掴んだ自信と現実と

バスケットB3リーグ第7節

2018/12/29(土) 岐阜スゥープス77-61大塚商会越谷アルファーズ

2018/12/30(日) 岐阜スゥープス59-81大塚商会越谷アルファーズ

この日もキレッキレのパフォーマンスをみせたスゥープスチア

第6節の岩手遠征で2勝し、連勝を5に伸ばした岐阜スゥープス。2018年最後となる第7節は、ホームに越谷アルファーズを迎えた。アルファーズはファーストステージ首位の強豪。レギュラーシーズンも2位につけている。

前回対戦では61-78、58-82と大差をつけられていたスゥープスだが、1日目(29日)は自分たちのバスケットが遂行でき77-61で勝利。しかし2日目(30日)は相手に綿密な対策を施され59-81と実力差を見せつけられた。

12/30 1Q(岐阜11-31越谷)

ビンゴはこの日16得点13リバウンドのダブルダブルでMVP

前日の敗戦を受け3時間の大反省会を開いたという越谷の激しいディフェンスになかなか対応できず、良い形でシュートが打てなかったスゥープス。高さのある越谷に攻守両方のリング下を支配され、リバウンドが拾えず序盤から点差が開いていく。そのリバウンドから1本のパスで決められる、いわゆるアメフットパスからの失点も響き、越谷のシュート成功率はなんと92.3%。対するスゥープスは31.3%と第1Qから大きな差がついてしまった。

2Q(岐阜16-18越谷)

曽我のシュートなどで追い上げるが

第2Qも越谷のペースで試合が進む。#44マイケル・アリソンのファールトラブルで高さが使えないスゥープスはマンツーマンからゾーンに変更し打開を図る。するとそれが徐々に功を奏し、#6ビンゴ・メリエックス、#7曽我嘉宏の連続得点などで追い上げを開始。2本の3Pシュートを決められたのは痛かったが、ようやく攻めの形が見え始めた。

3Q(岐阜11-15越谷)

この日も2本スティールを決めた伊藤良太。スティールランキングはリーグ2位

ハーフタイムを挟んだ後半の立ち上がりは、またもやシュートが決まらなくなり越谷に7点を先取される。しかし#6ビンゴが#16伊藤良太のシュートを押し込む形で決めると、そのシュートがバスケットカウントとなりフリースローを獲得。それをビンゴが落ち着いて決めて合計3点を得る。さらに#16伊藤と#8田中昌寛の連携、#3園田大祐のフリースローで6点を連取。スゥープスが追い上げ態勢に入ったかと思われたが、インサイドをうまく使った越谷が徐々に点差を広げていった。

4Q(岐阜21-17越谷)

3Pシュートを放つ田中、厳しいマークがつき成功は2本といつもより少なめ

26点差と越谷にとっては安全圏のスコアで始まった最終Q。それでもホームで意地を見せたいスゥープスは#8田中や#16伊藤の3Pシュートで喰らいつく。しかし越谷にスティールから速攻を決められたり、高さのある攻撃で着実に加点されたりなど、一時は33点差まで開いてしまう。スゥープスは最後4分弱、相手に得点を与えず一方的に攻め立てるが、序盤から開いた差は大きく59-81となったところでタイムアップ。2日連続の金星とはならなかった。

梶本健治HC代行

タイムアウトで指示を出す梶本HC代行

相手のディフェンスが今日は強かった。ボールが上から下になかなか落ちず、うちの攻撃をシャットアウトされてしまった。今日の試合を見て2対2で攻めることが特に重要だと感じた。1対1ではアルファーズの方がどうしても強いので、二人でスクリーンをした時などに正確なパスを出せる力が必要かなと感じた。マイクのファールトラブルで下げざるを得ず、リバウンドが取れなかったのも痛かった。本人もファールに対する意識は高く、頑張っていたが残念だった。ただスコアをみると第1Q以外は互角に戦えて修正もできているし、2日間で1勝1敗はよくやったと思う。2敗の可能性もあるだろうと思っていたので、選手も自信をつけていると思う。

#33杉本慎太郎主将

杉本慎太郎主将

相手の本気を見せられたというか、対策もしっかりしてきたので、そこに僕らがアジャストできなかった。リズムが取れずに精神的にも落ち込んでしまった。自分たちの良さはディフェンスで走ることだが、守り切れなかったことが残念でした。でもこの2連戦での1勝は自分たちの勝ち方が分かったという意味で、大きい勝利だったと思う。もう一回切り替えて今日の負けを次の対策にしたい。1月1日から練習する。こういうお正月は初めての経験だけど、こうしてずっとバスケットが出来るのは楽しい。

#8田中昌寛

SG田中昌寛

これがBリーグなのかなと思った。(越谷は)悪いところをすぐに修正してきたので、それに対して僕らはいいところを引き続きやろうとしたが、第1Qから向こうのエナジーの差が、そこが大きく出たかなと。本来、ディフェンスからバスケットをするというチームなのにオフェンスの終わり方が悪いがゆえにディフェンスが後手に回ってしまった。ただ途中2Q3Qで通用したところはあったし、2連戦で1つ勝てたことは大きい。記者会見で勝率5割を目標と言っていて、Bリーグ関係者に「なめているのか」と怒られたが、今日勝てていれば届いたのに残念だった。クラブのプライドを持ってやれば見返せると思うので、引き続きあきらめずスゥープス魂で頑張っていきたい。


残り1秒+エースのお仕事=劇的勝利の裏にあったものとは

バスケットB3リーグ第5節2日目(12月16日)

岐阜スゥープス89-87東京海上日動ビッグブルー

選手入場から大きく盛り上がった

前日、20点以上の大差をつけて快勝した岐阜スゥープス。3連勝を狙いこの日も東京海上日動ビッグブルーと対戦した。試合は前日とうって変わって息をのむような緊迫した戦いに。そして最後の最後、残り1秒でドラマが待っていた。

 

1Q(岐阜24-25東京海上日動)

18得点9リバウンド7アシストと気を吐いた#6ビンゴ

立ち上がりからビックブルーの外国籍選手に得点を許し、この試合も追いかける展開となった。それでも#6ビンゴ・メリエックスが好調。5分30秒で#16伊藤良太からのパスを受けてシュートを決めると、これが相手のファウルを誘いバスケットカウント。フリースローもきっちり決めて14-12と逆転した。さらに#12三浦正和の3Pやビンゴのカットインなどでリードを7点に広げる。しかし初勝利を狙うビッグブルーも反撃。前日不調だったアンドレ・マレーに次々とシュートを決められ、24-25とスゥープスが1点をリードされ第1Qを終えた。

2Q(岐阜28-24東京海上日動)

要所でインサイドのレイアップを決めた#10犬飼

第2Q開始からすぐに#6ビンゴが#10犬飼啓介への速いパスを通して相手のインサイドを攻略し、いきなり逆転に成功したスゥープス。続けて#17杉本憲男が右45度から3Pシュートを決めてリードを広げると、速攻も決まり一時は10点差をつけた。しかしファウルで与えたフリースローを確実に決められ試合の流れを手放すと、終了間際にバスケットカウント付きの3Pシュートを決められ52-49とリードを3点に詰められて前半を折り返す。

サッカーFC岐阜とコラボ「FC岐阜チアリーダー・グリーンエンジェルズ」

FC岐阜マスコット「ギッフィー」

 

3Q(岐阜15-20東京海上日動)

相手の厳しいディフェンスに連続でゴールが決まらず波に乗れない。3点のリードは底をつき、取っては取られるを繰り返す。そして終了間際に連続得点を許して逆に2点のビハインドを背負ってしまった。

4Q(岐阜22-18東京海上日動)

18得点といつもより控えめだった#44マイクだがリバウンドやシュートブロックで貢献

いきなり3Pシュートを決められる嫌な展開。6点を追いかける形になった7分26秒、#6ビンゴがリング下で粘ってバスケットカウント付きの2点シュートを決める。さらに#44マイケル・アリソンが連続でシュートを決め逆転。#12三浦がリバウンドを拾って中央の#8田中昌寛が3Pシュートを沈め80-75と一気に差を広げる。しかし初勝利に強い気持ちを見せるビックブルーはあきらめない。外国籍選手の活躍で徐々に差が詰まり、ついに残り44秒、スゥープスは3Pシュートを決められ、86-86の同点に追いつかれてしまった。

タイムアウトで#8田中に命運を託すことに

すかさずタイムアウトを取ったスゥープス。この時、梶本健治HC代行と落慶久アソシエイトコーチはチームのエース#8田中に「ボールをもらったら迷わず打て」と指示を出した。チームの精神的支柱である田中にすべてを託した。

そんな中で35秒、#44マイクがファウルを受けフリースローを獲得。思わぬチャンスを得た。しかしマイクはこれを2本とも失敗。逆にスゥープスもファウルで相手にフリースローを与え、残り12秒で86-87と1点をリードされてしまった。

攻撃できるのはほぼ1回。素早い攻撃で相手陣内に攻め込むスゥープス。#12三浦が左90度の位置に待っていた#8田中にパスを出した。

残りは1秒。

ほしい時に決める!エースの仕事をした#8田中(写真提供野原滋男さん)

夢だったこのB3の舞台に立つまで、何度も何度も、くりかえしくりかえし練習してきた3Pシュートをこの重圧のかかる展開の中で田中はきっちりと沈めてみせた。

田中は言う。「ハーフタイムでこういう状況もあり得ると頭に入れていた。シューターとして『最後、田中が打って外したら仕方がない』と思われる選手になりたいと思ってやってきた。コーチ、選手のみんなが打ってくれと言ってくれたことに感謝したい」。エースがエースである所以を見せて、スゥープスが劇的な勝利を飾った。

 

梶本健治HC代行

「最後は、オフェンスのフォーメーションとしてマイクが打つか、そこを相手に守られたら田中がフリーになるシステムだった。それが見事に的中した。田中が軸になって出来上がったチーム。見事に決めてくれた。4Qで6点離されたがそこで我慢して追いつくことができた。そこがチームとして成長した部分だと思う」

#10犬飼啓介

11得点の#10犬飼、シュート成功率は83.3%

「途中から出る選手は気持ちを前面に出すプレーをすることでチームに勢いをつけないといけない。今日もフルスイングすること、全力を出すことを心掛けてプレーしていた。自分がいま意識しているのはプレーの幅を広げること。そしてチームのために何ができるか。練習からどれだけハードに出来るかが勝負につながると思う。今日もたくさんの人に応援してもらえて、僕のプレーの源はそこにある。また見たいと思ってもらえるかは自分たち次第、やるしかない」

#8田中昌寛

劇的シュートを決めてガッツポーズ

「最後は無の境地でした。こうした競ったゲームをチーム一丸となって勝てたことは大きい。今後こうした展開でもしっかり足を動かしながら、インサイドもアウトサイドからも得点できるようなスゥープスのバスケットを確立したい。いまはスゥープスの運営会社で働いていて、練習も頑張るけど、たくさんの人たちに足を運んでもらうため営業も頑張っている。今日もスポンサーの方や、なろうかと迷っている方が見に来てくれていた。今日はいい営業活動ができたなと(笑)」

 

 

クリスマスブースト発動!レギュラーシーズンホーム初勝利

岐阜スゥープス85-64東京海上日動ビッグブルー

スゥープスチアもサンタコスで盛り上げた

前節、アウェイの埼玉ブロンコス戦でレギュラーシーズン初勝利を大逆転であげた岐阜スゥープス。その勢いに乗ってシーズン2勝目を狙いホームOKBぎふ清流アリーナに迎えたのは、ここまで未勝利の東京海上日動ビッグブルー。PGとしてチームを引っ張る#16伊藤良太選手にとって東京海上日動はかつてプレーしていたチーム。「何が何でも勝ちたかった」(伊藤)と、古巣対戦に気合十分でコートに立った。

1Q(岐阜17-13東京海上日動)

攻撃の流れを変える活躍・杉本慎太郎主将

「久しぶりの岐阜での試合でちょっとふわふわしていた」(#33杉本慎太郎主将)と、この日も課題の立ち上がりにシュートが決まらず、相手にペースを握られる。それでも「インサイドにこだわらず広くコートを使うようにした」(梶本健治HC代行)と攻撃の視点を変えると、#16伊藤と#33杉本慎の速攻で追い上げ、残り2分50秒、#10犬飼啓介がオフェンスリバウンドを奪うと中央にいた#6ビンゴ・メリエックスに展開して、最後は#17杉本憲男がレイバックと細かいパスワークを決め逆転。さらに#33杉本慎のキックアウトから#8田中昌寛が3Pシュートを連続で沈め、4点のリードで第1Qを終えた。

2Q(岐阜20-18東京海上日動)

スゥープススタイルの激しい守備をみせる伊藤良太

第2Qは、今シーズンの初勝利をあげたいと強い気持ちで挑んできたビッグブルーに徐々に押し込まれる展開となった。スゥープスは攻めきれずにボールを奪われると28-29と残り3分の時点で逆転されてしまう。しかし#16伊藤の3Pで悪い流れを断ち切ると、終了間際にも得点を重ね37-31と6点をリードして前半を折り返した。

 

ハーフタイムはクリスマス特別パフォーマンス

 

3Q(岐阜27-17東京海上日動)

3Pシュートをを決める杉本憲男

どの試合でも自分たちの良いリズムでプレーできる時間があるが、この第3Qがまさに今日の「スゥープスタイム」。#44マイケル・アリソンの連続ゴールでリズムを作ると、#8田中、#6ビンゴ、#17杉本憲と次々に得点を重ねていく。ファウルでフリースローを与えてしまったのは玉にキズだが、それも激しいDFをしている証拠。ベンチワークでも中盤、相手のダンクシュートが決まるとすかさずタイムアウトでリズムを切るなど効果的に使い、直後には#3園田大祐の3Pシュート。さらに#17杉本憲の3Pに#44マイクの2Pシュートと、決まりだすと止まらないスゥープスの良さが出た第3Qだった。

4Q(岐阜21-16東京海上日動)

厳しい守備でスチールを決めた小沢友教

16点差があっても分からないのがバスケット。最終Qは否が応でも緊張感が高まる。それを打破したのは#1小澤友教。自陣で厳しくプレッシャーをかけて相手からボールを奪うと#3園田につなぎ、この大事な最終Qも先に得点を奪う。その後も激しいDFで相手の攻撃を防ぐと、#12三浦正和や#25中野大介のシュートも決まり、完勝とも言える内容で岐阜スゥープスがレギュラーシーズンホーム初勝利をあげた。明日は3連勝を賭けて同じく東京海上日動ビッグブルーと対戦する。

コーチ・選手コメント

梶本健治AC・監督代行

チーム初指揮で初勝利となった梶本健治HC代行

「出足がスゥープスの出足ではなく相手に合わせてしまった。その後、DFを頑張って速攻が何本か決まったのでそこからリズムを作れた。明日はそのリズムを早く作ることが大事になる。今までビンゴやマイクが1試合で35分以上出場することも多かったが、今日は二人とも30分ほどに抑えることができた。点数もいろいろな選手が得点できたので内容としてはとてもいい試合だったと思う。お客さんも楽しんでもらえたし、最後までやり切れたことも良かった」

#33杉本慎太郎主将

とにかく勝ちにこだわりたいと言う杉本慎太郎主将

「(途中出場だったが)試合の出足が重かったので、僕が出たらどんどん前にボールを運んで、前にいるフリーの選手を使おうと思っていた。速攻が決まるとうちの選手たちは乗ってどんどん得点が取れる。クラブ時代の原点に戻った感じがした。インサイド陣もがんばってくれた。前節で伊藤選手が第4Qで26点取って、勝ちへのハングリー精神を全員に伝えてくれた。そうした若手のプレーが大きく影響したのかもしれない。勝利もうれしかったが、チーム全体会場全体で楽しめたことが自分にとって一番うれしかった。これからもバスケットを楽しみたい」

#16伊藤良太

伊藤良太選手は古巣相手に勝利し小さくガッツポーズ

「レギュラーシーズンホーム初勝利できたことが心から嬉しい。チーム全員で戦えたしスゥープスの良いところが出ていたと思う。個人的に古巣戦ということで、何が何でもスゥープスの伊藤良太として勝ちたかったので、今はほっとしている。スゥープスの強みは一体感とDFからの速攻。今日は選手みんなが良いところを出せたし、もっと出せるように取り組んでいきたい。ファンとブースターがこんなに多く集まってもらえて本当に感謝しないといけないし、ボランティアスタッフにも感謝している。自分たちは結果でその気持ちにこたえないといけない。苦しいシーズンだが前を向いて、少しでも多く勝ちを見せられるように今後もけん引していきたい」