かみ合いだしたチーム 下位グループから抜け出すために

2019年12月14日バスケットボールB3第12節GAME1 岐阜スゥープス77-75八王子ビートレインズ

今節はクリスマスバージョンの赤いユニホーム

前節、上位の埼玉ブロンコスに勝利し最下位から抜け出した岐阜スゥープス。けが人も次々と復帰しようやくフルメンバーで戦えるようになってきた。今節は八王子ビートレインズとの初対戦。前シーズンはB2を主戦場とした強豪だが、まずは今季初となる連勝を狙い挑んだ。

第1Q 岐阜21-24八王子

序盤から立て続けにシュートを決めチームに勢いをつけた吉田健太郎選手

「まだ10割という感じではないので、出来るのであれば最初かなと思っていた」という#37吉田健太郎が最初からエンジン全開。連続の3Pシュートを決めると、スピード全開のドライブから得点を挙げ良い立ち上がりを見せる。しかし高いシュート成功率を誇る八王子に徐々に得点を重ねられ、ミスを突かれて速攻を決められるなど逆転。スゥープスは、#3園田大祐のシュートや#8田中昌寛の3Pなどで追いすがるが、相手のシュートも落ちず21-24とリードされる。

第2Q 岐阜17-18八王子

AJ選手はこの試合29得点11リバウンドのダブルダブルと活躍

いきなりビートレインズの外国籍選手がコンタクトレンズを落とすというトラブルもあったがゲームは一進一退で進む。スゥープスは#5アベロン・ジョン・ジュニア(AJ)にボールを集め得点を重ねていく。終盤#18山田洋介がリバウンドや守備で奮闘し1点差に迫る場面を作ったが、24秒バイオレーションギリギリで3P決め切られるなど苦戦。最後速攻から吉田のレイアップが入らず38-42と4点差で前半を終える。

ハーフタイムのパフォーマンスもみんなが楽しめた

第3Q 岐阜18-13八王子

ハーフタイムでは「試合前に話し合ったディフェンスのルールをもう一度選手たちに考えさせた」と落慶久HC。この第3Qではスゥープスらしい守備で13点に相手を抑え込む。最大で8点差まで広げられる場面はあったが、AJが速攻からのダンクシュートで追いつくと、ブザービーターの3Pを中央から決めて56-55と逆転して第4Qへ向かう。

第4Q 岐阜21-20八王子

ここぞの場面でしっかりスリーポイントを決め切った田中昌寛選手

#32ビンゴ・メリエックスの絶妙なアシストから#17杉本憲男がバックシュートを決めて4Qが始まる。一時はリードを6点に広げたスゥープスだったが、オフィシャルタイムアウトを挟んで、一気に攻め込まれ、その貯金をなくしてしまう。しかし残り3分18秒、田中が得意の角度から3Pを決めると、1分59秒には田中のシュートがこぼれたところを#24ジョセフ・ウォルフィンガーがそのままフォローし75-69。最後は2点差まで追い上げられるが、チームのプライドだと言う守備で粘り切りタイムアップ。ブザーが鳴った瞬間に飛び上がったAJのダンクは得点こそ認められなかったが、ブースターを大きく沸かせた。

試合終了の瞬間、ダンクシュートを決めて吠えるAJ選手

フルメンバーが揃い、チームもようやく戦闘態勢が整ったスゥープス。今後はより戦術を高めていく作業が必要になる。働きながら戦うチームは試合がその熟成の時間となるが、ベテランも含めて全員がしっかりと成長している。GAME2は接戦で落としたが、全て敵地で行われる年内残りの4試合を5割以上で乗り切り、後半戦で台風の目となれるようにしたい。

チームの成長と手応えを感じ取っていると言う落慶久ヘッドコーチ

落慶久HC「今節で一通り対戦したが、やはり岐阜のブースターがナンバーワン。選手のパフォーマンスをしっかり後押ししてくれた。一部のブースターさんから『別に勝たなくてもいいよ』と優しい言葉を頂いたことがあるが、やはり勝つことはこの会場の一体感をより増して、また観に来たいと思うようにする潤滑油だと思う。選手たちはブースターのみなさんの気持ちを裏切らないようにプレーをしてくれているし、そういう気持ちをしっかりと感じ取れる選手たちばかり。外国人選手だってそういう選手しかいないので、コーチとしては非常にありがたい。勝因は3Qと4Qで守備を全員が頑張れたこと。チームのルールを徹底して守れた。40分徹底しきれていない時は勝ち星に恵まれていなかった。今日はルールが守られていない時間もあったが、そこを自分たちで修正して、相手の分析にもしっかり対応出来るようになってきた。上位グループに這い上がるためには、この試合を含め年内の6試合は重要だと思っていた。最低勝率5割。できれば1敗のみで抑え、上位チームに挑んでいきたい。」

勝利の後、にこやかなAJ選手

アベロン・ジョン・ジュニア「初めての2連勝でとてもうれしい。すごく気持ちがいいです。クリスマスのイベントもあってたくさんのブースターが来てくれた。そこで最高のショーを届けられたと思う。シーズンが経つにつれて自分も快適にプレーできるようになってきた。勝ち続けること、自分自身成長することが大事。第3Qのブザービーターはブースターのエナジーをもらって決められたシュートだった。」

試合をうまくコントロールし勝利に導いた吉田健太郎選手

吉田健太郎「西濃建設さんがすごく集客をしてくれた中で勝利を届けられ、僕らのアピールにもなったと思う。非常に良いゲームが出来た。自分としてはケガの状態はまだ6割くらい。まだジャンプやスピード面で不安はあるが、プレーしながら付き合っていくしかない。その中で勝利に貢献したい。ディフェンスで崩れにくくなったきたことで勝利できていると思う。上位チームはディフェンスが違う。ローテーションもうまくいき始めていると思う。攻撃も今日はAJが良かったのでヨイショじゃないけどうまく使ってあげることができた。結果として勝ててまた一歩成長できたと思う。こうして勝ち切るゲームができると波に乗っていけると思う。」

番外編:名古屋グランパス山口素弘執行役員フットボール統括に聞いた

岐阜とは関係ないネタで申し訳ないのですが、先日名古屋グランパスの山口素弘氏にインタビューする機会に恵まれました。その直後に山口氏は現在のアカデミーダイレクターと共に、執行役員フットボール統括を兼務することが発表され、今後はトップチームにも関わることが予想されます。

メインのインタビューは別のネタだったのですが、タイミングよくチームについて語ってくれていましたので、メインで使わなかったところを紹介します。

山口素弘執行役員フットボール統括兼アカデミーダイレクター

「フリューゲルスの最後の2か月間を乗り越えたことは、ある意味財産かなと思います。あれがあったから38歳までサッカーができたし、いまもダイレクターという非常にありがたい仕事ができています。いろんな考え方が出来るようになりましたね。サッカーが好きだということも再認識したし、最後まで間違いなくあきらめないとか。あとチームとして何が大事か、自分だけじゃなくていろんな仲間であり、選手だけじゃなくてスタッフやサポーター、お店だって僕らがよく集まった店があったけど、それにサポーターが集まる店もあったと思うけど、そういったところも影響を受けた。いろんな人が関わって大きくなるし、力のあるクラブになるんだなと改めて思いました。」

サポーターだけでなく地域のお店までファミリーと考えていてくれることが有難いと思います。そしてある外国人についても語ってくれました。

「(セザール)サンパイオは、実力もあったし人間性が素晴らしかったですよ。一緒に署名活動をしてくれましたからね。なかなかブラジル代表の選手が出来ないと思いますよ。彼が言っていたのは、自分はJリーグで成長してセレソンに入ったと。ブラジル国内でもナンバーワンボランチと言われていたけど、その当時は代表に入っていなかった。本当に地球の裏側の日本に来て、日本での活躍を認められてセレソンになった。そしてワールドカップ(1998フランス)に出て開幕戦で先制ゴールを挙げて、しかもそれはヘディングシュートだった。ブラジルにいた時はセットプレーで前にいることはなかったけど、Jリーグに来たら自分はヘディングが強い方になる。それでヘディングシュートが上手くなって夢だったワールドカップでの先制点につながったんだと普通に言いますからね。環境は何なんだと思い知らされますよね。当然、環境とかレベルはブラジルの方が上だろうけど、日本に来てもその人のサッカーへの取り組みで十分成長できるんだと改めて思います」

外国人だけではなく、気持ち次第でどんな環境でも成長できます。そうした姿を見ることもサポーターにとっては楽しいものです。

ユース三冠に王手をかけている名古屋グランパスU-18

15日に三冠を狙うユースについても聞いていました。

「タイトルを獲ることも重要です。ただアカデミーというのはここで終わりではないので。これから新しい舞台で、グランパスのアカデミー出身者がどれだけ記憶に残るプレーをするか。記憶に残る試合をしてくれるかが楽しみですね」

日韓戦のループシュートなど、数々の伝説のプレーを残した山口素弘氏。強調したのは記憶に残るプレーでした。つまりそれはサポーターを喜ばせるサッカーです。どれだけトップチームに関わるのか不明なところもありますが、最後までやり抜く、信念を曲げないことはフリューゲルスでも横浜FCで監督をされた時にも実証済み。これからの仕事に期待します。(暗闇に少し希望が見えたかな)