大敗から得た教訓 岐阜スゥープス開幕節ゲーム2

2019年9月15日バスケットボールB3岐阜スゥープス75-95佐賀バルーナーズ

開幕戦ゲーム2で2連勝を狙った岐阜スゥープス

開幕戦ゲーム1を苦しみながら勝ち切って、開幕節2連勝を狙った岐阜スゥープスだったが、結果として20点差の大敗。佐賀バルーナーズに記念すべきB3昇格初勝利をプレゼントした。しかしチームもシーズンもスタートしたばかり、課題がないチームは一つもない。これからいかに早く今ある課題を克服し次につなげられるか。選手たちからも強い気持ちが見えた。

杉本憲男選手とビンゴ戦選手のコンビネーションでリズムを作った

第1クォーター:岐阜20-17佐賀

前日に続きこのゲーム2も先行を許す苦しいスタートとなった。しかしこの日#59オースティン(登録も公式サイトもオウガスティンですがチームは全員オースティンと呼んでいるのでこのサイトでもオースティンにします)に代わり入った#32ビンゴ・メリエックスが24秒ギリギリでスリーポイントを決めて逆転、その後激しい点の取り合いとなったものの、#17杉本憲男が登場しリズムが急変。ビンゴから杉本への連携で連続得点を取ると、最後は杉本のスティールから#5アベロン・ジョン・ジュニア(AJ)がスリーを決め切り20-17で第1Qを終えた。

ガードの吉田健太郎選手は爆発的な得点力も持っている

第2クォーター:岐阜22-24佐賀

このQも点の取り合いが続く。しかし佐賀は、早くもフルコートのゾーンプレスにディフェンスをチェンジ。岐阜スゥープスは対応に苦慮する場面が続き32-33と逆転される。ここでルーキーのガード#0岩松永太郎が速攻で再逆転。再びリードを許してもビンゴのアシストからAJのアリウープで追いつき、#37吉田健太郎が連続得点を挙げリード。その後追い上げられたが42-41と1点のリードを保って前半を折り返した。

ダンクシュートを決めるAJ

第3クォーター:岐阜18-32佐賀

後半の立ち上がりはAJが相手のファウルを引き出しフリースローで加点。しかしスゥープスは相手の激しいディフェンスにミスが連発し失点が続く。#8田中昌寛のスティールから速攻でAJがダンクシュートを決める見せ場もあったが、ファウルトラブルで佐賀に次々とフリースローを決められ、ラスト2秒にもスリーを決められて60-73と大きな差がついてしまった。

チームのリーダー的存在としても頼もしいビンゴ選手

第4クォーター:岐阜15-22佐賀

気持ちを入れなおした第4Q。ビンゴのスリー、吉田の速攻で差を詰める。すると佐賀はすかさずタイムアウト。ここで勢いが削がれてしまい再びゾーンプレスの網に引っかかり出す。田中や杉本のスリーなどあったが、最終的には引き離され75-95と岐阜スゥープスは大差で敗れた。

ガードの二人の成長が新しいスゥープスを創る

シュート成功率やリバウンド数は互角だったが、とにかくターンオーバーやスティールが響いたゲーム2。だが交代選手の安定感や外国籍選手の能力の高さは見えた。この敗戦を教訓にして次節のトライフープ岡山戦に臨みたい。

1勝1敗は及第点だと落HC

落慶久HC「うちがアドバンテージを取れている部分もあったが、(相手を)受けてしまいミスが続いて綻びが出てしまった。オールコートのゾーンプレスに対してアジャストするための指示は出していたが、僕が考えている以上に選手たちはプレッシャーを感じながらプレーしていたのかもしれない。ただ昨日のように消極的なミスではなく、攻めた結果のターンオーバーも多かったのでそこは評価できる。今後はビンゴの登録が変わり3人体制で出来るようになるはず。佐賀相手に外国籍2人体制で1勝1敗だったのは及第点だと思う。ただオンザコートワンでも犬飼(啓介)が非常に身体を張って泥臭いプレーもしてくれて戦えていたと思うし、スタッツに表れないが昨日の勝利で一番貢献度が高かった選手だと思う。やはりスゥープスのバスケットを40分間どれだけできるか。そこに関して課題も見えたし、しっかりワークすれば自信になる。そこをしっかり遂行できるように練習したい。」

自分の役目は流れを変えることと杉本憲男選手

杉本憲男「大学の後輩である並里祐選手に上手くゲームをコントロールされてしまい難しくなった。良いディフェンスから速い展開のバスケットが自分たちのウリなので、そこがやはり課題かな。今日は外国人にビンゴが入りましたが、彼とはもう3年一緒にプレーしているので、得意なプレーもパスの配球もしっかり分かっているので、相手の裏をうまく突くことができた。そこは自信を持ってやれた。PGの若い二人が最初にこうした展開の試合を経験できたことは、明確な反省点が見えていいこと。敗戦は二人のせいじゃないしチームみんなで強い気持ちで攻めていくことが出来れば難なくクリアできたと思う。チームとして戦うという意識は昨シーズンよりも強い。落HCが組織的なバスケットを展開してくれているので、そこを自分たちがどこまで理解して徹底できるかだと思う。勝って課題を修正して、勝ってというのがプロチーム。その勝つことを目指したい。」

チームの潤滑油になるとルーキー岩松永太郎選手

岩松永太郎「(ダイハツ賞は所属企業なので反則では?)僕も反則だと思っています(笑)この2試合はすごく大事だと思っていて正直1勝1敗は残念な気持ちですが、勉強できることもあったのでそこはプラスに捉えて、この後58試合を(吉田)健太郎と一緒に、二人とも若くてそこが良い意味でも悪い意味でもストロングポイントだと思うので活かしていきたい。ディフェンス面ではやれる手応えは感じた。あとは外国人もいるのでしっかりコミュニケーションを取ってコントロールすること。健太郎が点を取るタイプなので自分は潤滑油のようにチームが円滑に回るようなプレーをしたい。人前でプレーしたのは大学のインカレ以来。プレシーズンよりも声援の熱量がスゴイと思った。」

2年目の岐阜スゥープスは原点回帰

2019年9月14日バスケットボールB3開幕戦岐阜スゥープス85-80佐賀バルーナーズ

熱狂の第二章が始まった

速くてアグレッシブなスタイルが戻ってきた。バスケットボールB3リーグに参戦して2年目の岐阜スゥープスは、ホーム・OKBぎふ清流アリーナで開幕戦を行い、新規参入の佐賀バルーナーズに85-80で勝利した。主力の移籍や引退、新外国籍選手の加入などチームが新しく変わる中で見せたバスケットは、クラブ選手権で全国制覇を成し遂げた時のようなスピーディで力強い、楽しいバスケットだった。

アグレッシブな守備と得意のスリーポイントで勝利に貢献した杉本憲男選手

第1クォーター:岐阜20-21佐賀

試合の序盤は開幕戦のプレッシャーからかリズムをつかめなかった岐阜スゥープスだったが、エース#8田中昌寛のスリーポイントで反撃ののろしを上げると、新加入の#5アベロン・ジョン・ジュニア(AJ)の2本のスリーポイントで差を詰める。それでも参戦1年目で気持ちの入る佐賀に着実に加点され15-19と再びリードを広げられると、ここで頼りになるのはベテランの#17杉本憲男。「よだれが出るほどおいしいシチュエーションだった」とAJからのパスを受けてスリーポイントを決め切り20-21と最大6点差を許したリードを1点差にまで押し戻した。

FGは7/9 リバウンドでも強さを見せたオウガスティン・オコソン選手

第2クォーター:岐阜25-13佐賀

AJのスリーポイント+バスケットカウントという最も効率的な得点でスタート。「自分たちの持ち味であるディフェンスを激しくした」(落HC)ことでリズムを掴み、司令塔#37吉田健太郎がこのクォーターだけで9点を取り佐賀を引き離す。センターの#59オウガスティン・オコソンもしっかり攻守のリバウンドを取りチームを波に乗せた。

ハーフタイム

スゥープスのルーキーとして笑顔で一緒に戦ったチアスクール生

岐阜スゥープスチアスクール生がデビュー。笑顔いっぱいでパフォーマンスを行った。講師を務めるEMIRIさんは「スクール生といえどもスゥープスの一員として戦ってくれた。華やかなデビューを飾ってくれてみんなに100点をあげたい。子どもたちが頑張る姿を見て自分も頑張ろうと思える。ドキドキだったけどその分うれしさもいっぱいでした」

この日のMVPに輝いたのはアベロン・ジョン・ジュニア選手 速さもあり強さもある

第3クォーター:岐阜26-14佐賀

「このチームの今までで一番の10分間だった」(落HC)という第3Q。オウガスティンがインサイドでシュートを決めれば、吉田が左45度からスリーを切める。極めつけは杉本のスティールからAJがアリウープ。魅せるプレーで1230人が集まったブースターを沸かせると、さらに杉本はブザービーターでスリーを決めて71-48と大差をつけた。

ルーキー岩松永太郎選手も持ち味を発揮

第4クォーター:岐阜14-32佐賀

#3園田大祐のシュートが決まり順調に第4Qもスタート。オウガスティンが鋭いステップで相手をかわして78-50と28点差をつけた。しかしここから佐賀の猛烈な反撃を受ける。「スローダウンしながらシュートブロックぎりぎりで相手のボールになっても構わないと指示をしたが、足が止まり共通認識が取れていなかった。コミュニケーションのミス」(落HC)と、プレーが消極的になってしまい受け身に陥る。相手のオールコートのゾーンプレスを簡単に外すことが出来ず、みるみるうちに得点差が詰まり、残り45秒で80-78とスリーポイントを決められると逆転される絶体絶命のピンチ。

緊張する場面でのフリースローを決め切った吉田健太郎選手 あとは確率?

しかしこの時点で相手のチームファウルも重なっており、ディフェンスリバウンドをしっかりと食らいつくと、相手のファウルを誘ってフリースローにつなげる。これを1本はしっかり決めてなんとか逃げ切った。

開幕戦の勝利にYUKAさんもこの笑顔!

最後の場面での課題は出たが何とか勝ち切った岐阜スゥープス。落HCにとっては指導者として初試合初勝利。「純粋にうれしい。このために3カ月間準備をしてきた。それをきっちり体現した選手たちに感謝したい。こんな勝ち方も自分らしいなと思う」と笑顔を見せた。

落慶久HCは初采配初勝利 明日もこの笑顔で

落慶久HC 「ラスト10分、ポイントガードが若い二人ということで若干心配はしていたが、これを経験として積んでいきながらチームが成長していけばいい。28点差を5点差まで詰められたのは次に、またこのアリーナに足を運んでもらうための演出だったと思っていただけると助かる。外国籍選手は自分たちのストロングポイントになり得るし、日本人選手にもいい影響を与える。練習それから一試合を大切にしながらこれからもやっていきたい」

チームの中心選手に指名されている吉田健太郎選手はMVP級の活躍だった

吉田健太郎 「開幕戦で是が非でも勝利が欲しいところだった。積極的にプレーすることを心掛けた結果が最後の点差になったと思う。20点差以上つける練習試合をしていなかったので、ちょっと安パイだと思って心に隙が出来て、佐賀の必死さに押されてしまった。この反省を活かして明日は4Qまでフルで戦える試合にしたい。大事なところでフリースローを外したことが課題。こうした接戦を落とすことになってしまうので、決めないといけないシュートを決め切れるプレーをしていきたい」

スピードにダンクにアリウープに見せ場たっぷりだったAJ

AJ 「勝てたことで非常に良いスタートだったと思う。ただ第4クォーターはちょっと悪い流れだったので今後注意したい。岐阜に来て初めてプロとしてプレーしてエキサイトした。こうした機会をもらって自分のベストを尽くそうと言う気持ちで挑んだことが良かったと思う。岐阜のブースターの反応は素晴らしかった。ファンに対して貢献できるように頑張りたい」

2年目のシーズンも精神的支柱であり貴重な得点源として期待される田中昌寛選手

田中昌寛 「相手は新規参入だが全員がプロで、自分たちは環境が変わらない中でどうなるか不安はあったが、2年目のプライドを持って戦おうとロッカーで話してこのゲームに臨んだ。外国籍選手も自分たちのスタイルに合った選手を獲得したので、クラブ時代のスタイルに戻ったと感じている。勝率5割という数字にこだわって、チーム一丸で戦っていきたい」