岐阜スゥープス対金沢武士団 GAME1コメント

落慶久HC

Q相手に気持ちよく3ポイントシュートを打たせてしまった

スカウティングを進める中で、インサイドのところでイニシアチブが取れると考えていた。そこでうちは2点シュートでコツコツと得点を重ねていく、そこはプラン通りではあったが、ただディフェンスのところで、思ったよりも向こうのシュートが入り続けたというところがあって、タフな3ポイントも決め切られてしまった。そこは相手の術中にはまってしまったのかなと思っている。 

Qセカンドボールもなかなか拾えなかったが?

AJ (アベロン・ジョン・ジュニア)と(岩松)永太郎が2節ぶりに戻ってきて、プレイタイムを抑えながらと思っていたが、今日のメンバー構成でいうと永太郎にかなり負荷がかかってしまったと思う。 AJ も対人の練習を始めたのが水曜日からで、試合勘という部分がまだまだで、まぁそこは徐々に良くなっていくと信じるしかない。健太郎が今いない中で、彼はうちのファーストオプションであることは間違いないので、自覚をした上で奮起してもらいたいと思っている。 

Qこれまでのアウトサイドの強みに加え、ジョーの加入によるインサイドを融合させている最中、まだ工事中のような感じがしたが?

今は、若干バスケットをアップデートしているという部分はあるのかなと。今日はジョーが38点も取って、自分の役割をしっかりと理解したプレーをしてくれた。その相乗効果でビンゴもインサイドで非常に体を張るようになって、プラス要素はあるが、今までとちょっと違う感覚のズレがあるのではと思う。多分、マサ(田中昌寛)のプレーにも影響していたかなと。彼も珍しく結構簡単なターンオーバーを繰り返す時間帯があって「なかなかうまくいかないな」と、フラストレーションを貯めながらのプレーになってしまって、今日の結果になったのかなと思う。

Qかみ合ってきたら強くなりそうな感覚があるが?

明日はノリ(杉本憲男)も来るし、アクティブな選手が増えるので永太郎を休ませながらフレッシュな状態でプレーできるようにしたい。彼はこのまま終わる選手ではないと思っているのでそこは期待したい。そしてやはりチームとしては エースであるAJの奮起も期待したい。彼はまだ若いのでオフェンスがうまくいかないとディフェンスをしなくなる傾向があって、そこはチームとして許してはいけない部分だと思う。そしてジョーとビンゴに関しては、インサイドで体を張ってくれている。今日の40分では結果が出なかったが、これが明日の試合にボディブローのように効いてくると思う。そこの軸だけは絶対にブレないように、後はやっぱりもう一度岐阜スゥープスのディフェンスというところをしっかりとコーチングしていきたい。 

#8田中昌寛


Qケガから復帰したメンバーも多い中での敗戦だったが?

今日のゲームはいろいろな不安要素があって、それがもろに出てしまった。永ちゃん(岩松永太郎)とAJは実際5対5のゲームがケガ明けで初めてだったので、どうチームとしてアジャストしていくのか心配していて、中ではイニシアチブが取れたがAJはこのスタッツ(9点10リバウンド)に相当納得がいっていないと思う。エース(AJ)がガタガタと崩れてしまって終盤まで引きずってしまったと思う。

Q前半はアウトサイドシュートがない中で、インサイドは強みになったが?

ジョーが途中から出ていいリズムを作ってくれた。そこは本当に僕らの武器になると感じている。ただそこを狙いすぎて自分も含めてターンオーバーが多かった。もう少しいい化学変化をさせられればもっと強くなると思う。

Q手応えは感じている?

あと少しだと思う。もう一ついい方向にかみ合えば白星が増えてくると思うが、今は我慢の時という感じがしている。今順位は一番下だが、逆にこれが現実だとしてもう一度クラブ時代のようにチャレンジャー精神でやっていきたい。自分たちの力を認めるところから向き合っていけば、必ず勝率五割の目標に到達できる。まだ全然諦めていない。今日もブースターの人がアウェイにまで来てくれた。アウェイでも一緒に喜びたい。

#0岩松永太郎

Q全治6週間くらいと聞いていたが早い復帰だった?

いいえ、自分としては考えていたくらいの復帰。ケアしてくれた先生たちに感謝したい。

Q結果に関してはどう感じている?

今節は絶対に連勝しないといけないと思っていた。でも久しぶりの試合で正直不安な面もあった。試合に関しては、(吉田)健太郎と二人でガードをしている時と自分一人の時では全く違って、もっと自分がコントロールをしないといけなかった。うまくボールを回して、みんなフラストレーションが溜まらないようにするのが役割。特にAJはボールを欲しがるので、うまく使ってあげるのもガードの仕事だと思う。もっと自分が成長しないといけない。

Q38分近く出場したことでケガの不安はなくなったか?

それはなくなった。ただ体のキレやルーズボールに飛び込むところとか、やっぱり身体がなまっているところがある。それはやっていくことで元に戻る。自分たちのアイデンティティーはディフェンスから走ることなので、もっと展開を早くできるように、あとはディフェンス、ルーズボール、リバウンドなど誰でもできる泥臭いことを、ガードの自分が徹底してやっていきたい。みんながカムバックして一つのチームになれば、ここから必ず這い上がれる。ジョーが入ってインサイドを支配してくれるし、手応えというか自信はある。

覇気のないJ3降格 必要なのは何だ

想いはひとつ わずかな可能性でも信じるだけ

サッカーFC岐阜のJ3降格が決まった。

TVディレクター兼カメラマンをしていた私は、FC岐阜がJリーグに入会した時に特別番組を作り、初年度にニュース番組内に応援コーナーを立ち上げた。「岐阜の人たちにとって絶対に必要なチームになる。」そう言ってプロデューサーらを説得し、なんとか番組がスタートした。

その後も毎年、その年のFC岐阜を振り返る特番を作った。正直成績が芳しくなく苦しい企画の時もあった。当時の目標はJ1昇格特番を作ること。しかしその夢はある個人的な謀略により叶うことはなくなった。

J3降格が決まった甲府戦は、ゴールラインの後ろでカメラを構えていた。これまでのENGカメラではなくスチールカメラ。時代は流れスポーツライターになったことを改めて実感した。

この試合は攻撃の形がなかなか作れなかった

前半2分、村田透馬が積極的にシュートを放った。いい立ち上がりだと思った。しかしそれが決まらずプランBに切り替えたのか、とにかく失点をしたくないというシフトに変わった。あまりにも攻め込んでこないので、甲府サイドでカメラを構えていたこともあり、前半はスタンドの記者席で見ることにした。

後半に入って岐阜サポーターの前に移動し見慣れた顔を探す。長良川は1年ぶりだったが数人から声を掛けられた。絶体絶命なチーム状況だが変わらず声を張り上げるサポーターたちは頼もしい。押されてはいるが失点はしていない。このまま守備で粘り切りカウンターから一撃というプランもいいじゃないか。とにかく勝ちさえすれば希望は残る。

しかし、甲府もJ1昇格のためには勝たねばならない試合。56分、ピーターウタカにしてやられた。だが64分に元FC岐阜の新井涼平のバックパスをかっさらった川西翔太が同点ゴール。攻め手を欠いていた中でラッキーな得点を挙げた。

しかしその3分後、またもウタカにゴールネットを揺らされる。同点に追いついてもすぐに引き離される。「何度もこういうシーンを見てきたな」勝利を信じながらも半ば敗戦を覚悟した。

その後、追加点を奪われてタイムアップ。来季のJ3降格が決まった。

敗戦の瞬間 すでに糸が切れていたように感じた

勝負事には結果がつきもので、それが自分の意に沿わないことがあることはよく分かっている。しかしこの瞬間、他にも自分の意に沿わない光景があるとは思わなかった。それは、ホイッスルの鳴った瞬間に悔しがる選手を撮影しようとレンズを向けた時。なぜか普通に歩いている選手ばかりだった。ホームの最終戦でこれまで悔しい思いをさせてしまったサポーターに、最後の一滴まで気力を振り絞ったプレーを見せようとした選手はいなかったのか。とても残念に思えた。

選手に聞けば「そんなことはない。全力でプレーした」と言うだろう。だが伝わらない。過去には残留するために両足をつりながらゴールを狙い続けた選手や、吐くまで走りに走った選手を何人も見てきた。

最大の山場だった鹿児島戦で敗れ、残留の可能性が薄かったということがあるかもしれない。でも積極的に勝ちに行かない姿勢、何としても得点を取らないといけない試合で攻めに出ない理由とは何なのか。「残り2戦を連勝すればもしかして」と信じて声を出していたサポーターはどんな気持ちでピッチを見つめていたのだろうか。

サポーターは最後まで自分たちの信念を貫き声援を送っていた

かつてFC岐阜に在籍した選手がこんなことを言っていた。「ここがJで最後のクラブ。ここから這い上がれなかったらプロ選手を辞めるしかない。」当時のFC岐阜は経営状況も悪くJ2でも最弱だった。このクラブで通用しなかったらサッカー選手として終焉を迎える。まだまだサッカーをやりたいなら死ぬ気でやるしかない。そんな崖っぷちのクラブがFC岐阜だった。サッカーを続けるためには死ぬ気で戦い残留するしかない。そんな気持ちが浅中決戦を戦った選手たちにはあったし、それ以降も岐阜をJ2に止まらせた要因になっていたと思う。

だがJ3が創設され、チームの経営状況が見違えるほど良くなったことで、その必死さは必要でなくなったのかもしれない。多くの選手がレンタルで帰る場所がある。それにFC岐阜もJ3に戦いの舞台を移すだけで、チームが無くなるわけではない。そういえばあの頃は降格したらチームもなくなりそうな雰囲気だった。時代は流れているのである。しょうがない。

セレモニーで阿部キャプテンは涙を浮かべていた

試合後のセレモニーを見ていて感じたのは、阿部正紀キャプテンが成長したなということ。入団が決まった当日、大分キャンプでインタビューをしたが、あんなにたどたどしかったのに、ものすごく感動的な言葉を紡ぎだせるようになった。そしてもう一つは、サポーターはどんな時でも暖かく選手を見守っているなということ。降格したことで選手たちに浴びせる罵声はまったく聞こえなかった。

日本特殊陶業が来季もスポンサーを続けるとの声明もあり、本当に現在のFC岐阜はスポンサーにもサポーターにも恵まれていると思う。だが選手に「来年はどんな思いで挑みたい?」と聞くマスコミには(私もマスコミの一人だが)ちょっと違和感を覚えた。その選手が来年契約を交わせるのか。選手が気を遣って「来年もこのクラブにいられるなら・・・」と前置きせざるを得ない質問は控えるべきだと少し考えればわかるだろう。降格によって選手たちも失うものがたくさんある。不安に思いながら最終戦を戦い、強化部の審判を待つのだ。この状況であれば例年以上の大刷新があっても不思議ではない。

久世さんの写真も撮ったけどここは伊藤寧々ちゃんが叫んだシーンで

時間は前後するが、セレモニー後のゴール裏でスタジアムDJの平松伴康さんや久世良輔さんが「(J3であるいは将来J1で?)優勝しようぜ」とサポーターに叫んでいたのも感動的なシーンだった。常に前を向き、上を向いて進んでいこう。未来は自分たちの手で変えられる。そんな気持ちにさせられた。

このように熱いDJ、熱いサポーター、熱いスポンサーがいる。でも熱くなれないフロントもいるし、熱くなりきれなかった選手もいる。記者会見で北野誠監督は「毎年同じように残留争いをしていた。フロントから一体にならないと」と苦言を呈した。中長期のビジョンがなく、チーム作りで右往左往したことが今回の降格の背景にあることを示唆している。

大木武前監督のサッカーは魅力的だったが、個人のスキルが高くなければ実践できないサッカーだった。強化部は、その状況を踏まえ今季のスタート時に有効な選手を揃えることができたのか。その監督の解任を決め、前任者と真反対の戦術を志向する北野監督を選んだが、選手たちに戸惑いはなかったか、そしてそのメンバーは北野サッカーに対応できる能力を有していたのか。そして敢えて火中の栗を拾ってくれた指揮官への戦力的なサポートは全力で出来たのか。

これも歴史の1ページ 必ずJ2に戻ろう そしていつの日かJ1で優勝を

この点に関しては疑問に思うことがたくさんある。かつては練習場がない、クラブハウスがない、そしてお金がない、と選手の獲得が困難な時期があった。その頃よりは状況はかなり好転しているのは間違いない。それにそのチームで自分が成長できると感じれば選手は移籍の選択肢に入れる。どんなサッカーを志向するのか、その中で自分の何が活きるのか、岐阜らしいサッカーとは何か、ブレブレのチーム作りをしたままで、クラブとしての骨がないと話にならない。まず必要なのは岐阜らしいサッカーとは何なのかをしっかり打ち出すこと。岐阜のサッカーの魅力を作らないと有望選手も集まらない。

しかし、これから新たな岐阜ブランドのサッカーを作り出すために、J3は格好の舞台なのかもしれない。降格はなりふり構わずスクラップ&ビルドができるタイミングだ。フロントから一丸になれる組織作り、岐阜らしいサッカーを築き上げられる指導者、野心にあふれた選手、そして本気でFC岐阜愛を持つ人々。それが揃えば大分トリニータのようにJ3からJ1まで上り詰めることも可能だろう。勝負はこのオフの動き次第である。


岐阜スゥープス ただいまアップデート中

2019年11月15日(金)第9節GAME1@金沢総合体育館 岐阜スゥープス78-89金沢武士団

苦しい戦いが続くチーム同士の対戦だったが

「静岡ベルテックス、東京サンレーブ、金沢武士団、この三連戦は開幕の三連戦と同じように大切な試合だと思っている」

落慶久HCは、第7節からの6試合で5割以上の成績を残すことが、今季のカギだと考えていた。しかしこの日の敗戦で1勝4敗となり、その目標は達成できず。しかし多くのアクシデントを抱えたチームにあっては致し方ない部分もある。この試合も敗れはしたがもちろん収穫もあった。

10/28以来の出場となった岩松永太郎選手 メディカルスタッフのおかげで少し早めの復帰ができたと感謝

金沢戦GAME1のスターターは、#0岩松永太郎#5アベロン・ジョン・ジュニア#8田中昌寛#10犬飼啓介#32ビンゴ・メリエックス。ケガから復帰初戦となるメンバーが3人名を連ねていた。そして平日開催ということで#17杉本憲男#18山田洋介は帯同できず、#37吉田健太郎は前節のケガでベンチには入ったものの出場はできない。

試合は「相手のゲームプランは分かっていたがうまくやられてしまった」と、田中が言うように金沢のペースに。アウトサイドからの3ポイントシュートが次々と決まる金沢に対し、スゥープスは#24ジョセフ・ウォルフィンガーのインサイドを中心に攻撃を組み立てる。というよりも、スゥープスの得意な形であるアウトサイドのシュートが前半は1本も決まらず、ジョーに頼った形に。逆に金沢の得点のほとんどは3ポイントシュートだった。

AJ選手もケガから復帰 得点が伸び悩みややストレスのたまる試合だったか

後半もリバウンドは先に触るものの、その後のルーズボールを相手に取られたり、スティールされたりと苦しい展開に。田中や岩松の3ポイントやジョーの高さのある2ポイントなどで追い上げる場面はあったものの、勝負所で3ポイントを決められ追いつくことが出来なかった。

「もっと味方がプレーしやすいようにコントロールしなければ」と、PGの岩松は反省しきりだったが、この日も38得点と高い攻撃力とリバウンドでの強さを見せたジョーとは、この試合が初めてのセッション。AJも同様で連携面ではうまくいかないことが多かったのも当然の事。田中も「ジョーがインサイドで強い分、そこを探してしまうことが多かった」と、自分たちの持ち味を出し切れなかったことを悔いた。

3戦連続のWWとはならなかったが38得点9リバウンドとこの試合も活躍したジョー選手

しかし逆に言えば、これまでになかったジョーのインサイドという強みが加わり、自分たち本来のアウトサイド攻撃も機能しだせば、これ以上の攻撃はない。お互いの特長の理解を深め、コンビネーションが高まれば自然に得点力は上がっていくだろう。

守備面もこの試合では相手に気持ちよく3ポイントを打たせ過ぎた。ホームで初勝利をと気合の入る金沢の気持ちのこもったシュートが決まってしまったのも事実だが、サイドに振られて守備が間に合わない場面が多く、ここは早急に改善したい。少しでもプレッシャーを掛ければ45%という高確率の3ポイントを決められることはないはず。リバウンドはジョーやAJで優位に立っていただけに、守備にプライドを持つスゥープスの本領をGAME2からすぐに発揮したい。

もう一度ディフェンスからプライドを持ってやりたいと田中昌寛選手

「今は攻撃面ではアップデートしているところ」と落HC。チームの核となる外国籍選手の交代などいろいろとあり、チームは言わば改修工事中。突貫工事で簡単に結果がついてくるカテゴリーならチャレンジしていても面白くない。選手たちは結果が出ずに苦しい時だが、信じられるのは結局仲間と自分。勝ちに焦らず、自分の得意のプレーを出す、仲間のプレーを助ける、やれることをすべてやる。それを突き詰めていくことしかないかもしれない。

スゥープスを作ってきたチームの精神的支柱、田中昌寛はインタビュー終わりに力強く宣言した。「見ていてください。このままじゃ終わりませんから」

ピンチをチャンスに 今こそ総合力で乗り切れ

2019年11月10日(日)第8節GAME2 岐阜スゥープス59-75東京サンレーブ

チームの司令塔吉田健太郎選手が負傷退場と苦しい戦いに

前日のGAME1で連敗を止めた岐阜スゥープス。その勢いに乗って東京サンレーブに連勝したいところだった。しかし、試合開始2分17秒でアクシデントに襲われる。チームの中心であるPG#37吉田健太郎がシュートを放った際に左足を痛め負傷退場。チームの指揮官とも言えるPGは#0岩松永太郎も右足の負傷で欠場中であり、本職のPGが誰もいなくなった。

代わりにその役割を担ったのは#17杉本憲男や#8田中昌寛。杉本は「PGは小学生以来だった」と笑ったが、有事に備えて準備はしていたと言う。

急きょPGの役割を担った杉本憲男選手

「シーズン開始前からPGが2人しかいない状況だったので、チームには言われてなかったですけど、勝手にPGのフォーメーション練習に入って、プレーのイメージ、準備をしていました。ただ経験値がなさ過ぎて上手くいかないところが多かった」(杉本)

そもそもこの試合は12人のロースターのうち、前述した岩松の他にも#5アベロン・ジョン・ジュニア(AJ)と#10犬飼啓介をケガで欠いていた。吉田が負傷し4人が出場不可能と厳しい戦いとなってしまった。

縦の速さを失ったチームは、なかなかリズムを作れず得点が伸びていかない。前半は24-41と17点差をつけられてしまった。

そして、後半の立ち上がりこそ田中、#3園田大祐、#24ジョセフ・ウォルフィンガー(ジョー)の連続得点などで追い上げたものの、健闘むなしく59-75で敗戦を喫した。

けが人続出も前向きに考えると落慶久HC

しかし落慶久HCは「(杉本や田中が)これまでのバスケットキャリアでやったことのないポジションだったが、けがの功名じゃないですけど、それぞれの引き出しが増えてくると思う。スクランブル体制ですが、このメンバーでやるしかないし、一人ひとりがチームとしてやれることを最大限やって、カバーし合えばいいし、その中で戦術を組み立てるのが僕の役割。言い訳をしたらいくらでもできるので、言い訳をせずにしっかりと準備してやっていきたい」と、落ち込む様子は一つもない。

緊急登録されたジョー選手は2日連続でWWの活躍

その理由として、新外国籍選手ジョーの目途が立ったことが挙げられる。13-14シーズンから日本でプレーするジョーは、フリーエージェントとなって母国で調整を続けていた。6日に来日したばかりで、すぐのゲームだったがGAME1、GAME2共にダブルダブルの活躍。「コートに立っていた時は非常に疲れていた」と笑ったが、「スゥープスはチームメートも環境も良いしとても前向きな姿勢を感じた。最後まで戦うという諦めない姿勢が素晴らしい。そして何よりブースターが素晴らしい。B1にも劣らないチームだ」とジョーは語る。今後コンビネーションが高まっていけば、チームとしてかなり強力な武器になり得る。

落HCも「うちの弱みであったペイントエリアで活躍できる。ジョーはハードワーカーだし、チームのコンセプトに愚直に動いてくれるというのがこの数日間で分かった。彼の加入によって周りの選手のパフォーマンスが上がってくるはずだし、新しいオフェンスのパターンも増える」とその効果を期待する。

園田大祐選手は9得点6リバウンドと積極性と調子が上向き

さらにスクランブル化したことで、これまで出場時間の少なかった選手たちの出番も増え、試合に馴染みだしてきたのも大きい。キャプテンの#25中野大介や#3園田大祐#7曽我嘉宏もこの日は積極的にシュートを打つ場面があった。

「あの人たちはもっとやりますよ。本当に能力があるし、一人ひとりが自信を持ってプレーできればあんなものじゃない」と言うのは、長く一緒にプレーしてきた杉本。ケガ人という負の部分が強調されがちだが、その反面、チーム全体としては底上げが図られているのである。

今週末は金沢武士団とのアウェイ戦。落HCによると岩松とAJが復帰できるかもという嬉しいニュースもある。杉本は「今シーズンは4試合ぐらい勝てる試合をこぼしている。接戦になっても勝ち切ることにこだわって、一戦一戦全力で戦いたい」と意気込みを語った。

犬飼啓介選手の復帰にも期待

選手コメント

杉本憲男「この歳になってもまだまだ上手くなりたいし、やれることを増やしたい。このまま引退していくつもりはないので、今より良いプレーをして、今よりもっと仲間を信じて、仲間の良いところを引き出して、仲間と一緒にもっと勝ちたい。チームとしての一体感はある。ジョーが入ったことでリバウンドもたくましくなったので、シュートがリングに弾かれても取ってくれるだろう。GAME1はめっちゃいい感じだった。みんなのプレータイムが伸びてアグレッシブにぷれーしていることは、今後の長いシーズンに必ず活きてくると思う。」

乗り越えられない壁はない、今のこの場所で立ち上がれ

2019年11月1日バスケットB3第7節ゲームワン:岐阜スゥープス68-89ベルテックス静岡

田中昌寛選手には試合をコントロールすることも求められている

「ケガ人が多く出ている中で、もう少し何かできたんじゃないか。僕自身が本当に反省しないと」。チームのレジェンド#8田中昌寛は悔しさをかみしめながら試合を振り返った。

浜松市の引佐総合体育館で行われた岐阜スゥープス対ベルテックス静岡のゲームワン。岐阜スゥープスは、今季新規参入したベルテックスに、自分たちのバスケットが出来ず完敗を喫した。

この試合は、ケガで#0岩松永太郎と#59オースティンが欠場、#17杉本憲男も来場できず、戦力は9人と厳しい戦い。その中でも第1Qはディフェンスリバウンドで圧倒的に優位に立ち互角の戦いに持ち込んだ。

ケガの岩松永太郎選手は練習を手伝っていた。ちょっと時間がかかりそうな様子

しかし第2Qに入り#37吉田健太郎がベンチに下がると、シュートを決め切れず、逆に相手に10点を一気に取られてしまう。その後、#5AJの連続得点などで5点差まで詰めよるが、24秒ギリギリで相手にスリーポイントを決められるなど、守備の甘さが出た。落HCは「いいディフェンスはしているのに、スリーポイントでポンとやられたり、ルーズボールを相手に取られたりというパターンが続いた」と、リズムが作れない要因を語る。

第3Q以降も乗りかけたところで、相手に決められるというストレスが溜まる展開。特に第3Qのブザービーターは精神的にもキツイ失点となった。

AJ選手はこの試合35得点15リバウンド

スゥープスはクラブ時代から守備からリズムを作るチーム。今もそのポリシーを大切にしている。その中で、1対1の守備でこれだけやられ、あと数秒我慢すればというところで粘り切れず失点をしてしまえば、相手のペースになるのは当然の理。事実、数字的に相手のシュート成功率は右肩上がりなのは粘り切れていない証拠。今一度原点に返る必要がある。

平日のアウェイ、しかもナイターにも関わらず、浜松まで駆け付けたブースターは、圧倒的に少ない人数ながら、点差のついた終盤でも「GOGO!SWOOPS!」の掛け声をコートに響かせ続けた。選手たちはこの声をどう感じてどうプレーで表現するか。それがゲーム2で一番大事になるだろう。

浜松でリスタートしてブースターの期待に応えたい

スゥープスは、ケガ人、年齢、仕事など様々な厳しい環境の下で戦っていることは理解している。それでもB3挑戦を続けると決めた以上はこの場所で立ち上がらないといけない。田中は語る。「メンタリティの部分で負けたらどこにも勝てない。もう一度気持ちを前面に出してやりたい」。今日から、いや今の瞬間から良くなることを信じてブーストする。