないと、PGの#16伊藤がゴールを重ね、#44マイケル・アリソンも着実にリング下での勝負を制すると、徐々に点差が詰まってきた。残り1分39秒の時点で62-68と6点差。3Pシュート2本で追いつく計算だ。さらに直後の相手のフリースローは、スゥープスのブースターがこの日一番大きなブーイングを浴びせ2本とも外させると、一気に逆転の期待が高まった。しかしそこからの攻撃で3Pシュートが決まらず勢いが止まると、伊藤のシュートで4点差まで詰めたが、レブナイズに逃げ切られてしまった。

この試合ではスゥープスの特長であるDFブレイクからの3Pシュートがことごとく外れ、3Pシュートの成功率は17.9%と低め。逆に相手は41.2%と大きな差がついたことが敗因につながった。

試合後はブースターとハイタッチ

楠本和生ヘッドコーチは「体力的な問題もあって3Pシュートの精度が落ちてきている。これでは入る日は勝てるし、入らなければ負けるというイチかバチかの試合になってしまう。スゥープスの良さは3Pだがインサイド攻撃で着実に得点を重ねるバスケットに変えようと思っている」と攻撃スタイルの変更を示唆した。

25日もせきしんふれ愛アリーナで鹿児島レブナイズと対戦する岐阜スゥープス。レギュラーシーズン3連敗と負の流れを断ち切るためには勝利しかない。

選手コメント#44マイケル・アリソン

「第4Qのような展開を40分できることが重要だと思う。今日はそれが出来なかった。今日は展開の速いシュートが多かったがそんなに焦る必要なないと思う。明日は良いタイミングでいいショットを打てるようにしていきたい。ホームではたくさんの観客が来てくれるので引き続きいい試合をしたい」

#16伊藤良太

「勝てなかったことがすごく悔しい、ホームで勝ちきって皆さんに勝利を届けたかった。相手の勢いに押されてDFが機能しなかったのが敗因だと思う。後半少しテンポを上げて攻めることが出来たが、40分通して頑張り切るところが明日求められている。相手に対する守り方は試合後に話し合って理解できた。初年度なのでチャレンジャーの気持ちで戦いたい。明日は勝ちます」

 

 

 

 

強くなるために見つけた課題と基準

岐阜スゥープス68-84豊田合成スコーピオンズ

流石に前シーズン5位、勝率が6割に近いチームは強敵だった。

前日の敗戦を受け、課題を修正して臨んだスゥープスだったが「いろんな引き出しがあった」(#8田中昌寛)と、スコーピオンズはスゥープスの取った対策を上回る戦術を展開。逆転で敗れたスゥープスはレギュラーステージ2連敗の発進となった。

スターティング5登場の恒例行事?

前日の試合で出た大きな課題は「立ち上がり」と「リバウンド」。第1クォーター、スゥープスはいきなり5点を先制されるものの持ち味のディフェンスからリズムを作り残り3分01秒、#16伊藤良太の3ポイントシュートで同点に追いつくと、#44マイケル・アリソンのシュートブロックから速攻につなげ、田中が逆転のシュートを決める。その直後にも#6ビンゴ・メリエックスも厳しいディフェンスからリバウンドを制し、第1クォーターは18-15と3点のリードと上々の立ち上がりをみせた。

しかし、第2クオーターは開始から2分弱の間にファウルを3本取られ、第1クオーターの良いリズムが継続できない。すると自らのミスから5連続失点で一気に逆転されてしまった。

3ポイントシュートを決める田中

第3クォーターに入ると田中の3ポイントシュート、アリソンの連続得点で4点差に詰めるが、ここでまたもファウルでフリースローを与えてしまいリズムに乗り切れない。それでも耐えるスゥープスはタイムアウトで相手の流れを断ち切ると、#17杉本憲男の3ポイントから伊藤の3ポイント、アリソンの2ポイントを挟んで、メリエックスの3ポイントシュートと激しい追い上げを見せ再び4点差に迫る。タイムアウト後は相手の得点をフリースローによる6点に抑えたが、結果その6点が痛手となって52-58で第3クォーターを終えた。

リング下で競り合うマイケル・アリソン

最終第4クォーターは、連戦の疲れが出たのか、リバウンドもほとんど拾われ、前日苦汁を飲まされたパトリック・サイモンに16得点を決められるなど終始スコーピオンズのペースに。「昨日はサイモン選手の対応が後手に回ってしまったのでそこは抑えようとやったが、今日はアウトサイドにやられてしまった。点を取らない外国人(ブライアン・ヴォーゲル)に20リバウンド16アシストのダブルダブルでうまく仕事をされてしまった」と悔しがったのは田中。結果68-84でスゥープスは連敗スタートとなった。

次のホームで勝って勢いをつけたいとも語る中野大介選手(撮影:野原滋男さん)

「我々はBリーグ初年度ということでチャレンジャーとして挑まないといけないのに少し圧倒されてしまった。作戦は狙い通りの所もあったができなかった部分もあった。いま一度練習からディフェンスを徹底したい」と伊藤。#25中野大介は「みんなで調整して挑んだがこれが今の実力。でも修正すべき点を1つずつクリアしていけばきっと強いチームになれると感じた。特にスゥープスはディフェンスが強みのチームなので、そこからリズムを作って勝ち進んでいきたい」と前を向く。

伊藤は16得点と活躍

また田中は「今日はアウェイだったが岐阜からたくさん応援に来てくれた。僕たちは社会人になっても努力することで夢をかなえられると、目標を達成できるというメッセージを伝えたくてバスケットをしている。次のホーム戦では勇気と感動を与えられるように、エネルギーを全開にしてみんなが興奮できる試合をしたい」と語った。

アウェイなのに50人ほど駆け付けた岐阜のブースター

社会人大会で全国優勝の経験を持つ豊田合成スコーピオンズは、やはり歴史も実力もあるチームだった。次回、スコーピオンズとホームで対戦するのはレギュラーシーズンの最終戦。それまでにどれだけ成長できるか。初のB3挑戦で慣れない連戦をこなしながら、最後には成長した姿を見せつけたい。

 

レギュラーシーズン開幕。敵地での初戦は

●岐阜スゥープス 64-79 豊田合成スコーピオンズ

バスケットボールB3リーグはプロ形態の7クラブと企業形態3クラブの10チームで構成されている。9月29日に開幕したファーストステージはプロ形態の7チームによる戦いだったが、いよいよ17日からは全10チームが4回戦総当たりするレギュラーシーズンが始まった。

ティップオフ直前に気合を入れる田中とビンゴ

ファーストステージは4勝8敗で5位となった岐阜スゥープス。レギュラーシーズンの開幕戦は敵地で豊田合成スコーピオンズと対戦。プロ化して初の企業チームとの公式戦となった。スコーピオンズは前シーズン9チーム中5位とちょうど真ん中の順位。今季スゥープスがどれだけできるか測る上で恰好の相手だ。

第1Qはスコーピオンズペースで進む

しかし、「立ち上がりがバタバタして悪いリズムのまま試合を進めてしまった」と梶本健治ACが言うように、シュートがなかなか決まらず劣勢を強いられる。リング下の簡単なシュートも落としてしまい、速攻につなげられた。守備で後手に回るシーンも多く第1クォーターは10-24と大きな差がついた。

第2Qは伊藤良太やマイクの連続得点で追い上げるが…

それでも第2クォーターはPG伊藤良太の得点で反撃を開始すると、マイケル・アリソンの連続得点で4点差まで追い上げる。そのまま逆転にまで持ち込みたいところだったが、残り2分20秒、スコーピオンズ國分の3Pシュートはリングに当たり大きく跳ね上がったが、そのまま吸い込まれてしまう不運。その後連続得点を許し、32-44と差を2点しか詰められなかった。

スコーピオンズのパトリック・サイモンと競り合う三浦正和

ハーフタイムを挟んで後半は一進一退。しかしスゥープスはなかなかオフェンスリバウンドを制することができず攻撃にリズムが生まれない。ディフェンスリバウンドも、ボールに先に触ってもそのこぼれ球を相手にことごとく拾われてしまった。さらにスコーピオンズの12番パトリック・サイモンはこの日34得点と攻守においてキープレーヤーとなっていた。

梶本ACは敗因について2つのポイントをあげた。ひとつは「ディフェンスのピックアップが遅かったこと」と、もうひとつは「リバウンド」。「明日の試合ではピックアップを早くして、リバウンドも相手の12番30番をしっかりボックスアウトしたい。第2クォーター以降にはそんなに差はない」と巻き返しは可能だと語る。

キャプテン杉本慎太郎

またキャプテンのPG杉本慎太郎選手は「正直、準備の所から少しやりきれなかったのが反省点。言い訳はしないが練習も仕事などで人が集まらなくて徹底できなかった。試合の立ち上がりが悪かったので明日はそこを修正をして、勝って気持ちよく来週のホーム戦に勢いをつけたい」と意気込んだ。

明日(18日)も同じく名古屋市体育館で豊田合成スコーピオンズと対戦。パトリック・サイモン選手の対策は少々厄介かもしれないが、スゥープスらしい守備からリズムを作り、ぜひとも勝って24日25日のホーム戦に弾みをつけたい。