岐阜スゥープスシーズン終了後コメント

大きな1年生のシーズンが終わった。成績は20勝40敗、目標としていた勝率5割には届かなかったが、新規参入チームとしてはまずまずの成績を残した。そして当初不安視されていた観客動員も、最終戦は1830人を集めるなど大きな成果を見せた。その最終戦で今シーズンの手応えや感想を聞いた。

梶本健治AC

梶本健治AC:「最初の対戦は東京エクセレンスさんで、その時はわずかな点差で負けてしまいました(67-80、65-70)。それから1シーズン通した最後の試合でエクセレンスさんに1勝でき、チームはすごく成長したと思います。選手は仕事をしながらの試合で大変だったと痛感しています。ケガ人が出た時など選手層が薄いというのが課題ですが、それは選手たちが成長することで厚みを増してくるでしょう。来シーズンは良い結果が出せると予感しています。最初はどれだけ応援に来て下さるかそれが一番の心配でしたが、最後こうして1800人を超えるブースター、そしてスポンサーさんも多くついていただいて、この1年で一つの土台が出来たと思います。」

田中昌寛選手

#8田中昌寛選手兼チームマネジャー:「終盤に上位と対戦する中で勝てそうで勝ちきれない試合もあって、手応えは感じているのですが課題も多かったですね。やはり良い結果を生むためには良いプロセスが必要だと思います。そうした意味ではB3のプロチームと互角に戦えるように、練習環境を整えることも大事になると思います。選手の勤務先とコンタクトを取って、練習に来やすい環境を整えることも自分の役割だと思っています。シーズン中にも浮き沈みがありました。連敗が続いたときに自分たちの方向性を話し合ったことで乗り越えることができました。この一年は学びの年でした。まだまだ先は長いのでこの経験を次につなげていきたいと思います。」

杉本憲男選手

#17杉本憲男選手:「60試合、あっという間だったとは言えない。長かったですね。その中で浮き沈みはありましたが最後にこうやってみんなが笑顔で終われたのは良かったと思います。最初は自分たちが応援してもらえることを想像できませんでした。シーズンが進むにつれてだんだんイメージが出来てきて、最後爆発的に1800人というブースターに集まってもらって、来シーズンの活力になります。すごくブースターからエネルギーをもらいました。岐阜をスポーツで盛り上げることが自分たちの使命なので、もっと自分たちがやれることを見つけて、やれることを増やしていきたいと思います。」

犬飼啓介選手

#10犬飼啓介選手:「こんなに応援してもらえると思っていなかったので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。アウェイの試合は仕事で行くことができない選手も多くて、いつも10人ギリギリで行っていましたが、連敗すると『新聞に連敗って書かれるんだろうな』って帰りのバスが辛かった思い出もあります。でも最後にエクセレンスと試合をして手ごたえも感じたので来シーズンに繋がると思っています。会場の一体感は本当に感動しました。」

園田大祐選手

#3園田大祐選手:「B3に挑戦する前は、どれだけ集客できるのかという不安がありましたけど、本当に熱いボランティアさんやスタッフさんがいて、ブースターさんが応援してくれて本当に忘れられない一年になりました。自分としては最初プレータイムがなかなか伸びなくて、シーズン中盤でやっとスターティングメンバーになれて、最後はケガをしてしまいましたけど総合的に見ると楽しい一年でした。あとみんな本当にバスケットボールの好きな人たちが集まってるんだなと思いました。」

伊藤良太選手

#16伊藤良太選手:「終わってみればあっという間でしたが、本当に充実したシーズンでした。スゥープスに新加入してB3で勝てるということを証明したいという思いで頑張ってきました。大勢の皆さんがこれだけ来てくれて感謝しています。チームとしても個人としても我慢強さという部分が成長したと思います。仲間に助けられて最後まであきらめないプレーが出来ました。スゥープスの選手は本当にやさしくて人として尊敬できるメンバーばかりでした。入団させてくれた細田社長を始め関係者のみなさんに感謝の気持ちがいっぱいです。本当に岐阜に来て良かった。会社の転勤だったので会社にも感謝しないとですね。やはり仕事との両立が一番ハードでした。もっとブースターの皆さんの期待に応えるためには、仕事の生産性を高めて、空いた時間をしっかりトレーニングにあてて、ストイックに日々過ごさないといけないと感じています。」

岐阜スゥープスチアリーダーズ

岐阜スゥープスチアリーダーズNAOさん:「前例がなくずっと手探りで過ごしてきた1年でした。週2回の練習で1週間で2曲を覚えないといけないこともあって、『この曲はなんだっけ』ってわからなくなることもありました。チームのカラーやチアのカラーをメンバー同士で何度も話し合い作ってきました。チームの団結力がすごかったし信頼感もありました。たくさんのブースターの人が楽しんでもらえたと言われるとうれしいですね。」

たくさんのボランティアに支えられた

ボランティアメンバー:「この一年で選手たちにいっぱい元気をもらったし、ここでボランティアの仲間に会えることも楽しみで来ていました。いろんな人との出会いがあって充実していました。試合を重ねるごとにお客さんの声援がどんどん上がってくるのを感じて、雰囲気もすごく良くなって、盛り上がって良かったなと思います。」

ブースターもどんどん増えた

ブースター:「サッカーのFC岐阜をずっと見てきたけど、岐阜でもスポーツがちゃんとやろうと思えば、ちゃんと根付くんだと思いましたね。サッカーとはまた違った雰囲気があって楽しかったし、来シーズンはまたいろんな意味で楽しみです。」

ブースター:「自分も仕事をしながらフットサルをしていますけど、声援を受けると頑張れるという思いがあるのでずっと応援してきました。元々岐阜はバスケットが強い地域で、上位相手にも勝てるようになって、一戦一戦すごく選手たちが力をつけてきたんだなと感じました。半年間でしたがすごく濃い時間をみなさんと過ごせました。来シーズン3チームほど上がってくるので、今度はもっと大きな2年生として頑張ってほしいです。」

ありがとう!!GO!SWOOPS!

岐阜スゥープスに関わったほとんど人が手ごたえを感じた今シーズン。来シーズンはさらに厳しくなることは間違いないが、熱い思いを持つ人が集まれば何でもできると感じる。今後許されれば、選手たちの声を届けられるようにしていきたいと思います。

感謝にあふれた今季最終戦 岐阜スゥープス71-87東京エクセレンス

2019年5月5日バスケットB3ファイナルステージ最終節GAME2

長いようで短かった今季最終戦1830人のブースターを集めた

大きな1年生、岐阜スゥープスの1年目が終わった。ファイナルステージは7チーム中5位。全60試合で20勝40敗。これをどう見るか。当初は「全体で5勝がいいところ、そもそも勝てるのか」と訝しげに言われたチームが、ここまで出来たという事実に、筆者としては素直に「すごい、よくやった」と思うのだが、選手たちからは「もっとできたと思う」という力強い声を聞いた。それはそれで安心である。

最終戦、OKBぎふ清流アリーナには過去最高の1830人のブースターが集まった。もちろんB2昇格を決めた東京エクセレンスのブースターも含まれているが、岐阜がバスケットで盛り上がれる可能性をこの一年で十分に見せられたと思う。これまで有望選手は県外に流出し(もちろんそれは良い面もある)、岐阜県の人は愛知やその他の地域のチームを応援することが常だった。

観客を虜にしたのは選手たちの力もあるがチアの貢献も大きい

それが、12年前にサッカーFC岐阜がプロチームとしてJ2に参入し、今シーズンバスケットの岐阜スゥープスがプロとしての活動を始めた。岐阜の中で素直に応援できるチームがあり、チームもファンも一体となった夢を持てる。それが一番素晴らしいことなのかもしれない。

また逆に、この岐阜のバスケットチームに興味を持ってくれる愛知県の人もたくさんいた。これも素直にうれしい限り。そうだね。どこのチームであろうが好きになったら関係ないか。週末に一つになって盛り上がれる場所がある。しかもこの試合では岐阜のブースターと東京EXのブースターは肩を組みあってラインダンスをしていた。最高だよね。騒動(喧嘩)を避けるために入り口を別々にして、緩衝帯を設けないといけないスポーツに見せてやりたい。スポーツは戦争じゃない。FUNだ。

杉本慎太郎選手に代わって先発したのは#37吉田健太郎選手。スゥープスの未来である

試合のことを書こうと思ったのに、この最終節は感動がありすぎてついつい長い導入になってしまった。首位東京EXを相手に連勝を狙った岐阜スゥープスは、前日活躍した#4アレン・ハジベゴビッチと#33杉本慎太郎をケガで欠く苦しい布陣。それでもこの試合で故障から復帰した#44マイケル・アリソンがダンクを決めるなど活躍、序盤に大きくリードをされたが前半のラストプレーで、#16伊藤良太がブザービーターを決めて38-38の同点で前半を終える。

今季MVP級の働きをみせた伊藤良太選手。転勤が運命を変えた

第3Qに入ると相手に先行を許す形となるが必死に食らいつき、#6ビンゴ・メリエックスとマイケルのインサイドなどで59-60と大接戦。しかし第4Qは、シュートがなかなか決まらず、地力に勝る東京EXの高さと速さのある攻撃を食い止められずに徐々に差が開く。それでも最後まであきらめず激しい守備をして得点を狙い続けたスゥープス。しかし流れは引き戻せず71-87で最終戦を白星で飾ることはできなかった。

ファイナルステージは7チーム中5位。それでも1位と2位のチームには1勝1敗と上位相手でも互角に戦うことができた。「来季に繋がる試合はできた」と梶本健治ACは胸を張る。練習環境の整備などまだまだ課題は多いが(1年目なので当たり前だが)早くも来シーズンが楽しみである。

東京エクセレンスブースターも最高だった。B2で待っててね。

*選手やコーチのコメントは後日たくさん載せます。すいません。

無敗の首位撃破 岐阜スゥープス88-82東京エクセレンス

2019年5月4日バスケットB3ファイナルステージ最終節GAME1

スゥープスの一体感がジャイアントキリングを呼び込んだ

ファイナルステージ無敗、来季B2昇格を決めている東京エクセレンスをホームに迎えた今季の最終節。岐阜スゥープスは全員が一丸となったプレーで王者に土を付け、今季最多の1680人のブースターが集まったOKBぎふ清流アリーナは興奮に沸き返った。

最終節、最強の相手に勝つことを目標にしてきたと言う伊藤選手

思えば今シーズン初戦の相手も東京EXだった。その時は初戦が80-67、第2戦が5点をリードしていたものの、地力の差を見せつけられ最終Qに70-65と逆転されてしまった。その苦い思い出に、ガードの#16伊藤良太は「東京EXに始まり東京EXで終わる日程の中で、最後に勝てるようにチームをけん引したい」と、ひそかに目標を定めていた。

激しい守備で主導権を握り前半からリードする

第1Q、スゥープスは守備からリズムを作り主導権を握る。#4アレン・ハジベゴビッチがリバウンドを取り、エース田中昌寛の3ポイントシュート、#33杉本慎太郎の勇敢なドライブなどで加点すると、21-18でリードした残り40秒には#1小澤友教#17杉本憲男と、2人のアグレッシブな守備職人を同時投入し守り切る。第2Qも杉本憲の6点連取、#6ビンゴ・メリエックスの3ポイントシュートなどしっかりとシュートを沈め、48-34と大きくリードを奪い前半を終えた。

3Qは立ち上がりから一進一退。伊藤が8得点を挙げるなど前半のリードを保っていたが、残り3分を切ったところで相手の圧力を受けてしまい一気に差を詰められる。そして第4Qに入ると勢いに乗る東京EXがついに逆転。さらに67-73とスゥープスは6点のビハインドを背負ってしまう。

勝利の分水嶺となったアレン選手のダンクシュート

これまでならこのままズルズルと崩れてしまいがちなところだが、この試合はスゥープスらしい粘りのディフェンスが戻った。「アレンが4回ファウルして崩れそうになった時に、インサイドでビンゴが頑張ってくれた。それが最後になって効いた」と梶本健治AC。その頑張りに応えるように杉本慎や#37吉田健太郎がディフェンスで圧力をかけ再び流れを呼び込むと、78-78から「たくさん来てくれたブースターにお返しをしたかった。ファンを楽しませるプレーができた」とアレンがダンクシュート。さらにアレンは相手のチームファウルで得たフリースローを着実に決め、88-82と無敗の首位を相手に大きな勝ち星を得た。

感動的な勝利に涙を見せるチアのYUKAさんとなぐさめるEMIRIさん

勝利の瞬間、観客席からは大歓声が。そして感動のあまり涙ぐむ人や抱き合うブースターなどあちこちで首位撃破とチームの成長の喜びをを分かち合っていた。

梶本健治ACは「何度もVTRを見て相手の弱い所を探した。今日はそこを上手く攻めることができた。東京EXを倒すということは大変なこと。開幕戦で苦い思いをしたので来シーズンに繋がる勝利だと思う。明日は東京EXも今日の倍の力で来ると思うので、しっかり対策をしてもう1勝狙いたい」と今季最終戦に向けて意気込んだ。

勝利の瞬間ベンチに向かって笑顔がはじける

勝利の立役者となったアレンは「相手がどんな強いチームであろうとも関係なく自分たちのバスケットをすること。明日も自分たちのプレーを心掛けたい」。また伊藤良太は「B3リーグで一番のホームがここ。チーム一丸となって最後の最後まで戦い抜いて首位に勝てたこと、大勢のブースターに勝利を届けられたことが何より良かった。今季、東京EXに2連勝したチームはないので、受け身にならずに2連勝してB3リーグの歴史を作りたい」と、明日の試合にすぐに切り替えた。

また、明日も変わらずアグレッシブな守備と3ポイントシュートを見せたいという杉本憲男は「今日は、お客さんから『ありがとう』という声を掛けてもらったのがすごく嬉しかった。ブースターに感動してもらっている以上に自分たちはブースターから感動をもらっているので、こういう経験を宝物にしながら、みなさんの気持ちを受け止めて明日、今季最後の試合も戦いたい」と語った。

明日5月5日は今季の最終戦。来季に繋がる重要な一戦になる。