岐阜スゥープス対金沢武士団 GAME1コメント

落慶久HC

Q相手に気持ちよく3ポイントシュートを打たせてしまった

スカウティングを進める中で、インサイドのところでイニシアチブが取れると考えていた。そこでうちは2点シュートでコツコツと得点を重ねていく、そこはプラン通りではあったが、ただディフェンスのところで、思ったよりも向こうのシュートが入り続けたというところがあって、タフな3ポイントも決め切られてしまった。そこは相手の術中にはまってしまったのかなと思っている。 

Qセカンドボールもなかなか拾えなかったが?

AJ (アベロン・ジョン・ジュニア)と(岩松)永太郎が2節ぶりに戻ってきて、プレイタイムを抑えながらと思っていたが、今日のメンバー構成でいうと永太郎にかなり負荷がかかってしまったと思う。 AJ も対人の練習を始めたのが水曜日からで、試合勘という部分がまだまだで、まぁそこは徐々に良くなっていくと信じるしかない。健太郎が今いない中で、彼はうちのファーストオプションであることは間違いないので、自覚をした上で奮起してもらいたいと思っている。 

Qこれまでのアウトサイドの強みに加え、ジョーの加入によるインサイドを融合させている最中、まだ工事中のような感じがしたが?

今は、若干バスケットをアップデートしているという部分はあるのかなと。今日はジョーが38点も取って、自分の役割をしっかりと理解したプレーをしてくれた。その相乗効果でビンゴもインサイドで非常に体を張るようになって、プラス要素はあるが、今までとちょっと違う感覚のズレがあるのではと思う。多分、マサ(田中昌寛)のプレーにも影響していたかなと。彼も珍しく結構簡単なターンオーバーを繰り返す時間帯があって「なかなかうまくいかないな」と、フラストレーションを貯めながらのプレーになってしまって、今日の結果になったのかなと思う。

Qかみ合ってきたら強くなりそうな感覚があるが?

明日はノリ(杉本憲男)も来るし、アクティブな選手が増えるので永太郎を休ませながらフレッシュな状態でプレーできるようにしたい。彼はこのまま終わる選手ではないと思っているのでそこは期待したい。そしてやはりチームとしては エースであるAJの奮起も期待したい。彼はまだ若いのでオフェンスがうまくいかないとディフェンスをしなくなる傾向があって、そこはチームとして許してはいけない部分だと思う。そしてジョーとビンゴに関しては、インサイドで体を張ってくれている。今日の40分では結果が出なかったが、これが明日の試合にボディブローのように効いてくると思う。そこの軸だけは絶対にブレないように、後はやっぱりもう一度岐阜スゥープスのディフェンスというところをしっかりとコーチングしていきたい。 

#8田中昌寛


Qケガから復帰したメンバーも多い中での敗戦だったが?

今日のゲームはいろいろな不安要素があって、それがもろに出てしまった。永ちゃん(岩松永太郎)とAJは実際5対5のゲームがケガ明けで初めてだったので、どうチームとしてアジャストしていくのか心配していて、中ではイニシアチブが取れたがAJはこのスタッツ(9点10リバウンド)に相当納得がいっていないと思う。エース(AJ)がガタガタと崩れてしまって終盤まで引きずってしまったと思う。

Q前半はアウトサイドシュートがない中で、インサイドは強みになったが?

ジョーが途中から出ていいリズムを作ってくれた。そこは本当に僕らの武器になると感じている。ただそこを狙いすぎて自分も含めてターンオーバーが多かった。もう少しいい化学変化をさせられればもっと強くなると思う。

Q手応えは感じている?

あと少しだと思う。もう一ついい方向にかみ合えば白星が増えてくると思うが、今は我慢の時という感じがしている。今順位は一番下だが、逆にこれが現実だとしてもう一度クラブ時代のようにチャレンジャー精神でやっていきたい。自分たちの力を認めるところから向き合っていけば、必ず勝率五割の目標に到達できる。まだ全然諦めていない。今日もブースターの人がアウェイにまで来てくれた。アウェイでも一緒に喜びたい。

#0岩松永太郎

Q全治6週間くらいと聞いていたが早い復帰だった?

いいえ、自分としては考えていたくらいの復帰。ケアしてくれた先生たちに感謝したい。

Q結果に関してはどう感じている?

今節は絶対に連勝しないといけないと思っていた。でも久しぶりの試合で正直不安な面もあった。試合に関しては、(吉田)健太郎と二人でガードをしている時と自分一人の時では全く違って、もっと自分がコントロールをしないといけなかった。うまくボールを回して、みんなフラストレーションが溜まらないようにするのが役割。特にAJはボールを欲しがるので、うまく使ってあげるのもガードの仕事だと思う。もっと自分が成長しないといけない。

Q38分近く出場したことでケガの不安はなくなったか?

それはなくなった。ただ体のキレやルーズボールに飛び込むところとか、やっぱり身体がなまっているところがある。それはやっていくことで元に戻る。自分たちのアイデンティティーはディフェンスから走ることなので、もっと展開を早くできるように、あとはディフェンス、ルーズボール、リバウンドなど誰でもできる泥臭いことを、ガードの自分が徹底してやっていきたい。みんながカムバックして一つのチームになれば、ここから必ず這い上がれる。ジョーが入ってインサイドを支配してくれるし、手応えというか自信はある。

覇気のないJ3降格 必要なのは何だ

想いはひとつ わずかな可能性でも信じるだけ

サッカーFC岐阜のJ3降格が決まった。

TVディレクター兼カメラマンをしていた私は、FC岐阜がJリーグに入会した時に特別番組を作り、初年度にニュース番組内に応援コーナーを立ち上げた。「岐阜の人たちにとって絶対に必要なチームになる。」そう言ってプロデューサーらを説得し、なんとか番組がスタートした。

その後も毎年、その年のFC岐阜を振り返る特番を作った。正直成績が芳しくなく苦しい企画の時もあった。当時の目標はJ1昇格特番を作ること。しかしその夢はある個人的な謀略により叶うことはなくなった。

J3降格が決まった甲府戦は、ゴールラインの後ろでカメラを構えていた。これまでのENGカメラではなくスチールカメラ。時代は流れスポーツライターになったことを改めて実感した。

この試合は攻撃の形がなかなか作れなかった

前半2分、村田透馬が積極的にシュートを放った。いい立ち上がりだと思った。しかしそれが決まらずプランBに切り替えたのか、とにかく失点をしたくないというシフトに変わった。あまりにも攻め込んでこないので、甲府サイドでカメラを構えていたこともあり、前半はスタンドの記者席で見ることにした。

後半に入って岐阜サポーターの前に移動し見慣れた顔を探す。長良川は1年ぶりだったが数人から声を掛けられた。絶体絶命なチーム状況だが変わらず声を張り上げるサポーターたちは頼もしい。押されてはいるが失点はしていない。このまま守備で粘り切りカウンターから一撃というプランもいいじゃないか。とにかく勝ちさえすれば希望は残る。

しかし、甲府もJ1昇格のためには勝たねばならない試合。56分、ピーターウタカにしてやられた。だが64分に元FC岐阜の新井涼平のバックパスをかっさらった川西翔太が同点ゴール。攻め手を欠いていた中でラッキーな得点を挙げた。

しかしその3分後、またもウタカにゴールネットを揺らされる。同点に追いついてもすぐに引き離される。「何度もこういうシーンを見てきたな」勝利を信じながらも半ば敗戦を覚悟した。

その後、追加点を奪われてタイムアップ。来季のJ3降格が決まった。

敗戦の瞬間 すでに糸が切れていたように感じた

勝負事には結果がつきもので、それが自分の意に沿わないことがあることはよく分かっている。しかしこの瞬間、他にも自分の意に沿わない光景があるとは思わなかった。それは、ホイッスルの鳴った瞬間に悔しがる選手を撮影しようとレンズを向けた時。なぜか普通に歩いている選手ばかりだった。ホームの最終戦でこれまで悔しい思いをさせてしまったサポーターに、最後の一滴まで気力を振り絞ったプレーを見せようとした選手はいなかったのか。とても残念に思えた。

選手に聞けば「そんなことはない。全力でプレーした」と言うだろう。だが伝わらない。過去には残留するために両足をつりながらゴールを狙い続けた選手や、吐くまで走りに走った選手を何人も見てきた。

最大の山場だった鹿児島戦で敗れ、残留の可能性が薄かったということがあるかもしれない。でも積極的に勝ちに行かない姿勢、何としても得点を取らないといけない試合で攻めに出ない理由とは何なのか。「残り2戦を連勝すればもしかして」と信じて声を出していたサポーターはどんな気持ちでピッチを見つめていたのだろうか。

サポーターは最後まで自分たちの信念を貫き声援を送っていた

かつてFC岐阜に在籍した選手がこんなことを言っていた。「ここがJで最後のクラブ。ここから這い上がれなかったらプロ選手を辞めるしかない。」当時のFC岐阜は経営状況も悪くJ2でも最弱だった。このクラブで通用しなかったらサッカー選手として終焉を迎える。まだまだサッカーをやりたいなら死ぬ気でやるしかない。そんな崖っぷちのクラブがFC岐阜だった。サッカーを続けるためには死ぬ気で戦い残留するしかない。そんな気持ちが浅中決戦を戦った選手たちにはあったし、それ以降も岐阜をJ2に止まらせた要因になっていたと思う。

だがJ3が創設され、チームの経営状況が見違えるほど良くなったことで、その必死さは必要でなくなったのかもしれない。多くの選手がレンタルで帰る場所がある。それにFC岐阜もJ3に戦いの舞台を移すだけで、チームが無くなるわけではない。そういえばあの頃は降格したらチームもなくなりそうな雰囲気だった。時代は流れているのである。しょうがない。

セレモニーで阿部キャプテンは涙を浮かべていた

試合後のセレモニーを見ていて感じたのは、阿部正紀キャプテンが成長したなということ。入団が決まった当日、大分キャンプでインタビューをしたが、あんなにたどたどしかったのに、ものすごく感動的な言葉を紡ぎだせるようになった。そしてもう一つは、サポーターはどんな時でも暖かく選手を見守っているなということ。降格したことで選手たちに浴びせる罵声はまったく聞こえなかった。

日本特殊陶業が来季もスポンサーを続けるとの声明もあり、本当に現在のFC岐阜はスポンサーにもサポーターにも恵まれていると思う。だが選手に「来年はどんな思いで挑みたい?」と聞くマスコミには(私もマスコミの一人だが)ちょっと違和感を覚えた。その選手が来年契約を交わせるのか。選手が気を遣って「来年もこのクラブにいられるなら・・・」と前置きせざるを得ない質問は控えるべきだと少し考えればわかるだろう。降格によって選手たちも失うものがたくさんある。不安に思いながら最終戦を戦い、強化部の審判を待つのだ。この状況であれば例年以上の大刷新があっても不思議ではない。

久世さんの写真も撮ったけどここは伊藤寧々ちゃんが叫んだシーンで

時間は前後するが、セレモニー後のゴール裏でスタジアムDJの平松伴康さんや久世良輔さんが「(J3であるいは将来J1で?)優勝しようぜ」とサポーターに叫んでいたのも感動的なシーンだった。常に前を向き、上を向いて進んでいこう。未来は自分たちの手で変えられる。そんな気持ちにさせられた。

このように熱いDJ、熱いサポーター、熱いスポンサーがいる。でも熱くなれないフロントもいるし、熱くなりきれなかった選手もいる。記者会見で北野誠監督は「毎年同じように残留争いをしていた。フロントから一体にならないと」と苦言を呈した。中長期のビジョンがなく、チーム作りで右往左往したことが今回の降格の背景にあることを示唆している。

大木武前監督のサッカーは魅力的だったが、個人のスキルが高くなければ実践できないサッカーだった。強化部は、その状況を踏まえ今季のスタート時に有効な選手を揃えることができたのか。その監督の解任を決め、前任者と真反対の戦術を志向する北野監督を選んだが、選手たちに戸惑いはなかったか、そしてそのメンバーは北野サッカーに対応できる能力を有していたのか。そして敢えて火中の栗を拾ってくれた指揮官への戦力的なサポートは全力で出来たのか。

これも歴史の1ページ 必ずJ2に戻ろう そしていつの日かJ1で優勝を

この点に関しては疑問に思うことがたくさんある。かつては練習場がない、クラブハウスがない、そしてお金がない、と選手の獲得が困難な時期があった。その頃よりは状況はかなり好転しているのは間違いない。それにそのチームで自分が成長できると感じれば選手は移籍の選択肢に入れる。どんなサッカーを志向するのか、その中で自分の何が活きるのか、岐阜らしいサッカーとは何か、ブレブレのチーム作りをしたままで、クラブとしての骨がないと話にならない。まず必要なのは岐阜らしいサッカーとは何なのかをしっかり打ち出すこと。岐阜のサッカーの魅力を作らないと有望選手も集まらない。

しかし、これから新たな岐阜ブランドのサッカーを作り出すために、J3は格好の舞台なのかもしれない。降格はなりふり構わずスクラップ&ビルドができるタイミングだ。フロントから一丸になれる組織作り、岐阜らしいサッカーを築き上げられる指導者、野心にあふれた選手、そして本気でFC岐阜愛を持つ人々。それが揃えば大分トリニータのようにJ3からJ1まで上り詰めることも可能だろう。勝負はこのオフの動き次第である。


岐阜スゥープス ただいまアップデート中

2019年11月15日(金)第9節GAME1@金沢総合体育館 岐阜スゥープス78-89金沢武士団

苦しい戦いが続くチーム同士の対戦だったが

「静岡ベルテックス、東京サンレーブ、金沢武士団、この三連戦は開幕の三連戦と同じように大切な試合だと思っている」

落慶久HCは、第7節からの6試合で5割以上の成績を残すことが、今季のカギだと考えていた。しかしこの日の敗戦で1勝4敗となり、その目標は達成できず。しかし多くのアクシデントを抱えたチームにあっては致し方ない部分もある。この試合も敗れはしたがもちろん収穫もあった。

10/28以来の出場となった岩松永太郎選手 メディカルスタッフのおかげで少し早めの復帰ができたと感謝

金沢戦GAME1のスターターは、#0岩松永太郎#5アベロン・ジョン・ジュニア#8田中昌寛#10犬飼啓介#32ビンゴ・メリエックス。ケガから復帰初戦となるメンバーが3人名を連ねていた。そして平日開催ということで#17杉本憲男#18山田洋介は帯同できず、#37吉田健太郎は前節のケガでベンチには入ったものの出場はできない。

試合は「相手のゲームプランは分かっていたがうまくやられてしまった」と、田中が言うように金沢のペースに。アウトサイドからの3ポイントシュートが次々と決まる金沢に対し、スゥープスは#24ジョセフ・ウォルフィンガーのインサイドを中心に攻撃を組み立てる。というよりも、スゥープスの得意な形であるアウトサイドのシュートが前半は1本も決まらず、ジョーに頼った形に。逆に金沢の得点のほとんどは3ポイントシュートだった。

AJ選手もケガから復帰 得点が伸び悩みややストレスのたまる試合だったか

後半もリバウンドは先に触るものの、その後のルーズボールを相手に取られたり、スティールされたりと苦しい展開に。田中や岩松の3ポイントやジョーの高さのある2ポイントなどで追い上げる場面はあったものの、勝負所で3ポイントを決められ追いつくことが出来なかった。

「もっと味方がプレーしやすいようにコントロールしなければ」と、PGの岩松は反省しきりだったが、この日も38得点と高い攻撃力とリバウンドでの強さを見せたジョーとは、この試合が初めてのセッション。AJも同様で連携面ではうまくいかないことが多かったのも当然の事。田中も「ジョーがインサイドで強い分、そこを探してしまうことが多かった」と、自分たちの持ち味を出し切れなかったことを悔いた。

3戦連続のWWとはならなかったが38得点9リバウンドとこの試合も活躍したジョー選手

しかし逆に言えば、これまでになかったジョーのインサイドという強みが加わり、自分たち本来のアウトサイド攻撃も機能しだせば、これ以上の攻撃はない。お互いの特長の理解を深め、コンビネーションが高まれば自然に得点力は上がっていくだろう。

守備面もこの試合では相手に気持ちよく3ポイントを打たせ過ぎた。ホームで初勝利をと気合の入る金沢の気持ちのこもったシュートが決まってしまったのも事実だが、サイドに振られて守備が間に合わない場面が多く、ここは早急に改善したい。少しでもプレッシャーを掛ければ45%という高確率の3ポイントを決められることはないはず。リバウンドはジョーやAJで優位に立っていただけに、守備にプライドを持つスゥープスの本領をGAME2からすぐに発揮したい。

もう一度ディフェンスからプライドを持ってやりたいと田中昌寛選手

「今は攻撃面ではアップデートしているところ」と落HC。チームの核となる外国籍選手の交代などいろいろとあり、チームは言わば改修工事中。突貫工事で簡単に結果がついてくるカテゴリーならチャレンジしていても面白くない。選手たちは結果が出ずに苦しい時だが、信じられるのは結局仲間と自分。勝ちに焦らず、自分の得意のプレーを出す、仲間のプレーを助ける、やれることをすべてやる。それを突き詰めていくことしかないかもしれない。

スゥープスを作ってきたチームの精神的支柱、田中昌寛はインタビュー終わりに力強く宣言した。「見ていてください。このままじゃ終わりませんから」

ピンチをチャンスに 今こそ総合力で乗り切れ

2019年11月10日(日)第8節GAME2 岐阜スゥープス59-75東京サンレーブ

チームの司令塔吉田健太郎選手が負傷退場と苦しい戦いに

前日のGAME1で連敗を止めた岐阜スゥープス。その勢いに乗って東京サンレーブに連勝したいところだった。しかし、試合開始2分17秒でアクシデントに襲われる。チームの中心であるPG#37吉田健太郎がシュートを放った際に左足を痛め負傷退場。チームの指揮官とも言えるPGは#0岩松永太郎も右足の負傷で欠場中であり、本職のPGが誰もいなくなった。

代わりにその役割を担ったのは#17杉本憲男や#8田中昌寛。杉本は「PGは小学生以来だった」と笑ったが、有事に備えて準備はしていたと言う。

急きょPGの役割を担った杉本憲男選手

「シーズン開始前からPGが2人しかいない状況だったので、チームには言われてなかったですけど、勝手にPGのフォーメーション練習に入って、プレーのイメージ、準備をしていました。ただ経験値がなさ過ぎて上手くいかないところが多かった」(杉本)

そもそもこの試合は12人のロースターのうち、前述した岩松の他にも#5アベロン・ジョン・ジュニア(AJ)と#10犬飼啓介をケガで欠いていた。吉田が負傷し4人が出場不可能と厳しい戦いとなってしまった。

縦の速さを失ったチームは、なかなかリズムを作れず得点が伸びていかない。前半は24-41と17点差をつけられてしまった。

そして、後半の立ち上がりこそ田中、#3園田大祐、#24ジョセフ・ウォルフィンガー(ジョー)の連続得点などで追い上げたものの、健闘むなしく59-75で敗戦を喫した。

けが人続出も前向きに考えると落慶久HC

しかし落慶久HCは「(杉本や田中が)これまでのバスケットキャリアでやったことのないポジションだったが、けがの功名じゃないですけど、それぞれの引き出しが増えてくると思う。スクランブル体制ですが、このメンバーでやるしかないし、一人ひとりがチームとしてやれることを最大限やって、カバーし合えばいいし、その中で戦術を組み立てるのが僕の役割。言い訳をしたらいくらでもできるので、言い訳をせずにしっかりと準備してやっていきたい」と、落ち込む様子は一つもない。

緊急登録されたジョー選手は2日連続でWWの活躍

その理由として、新外国籍選手ジョーの目途が立ったことが挙げられる。13-14シーズンから日本でプレーするジョーは、フリーエージェントとなって母国で調整を続けていた。6日に来日したばかりで、すぐのゲームだったがGAME1、GAME2共にダブルダブルの活躍。「コートに立っていた時は非常に疲れていた」と笑ったが、「スゥープスはチームメートも環境も良いしとても前向きな姿勢を感じた。最後まで戦うという諦めない姿勢が素晴らしい。そして何よりブースターが素晴らしい。B1にも劣らないチームだ」とジョーは語る。今後コンビネーションが高まっていけば、チームとしてかなり強力な武器になり得る。

落HCも「うちの弱みであったペイントエリアで活躍できる。ジョーはハードワーカーだし、チームのコンセプトに愚直に動いてくれるというのがこの数日間で分かった。彼の加入によって周りの選手のパフォーマンスが上がってくるはずだし、新しいオフェンスのパターンも増える」とその効果を期待する。

園田大祐選手は9得点6リバウンドと積極性と調子が上向き

さらにスクランブル化したことで、これまで出場時間の少なかった選手たちの出番も増え、試合に馴染みだしてきたのも大きい。キャプテンの#25中野大介や#3園田大祐#7曽我嘉宏もこの日は積極的にシュートを打つ場面があった。

「あの人たちはもっとやりますよ。本当に能力があるし、一人ひとりが自信を持ってプレーできればあんなものじゃない」と言うのは、長く一緒にプレーしてきた杉本。ケガ人という負の部分が強調されがちだが、その反面、チーム全体としては底上げが図られているのである。

今週末は金沢武士団とのアウェイ戦。落HCによると岩松とAJが復帰できるかもという嬉しいニュースもある。杉本は「今シーズンは4試合ぐらい勝てる試合をこぼしている。接戦になっても勝ち切ることにこだわって、一戦一戦全力で戦いたい」と意気込みを語った。

犬飼啓介選手の復帰にも期待

選手コメント

杉本憲男「この歳になってもまだまだ上手くなりたいし、やれることを増やしたい。このまま引退していくつもりはないので、今より良いプレーをして、今よりもっと仲間を信じて、仲間の良いところを引き出して、仲間と一緒にもっと勝ちたい。チームとしての一体感はある。ジョーが入ったことでリバウンドもたくましくなったので、シュートがリングに弾かれても取ってくれるだろう。GAME1はめっちゃいい感じだった。みんなのプレータイムが伸びてアグレッシブにぷれーしていることは、今後の長いシーズンに必ず活きてくると思う。」

乗り越えられない壁はない、今のこの場所で立ち上がれ

2019年11月1日バスケットB3第7節ゲームワン:岐阜スゥープス68-89ベルテックス静岡

田中昌寛選手には試合をコントロールすることも求められている

「ケガ人が多く出ている中で、もう少し何かできたんじゃないか。僕自身が本当に反省しないと」。チームのレジェンド#8田中昌寛は悔しさをかみしめながら試合を振り返った。

浜松市の引佐総合体育館で行われた岐阜スゥープス対ベルテックス静岡のゲームワン。岐阜スゥープスは、今季新規参入したベルテックスに、自分たちのバスケットが出来ず完敗を喫した。

この試合は、ケガで#0岩松永太郎と#59オースティンが欠場、#17杉本憲男も来場できず、戦力は9人と厳しい戦い。その中でも第1Qはディフェンスリバウンドで圧倒的に優位に立ち互角の戦いに持ち込んだ。

ケガの岩松永太郎選手は練習を手伝っていた。ちょっと時間がかかりそうな様子

しかし第2Qに入り#37吉田健太郎がベンチに下がると、シュートを決め切れず、逆に相手に10点を一気に取られてしまう。その後、#5AJの連続得点などで5点差まで詰めよるが、24秒ギリギリで相手にスリーポイントを決められるなど、守備の甘さが出た。落HCは「いいディフェンスはしているのに、スリーポイントでポンとやられたり、ルーズボールを相手に取られたりというパターンが続いた」と、リズムが作れない要因を語る。

第3Q以降も乗りかけたところで、相手に決められるというストレスが溜まる展開。特に第3Qのブザービーターは精神的にもキツイ失点となった。

AJ選手はこの試合35得点15リバウンド

スゥープスはクラブ時代から守備からリズムを作るチーム。今もそのポリシーを大切にしている。その中で、1対1の守備でこれだけやられ、あと数秒我慢すればというところで粘り切れず失点をしてしまえば、相手のペースになるのは当然の理。事実、数字的に相手のシュート成功率は右肩上がりなのは粘り切れていない証拠。今一度原点に返る必要がある。

平日のアウェイ、しかもナイターにも関わらず、浜松まで駆け付けたブースターは、圧倒的に少ない人数ながら、点差のついた終盤でも「GOGO!SWOOPS!」の掛け声をコートに響かせ続けた。選手たちはこの声をどう感じてどうプレーで表現するか。それがゲーム2で一番大事になるだろう。

浜松でリスタートしてブースターの期待に応えたい

スゥープスは、ケガ人、年齢、仕事など様々な厳しい環境の下で戦っていることは理解している。それでもB3挑戦を続けると決めた以上はこの場所で立ち上がらないといけない。田中は語る。「メンタリティの部分で負けたらどこにも勝てない。もう一度気持ちを前面に出してやりたい」。今日から、いや今の瞬間から良くなることを信じてブーストする。

岩手ビッグブルズ戦ゲーム1 コーチ選手コメント

落慶久HC

(苦しい試合でしたが振り返ると?)

そうですね。プラン通りに進んでいた試合でした。第1Q、第2Qに関しては、相手のやりたいことを全くやらせず、オースティンのいない中でも犬飼(啓介)が体を張ってくれて、非常に良いパフォーマンスを見せてくれました。ただ(岩松)永太郎がけがをしてしまったことはチームにとって痛手となりました。(吉田)健太郎が最後まで躍動してくれたのですけど、本来であれば永太郎とプレイタイムをシェアしながらやっているところなので、この1試合というよりは、シーズンを通じて彼のけがというのは痛いなと思っています。チームとしてはクロスゲームに勝てないということで、思うところはいろいろありますけど、経験値は上がったのかなと思います。

(第3Qに流れを相手に持っていかれましたが、その要因は?)

うちのディフェンスに対して、ハーフタイムでアジャストしてきました。でも、第4Qではピック&ロールの付き方を変えるなどして、もう一回アジャストし返すということができました。今までだとそのままズルズルといってしまっていたので、今日よくできたのかなと思います。

(最後の22秒はどんな指示を?)

相手はファウルが貯まっていたこともあり、チームとしては健太郎に最後しっかりとプレーさせることを指示しました。そのためにビンゴとAJがダブルスクリーンをかけようと。即席でもしっかりとやっていこうと言いました。ただ、その即席というところがうちのチームの弱いところで、その通りに外国人選手も含めて動けなかった。そこはやっぱり課題なのかなと思います。こういったラスト一本のプレーをもう一度練習の中でこだわってやっていきたい。でも選手たちは、これ以上ないというパフォーマンスを見せてくれたと思います。


#8田中昌寛

(ゲームを振り返って?)

最近の試合は、終盤に競り負けているという試合が多くて、今週は日本人選手と話し合いを重ね、外国籍選手ともミーティングをし、落HCともミーティングをして、もう一度自分たちの方向性という部分で、「ディフェンスにプライドを持ってバスケットをやろう」と話し合いました。その中で今日また競り負けてしまいましたけど、今日の負けは今までとは違った「次に繋がる負け」だったと思っています。ディフェンスからゲームに入り、前半は相手を21点に抑えることができました。ただ後半、自分たちのバスケットが遂行できなかったことが、最後1点差の負けになってしまった。試合後は落ち込んでいましたけど、自分としてはみんなに「下を見る必要ないよ」と言いました。ベンチも戦っていましたし、今までの雰囲気とは違って、前向きにチャレンジして戦って負けだったので、価値のある、次につながる負けだったと僕は思っています。

(最後の22秒のシーンは?)

あそこは・・・。まあ正直結果が全て。僕は健太郎に任せたので、あそこでシュートを打てずに彼が一番落ち込んでいると思うのですけど、シュートクロックを見てコントロールするべきだった。もっと言えば相手のファールが貯まっていましたから、インサイドも一つだったと思います。ただ、今シーズンは若いメンバーに任せてあげることが次に繋がるチーム作りだと思っていますので、この経験を次につなげてもらえばいいかなという気持ちでいます。

(去年までだったら自分が任せられた場面だったが?)

どちらかというと、僕はああいう場面は得意な方で、「お前が打って負けたんなら仕方がない」と思われるようなプレイヤーになりたくてプレーをしてきました。今回、健太郎にはもっと思い切って行って欲しかったなあというところが正直ありますけど、そこは本当に経験しかないので。でも本当にいい経験をしてると僕は思いますよ。今こうやって負けが続いていますが、クラブ時代も含めて、僕らが17年間成長してこれたのは、負けた時にどういう気持ちの持ち方でいられるかというところ。そこの軸がブレなかったから今があるわけで、負けた時に誰かのせいにしたらワンチームになれない。本当に負けた時こそ気持ち強くして、仲間を信頼してやっていこうねという話で今日のミーティングは終わったので、明日につなげたいですね。

(ブースターも試合前から大きな声で後押ししてくれた。今日はいい雰囲気でできたのでは?)

本当にそうですね。今日もそうだし、アウェーにもたくさんの人たちが来てくれた。だからこそ勝利して一緒に喜び合いたいと思っています。今シーズン、このままの状況で終わらないと思っていますし、今は本当に我慢の時かなと思っています。去年の連敗中より、今年の負けの方が悔しいのは、今季は戦えるという自信があるからこそなので、結果に対して自分が後悔しないように日々取り組みたいですね。

#37吉田健太郎

(相当悔しそうでしたが、今日の試合を振り返って?)

自分的にも個人的な感情もあって、どうしても勝ちたい試合でした。でもチームとしては、以前の負けよりは「チームとして頑張ろう」というような一体感が出てきていると思います。もう今日終わったことは仕方がないので、明日に切り替えてやるしかないかなと思っています。

(やはり、最後にシュートが打てなかったところが気になるが?)

時間を全部使おうと思っていました。22秒あったので、それを全部使ってシュートを決めて逆転勝ちしようと考えていたので、ああいうプレイになってしまった。14秒ということをわかっていなかった。

(今日もブースターは大きな声で声援を送ってくれたが?)

伊藤良太選手(右)と競り合う吉田健太郎選手(左)

ブースターの方にとっても今日の試合は特別な思いがあったと思います。あれだけ去年活躍された方(伊藤良太選手)が岩手に移籍したので。自分としては、正直そのことはモチベーションでしかありませんでした。自分がBリーグに入らせて頂いた時に在籍した先輩で、自分とはプレイスタイルは違う選手ですが、先輩から「(伊藤選手を)見て学べ」と言われていました。いろいろお手本にしたい選手で、今回、移籍したことも一つの決断だと思いますし、そういったことができるプロの根性をあの方は持たれていると思います。そういった部分も見習っていきたい部分もありますし、まあでも目標というよりは一つの楽しみだったのかなと思います。

大切にしたいワンプレーの重み

ド派手な入場で盛り上げた地元・曽我嘉宏選手

2019年10月26日 B3第6節ゲーム1 岐阜スゥープス73-74岩手ビッグブルズ

開幕戦を勝利した後5連敗と苦しむ岐阜スゥープス。迎えた第6節は郡上市で岩手ビッグブルズ戦。大型補強でここまで4位と波に乗るチームだ。スゥープスは新外国人のオースティンをケガで欠く厳しい布陣だが何とかきっかけを掴みたい。

チームトップ5本のスリーポイントを決めた田中昌寛選手

第1Q岐阜17-6岩手

ティップオフ前に湧き出たブースターの「GO GO SWOOPS!」の大きな掛け声に押され、スゥープスは力強いスタートを切った。#37吉田健太郎のフローターで幕開けすると、良い守備から連続得点、さらに#8田中昌寛のスリーポイントなどで一気に10点を奪う。その後もDFリバウンドを粘り強く競り相手の得点を6に抑えるスゥープスらしい試合展開。ただ気がかりは#0岩松永太郎が左からのスリーポイントを決め切ったところで右足首をねんざしてしまったこと。今後の影響が懸念される。

第2Q岐阜17-15岩手

第2Qもスタートから主導権を握った。#32ビンゴ・メリエックスのアシストから#5アベロン・ジョン・ジュニア(AJ)のシュートでリードを広げる。しかし、ここから攻撃に丁寧さを欠き6点差まで追い上げられると、吉田と#17杉本憲男の連続スリー、#10犬飼啓介がスティールで勢いをつけ、田中のスリーと再び突き放す。最後は相手のフリースローをブースターが2本とも止め、34-21と二桁のリードで前半を折り返した。

シュートのこぼれたボールを豪快にダンクしたAJ

第3Q岐阜15-27岩手

ハーフタイムで対策を施してきた岩手に対し、悪い癖が出て受け身となってしまったスゥープスは田中の連続スリーで応戦。しかし岩手のDFが上手くハマり徐々に追い上げられると、残り3分36秒でついに逆転されてしまった。それでも終盤、AJが立て続けにシュートを決め再び逆転。49-48と1点のリードで第3Qを終える。

第4Q岐阜24-26岩手

後半に粘ることが出来ず失点の多い今シーズンのスゥープス。この第4Qでも序盤はシュートを決め切れず、逆に得点を重ねられ55-65といつの間にか相手にリードを許してしまった。いつもならここからズルズルと敗戦に向かうパターンだが、この日はここから甦った。反撃の口火を切ったのは田中昌寛。中央のスクリーンプレーからスリーポイントを決め切ると、「相手のファウルがたまっていたので思い切って行った」と吉田が積極的に仕掛けてフリースローを獲得。さらに残り30秒の所でカットインから決め切り73-72と逆転。それでも好調な岩手もすぐに2点を返して73-74で残りは22秒となる。スゥープスはタイムアウトを取りフロントコートから攻めることを選択した。

吉田健太郎選手はチームトップ22得点と活躍

これまでなら、こういったシーンで最後のシュートを任されるのはレジェンド田中昌寛だった。そして田中は、このプレッシャーが掛かる場面で何度も何度もシュートを沈めてきた実績を持つ。しかしこの日、試合の命運を決めるシュートを託されたのは若い吉田健太郎。落HCも田中もチームメートたちもスゥープスの未来を背負う若者に全てを託した。

しかし、ここでまさかの展開が。フロントコートからの再開のためショットクロックは14秒となる。だが吉田は22秒を使い切ろうとシュートを打たずにいると、突然ブザーが鳴った。呆然となり、試合後は涙した吉田だが、このワンプレーで非難することはできない。ここまで追い詰めることが出来たのは吉田の献身的なプレーや得点があってこそ。「ルールをしっかり把握できていれば」と吉田は唇をかんだが、バスケットは得点を積み重ねるスポーツ。その時間までにリードを奪っておけば良かっただけの話であり、それまでのイージーなシュートミスや不用意なターンオーバーで得点されていなければ勝っていたのだ。

最後にシュートを打てず悔しい思いをしたが、この経験を活かしたい

「これまでの負け方とは違って前を向ける負け方」と落HC。多くの時間、特に前半はほとんど相手にバスケットをやらせず自分たちのペースで出来た。相手が修正してきて劣勢に陥っても、そこから逆にコート内で分析しやり返せた。チームをまとめる田中昌寛は言う。「これも経験だし、チームは一歩ずつ成長している。」

27日のゲーム2は岩松のケガに加え、杉本も仕事があり来場できない。12人中3人を欠く苦しい布陣だが(オースティンは復帰の可能性あり)、何とかブースターと共に喜ぶ姿を見たい。

コメント載せられなかったのでチアの元気なシーンを

*HC、選手のコメントは時間の関係上、後日掲載します。

強豪となるための指針

2019年10月20日バスケットB3 第5節岐阜スゥープス50-91豊田合成スコーピオンズ

強豪豊田合成とのゲームは、いつも自分たちの力を試すものさしとなる

前日に行われたゲーム1で、今季の補強の目玉の一人#59オースティンが負傷。しかも相手は7連勝で首位を走る豊田合成と厳しい戦いが強いられた。それでも岐阜スゥープスの勝利を信じ多くのブースターが、アウェイの北名古屋市健康ドームに集まった。

第1Q:岐阜17-18豊田合成 

試合の序盤、スゥープスは入りも良く#0岩松永太郎のスティールなどもありリズムを掴む。5分34秒にはカウンターからサイドに開き#8田中昌寛の3ポイントと、得意の攻撃でリードを広げた。しかし徐々に相手の外国人選手の高さに押され差を縮められると、#17杉本憲男のファストブレイクなどで得点するものの、残り20秒で逆転を許してしまった。

序盤は岩松のスティールからの速攻などリズムを掴んだ

第2Q:岐阜16-27豊田合成

ようやくエンジンが掛かったきた豊田合成が、鋭い連係から得点を重ねる。厳しい体勢からシュートを打たされたスゥープスは、得点を奪っても単発で徐々にリードを広げられていった。

第3Q:岐阜8-25豊田合成

スゥープスは#0岩松がいきなり相手ボールをスティールし、レイアップシュートに持ち込むものの、ギリギリでディフェンスされて決められず。すると次々に得点を奪われてしまう。後半の初ポイントは開始から4分30秒を過ぎた後。その後もリバウンドのボールをそのままダンクシュートされるなど厳しい展開が続く。途中スゥープスは”オンザコートゼロ”。つまり日本人だけで戦うタイムシェアを敢行。その中で#3園田大祐と#37吉田健太郎がゴールを決めたことは一つの収穫だった。

キャプテンの中野は終盤に意地を見せた

第4Q:岐阜9-21豊田合成

このQも豊田合成の強さが目立った。#5AJの上からダンクを決められるなど首位チームの強さと速さを見せつけられたが、終盤に#25キャプテンの中野大介が意地を見せて4得点。#17杉本から中野、#10犬飼啓介の素早い連係で得点を奪ったシーンも今後に光明を見せた。

落慶久HC

落慶久HC「クロスゲームで勝てそうなところを3回連続で落として、チームとしてみんなが同じ方向を向いて進んでいたのが、それぞれの個性が出始めて雰囲気として良くない状態になっているのかもしれない。ただ昨日のゲームも最後は点差が離れたが3Qまではうちのバスケットができていた。やろうとしていることは間違っていないので、軸がブレないようにもう一回、スゥープスのバスケットをしようと思う。このタイミングで強豪の豊田合成と当たって良かったと思う。自分たちの弱さが浮き彫りになったし、どん底を味わったことで早く前向きになれる。正直なところ合成はすごく鍛えられていて、くだらないターンオーバーがない。それに対してうちはそれを得点に繋げられてしまった。それがメンタルにも響いて差になっているだけで、守りはしっかりと出来ているし、守りもトランジションでやられているだけなのでマイナスには捉えていない。タイムシェアを今年の課題に挙げていて、今日はそのタイムシェアを試した部分もある。日本人選手がどれだけチャレンジできるのか、それに対して外国人選手がどういうモチベーションで出来るのか試した。これくらいのタイムシェアならみんなフレッシュな状態でプレーが出来ると分かった。健太郎や永太郎、田中にプレータイムが偏っているのでそこは解消していけるようにしたい。次は岩手が相手。うちの選手をよく知っている選手がいるが、みんな気持ちも入ってくると思うので、ホームだがもう一度チャレンジャーの気持ちで戦いたい。うちのバスケットをやれば力に差はないと思う。外国人選手の奮起とチームの気持ちをしっかり出して勝ちたいと思う。」

岩松永太郎選手

岩松永太郎「負けが込んでいるが、勝っている時には見えないものがある。負けると一人ひとりのエゴが出てくるが、負けている時こそチームが一つにまとまってコートに立つ5人だけではなく、チームの全員が一つになって戦うことが大事だと思う。苦しい時だが流れが変わればいい方向に行くと思う。今のスゥープスの課題は後半の勝負所でどう戦うか。もっと僕と健太郎が勉強しないといけないと思っている。第1Qの良い流れを継続してやり続けることが大事。そのあたりの力を僕はもっとつけたい。やっぱり、ディフェンスリバウンド、ルーズボール、そういう地道なところをしっかりやらないといけない。僕らは100点を取れるチームではない。相手を60点に抑えれば61点で勝てるので、そういうところを徹底してやらないと。現状としてすべてが悪いわけではないし、これからどんどん良くなっていくと思っている。岐阜のブースターは暖かいので、こうして負けても何回も僕たちの応援に来てくださる。僕らはブースターのために戦うし、勝つことで恩返しをしたい。ブースター、スポンサーさんがあってこそ僕らはバスケットが出来る。こういう展開だからこそしっかりやりたい。」

中野大介選手

中野大介「最終Qは状況がどうであれ、出ているメンバーはしっかりやるだけなので、攻めるところは攻めるし守るところはしっかり守るという気持ちでやった。どれだけ身体を張ってみんな頑張っているかだと思うので、そういう部分はアピールできたと思う。リバウンドの部分でオースティンがいつも頑張ってくれていたので、そこでどんどん点差が広げられてしまったところもあった。ただ日本人でもスクリーンアウトなどは身体を張って頑張れるところなので、しっかりそこから組み立てていきたい。昨日も今日もすごい数のブースターが来てくれた。本当に勇気づけられたし何とか次回は笑顔を届けられるように頑張っていきたい。結果が付いてこなくて本当に悔しい想いを僕らはしているし、ブースターのみなさんにもさせてしまっていると思う。試合が終わるごとに成長できるように、自分たちのプレーが出来なくなった時に、どれだけ早く食い止めて踏ん張って、再び自分たちのリズムに持っていくかが大事。前向きに頑張っていきたい。」

大敗から得た教訓 岐阜スゥープス開幕節ゲーム2

2019年9月15日バスケットボールB3岐阜スゥープス75-95佐賀バルーナーズ

開幕戦ゲーム2で2連勝を狙った岐阜スゥープス

開幕戦ゲーム1を苦しみながら勝ち切って、開幕節2連勝を狙った岐阜スゥープスだったが、結果として20点差の大敗。佐賀バルーナーズに記念すべきB3昇格初勝利をプレゼントした。しかしチームもシーズンもスタートしたばかり、課題がないチームは一つもない。これからいかに早く今ある課題を克服し次につなげられるか。選手たちからも強い気持ちが見えた。

杉本憲男選手とビンゴ戦選手のコンビネーションでリズムを作った

第1クォーター:岐阜20-17佐賀

前日に続きこのゲーム2も先行を許す苦しいスタートとなった。しかしこの日#59オースティン(登録も公式サイトもオウガスティンですがチームは全員オースティンと呼んでいるのでこのサイトでもオースティンにします)に代わり入った#32ビンゴ・メリエックスが24秒ギリギリでスリーポイントを決めて逆転、その後激しい点の取り合いとなったものの、#17杉本憲男が登場しリズムが急変。ビンゴから杉本への連携で連続得点を取ると、最後は杉本のスティールから#5アベロン・ジョン・ジュニア(AJ)がスリーを決め切り20-17で第1Qを終えた。

ガードの吉田健太郎選手は爆発的な得点力も持っている

第2クォーター:岐阜22-24佐賀

このQも点の取り合いが続く。しかし佐賀は、早くもフルコートのゾーンプレスにディフェンスをチェンジ。岐阜スゥープスは対応に苦慮する場面が続き32-33と逆転される。ここでルーキーのガード#0岩松永太郎が速攻で再逆転。再びリードを許してもビンゴのアシストからAJのアリウープで追いつき、#37吉田健太郎が連続得点を挙げリード。その後追い上げられたが42-41と1点のリードを保って前半を折り返した。

ダンクシュートを決めるAJ

第3クォーター:岐阜18-32佐賀

後半の立ち上がりはAJが相手のファウルを引き出しフリースローで加点。しかしスゥープスは相手の激しいディフェンスにミスが連発し失点が続く。#8田中昌寛のスティールから速攻でAJがダンクシュートを決める見せ場もあったが、ファウルトラブルで佐賀に次々とフリースローを決められ、ラスト2秒にもスリーを決められて60-73と大きな差がついてしまった。

チームのリーダー的存在としても頼もしいビンゴ選手

第4クォーター:岐阜15-22佐賀

気持ちを入れなおした第4Q。ビンゴのスリー、吉田の速攻で差を詰める。すると佐賀はすかさずタイムアウト。ここで勢いが削がれてしまい再びゾーンプレスの網に引っかかり出す。田中や杉本のスリーなどあったが、最終的には引き離され75-95と岐阜スゥープスは大差で敗れた。

ガードの二人の成長が新しいスゥープスを創る

シュート成功率やリバウンド数は互角だったが、とにかくターンオーバーやスティールが響いたゲーム2。だが交代選手の安定感や外国籍選手の能力の高さは見えた。この敗戦を教訓にして次節のトライフープ岡山戦に臨みたい。

1勝1敗は及第点だと落HC

落慶久HC「うちがアドバンテージを取れている部分もあったが、(相手を)受けてしまいミスが続いて綻びが出てしまった。オールコートのゾーンプレスに対してアジャストするための指示は出していたが、僕が考えている以上に選手たちはプレッシャーを感じながらプレーしていたのかもしれない。ただ昨日のように消極的なミスではなく、攻めた結果のターンオーバーも多かったのでそこは評価できる。今後はビンゴの登録が変わり3人体制で出来るようになるはず。佐賀相手に外国籍2人体制で1勝1敗だったのは及第点だと思う。ただオンザコートワンでも犬飼(啓介)が非常に身体を張って泥臭いプレーもしてくれて戦えていたと思うし、スタッツに表れないが昨日の勝利で一番貢献度が高かった選手だと思う。やはりスゥープスのバスケットを40分間どれだけできるか。そこに関して課題も見えたし、しっかりワークすれば自信になる。そこをしっかり遂行できるように練習したい。」

自分の役目は流れを変えることと杉本憲男選手

杉本憲男「大学の後輩である並里祐選手に上手くゲームをコントロールされてしまい難しくなった。良いディフェンスから速い展開のバスケットが自分たちのウリなので、そこがやはり課題かな。今日は外国人にビンゴが入りましたが、彼とはもう3年一緒にプレーしているので、得意なプレーもパスの配球もしっかり分かっているので、相手の裏をうまく突くことができた。そこは自信を持ってやれた。PGの若い二人が最初にこうした展開の試合を経験できたことは、明確な反省点が見えていいこと。敗戦は二人のせいじゃないしチームみんなで強い気持ちで攻めていくことが出来れば難なくクリアできたと思う。チームとして戦うという意識は昨シーズンよりも強い。落HCが組織的なバスケットを展開してくれているので、そこを自分たちがどこまで理解して徹底できるかだと思う。勝って課題を修正して、勝ってというのがプロチーム。その勝つことを目指したい。」

チームの潤滑油になるとルーキー岩松永太郎選手

岩松永太郎「(ダイハツ賞は所属企業なので反則では?)僕も反則だと思っています(笑)この2試合はすごく大事だと思っていて正直1勝1敗は残念な気持ちですが、勉強できることもあったのでそこはプラスに捉えて、この後58試合を(吉田)健太郎と一緒に、二人とも若くてそこが良い意味でも悪い意味でもストロングポイントだと思うので活かしていきたい。ディフェンス面ではやれる手応えは感じた。あとは外国人もいるのでしっかりコミュニケーションを取ってコントロールすること。健太郎が点を取るタイプなので自分は潤滑油のようにチームが円滑に回るようなプレーをしたい。人前でプレーしたのは大学のインカレ以来。プレシーズンよりも声援の熱量がスゴイと思った。」

2年目の岐阜スゥープスは原点回帰

2019年9月14日バスケットボールB3開幕戦岐阜スゥープス85-80佐賀バルーナーズ

熱狂の第二章が始まった

速くてアグレッシブなスタイルが戻ってきた。バスケットボールB3リーグに参戦して2年目の岐阜スゥープスは、ホーム・OKBぎふ清流アリーナで開幕戦を行い、新規参入の佐賀バルーナーズに85-80で勝利した。主力の移籍や引退、新外国籍選手の加入などチームが新しく変わる中で見せたバスケットは、クラブ選手権で全国制覇を成し遂げた時のようなスピーディで力強い、楽しいバスケットだった。

アグレッシブな守備と得意のスリーポイントで勝利に貢献した杉本憲男選手

第1クォーター:岐阜20-21佐賀

試合の序盤は開幕戦のプレッシャーからかリズムをつかめなかった岐阜スゥープスだったが、エース#8田中昌寛のスリーポイントで反撃ののろしを上げると、新加入の#5アベロン・ジョン・ジュニア(AJ)の2本のスリーポイントで差を詰める。それでも参戦1年目で気持ちの入る佐賀に着実に加点され15-19と再びリードを広げられると、ここで頼りになるのはベテランの#17杉本憲男。「よだれが出るほどおいしいシチュエーションだった」とAJからのパスを受けてスリーポイントを決め切り20-21と最大6点差を許したリードを1点差にまで押し戻した。

FGは7/9 リバウンドでも強さを見せたオウガスティン・オコソン選手

第2クォーター:岐阜25-13佐賀

AJのスリーポイント+バスケットカウントという最も効率的な得点でスタート。「自分たちの持ち味であるディフェンスを激しくした」(落HC)ことでリズムを掴み、司令塔#37吉田健太郎がこのクォーターだけで9点を取り佐賀を引き離す。センターの#59オウガスティン・オコソンもしっかり攻守のリバウンドを取りチームを波に乗せた。

ハーフタイム

スゥープスのルーキーとして笑顔で一緒に戦ったチアスクール生

岐阜スゥープスチアスクール生がデビュー。笑顔いっぱいでパフォーマンスを行った。講師を務めるEMIRIさんは「スクール生といえどもスゥープスの一員として戦ってくれた。華やかなデビューを飾ってくれてみんなに100点をあげたい。子どもたちが頑張る姿を見て自分も頑張ろうと思える。ドキドキだったけどその分うれしさもいっぱいでした」

この日のMVPに輝いたのはアベロン・ジョン・ジュニア選手 速さもあり強さもある

第3クォーター:岐阜26-14佐賀

「このチームの今までで一番の10分間だった」(落HC)という第3Q。オウガスティンがインサイドでシュートを決めれば、吉田が左45度からスリーを切める。極めつけは杉本のスティールからAJがアリウープ。魅せるプレーで1230人が集まったブースターを沸かせると、さらに杉本はブザービーターでスリーを決めて71-48と大差をつけた。

ルーキー岩松永太郎選手も持ち味を発揮

第4クォーター:岐阜14-32佐賀

#3園田大祐のシュートが決まり順調に第4Qもスタート。オウガスティンが鋭いステップで相手をかわして78-50と28点差をつけた。しかしここから佐賀の猛烈な反撃を受ける。「スローダウンしながらシュートブロックぎりぎりで相手のボールになっても構わないと指示をしたが、足が止まり共通認識が取れていなかった。コミュニケーションのミス」(落HC)と、プレーが消極的になってしまい受け身に陥る。相手のオールコートのゾーンプレスを簡単に外すことが出来ず、みるみるうちに得点差が詰まり、残り45秒で80-78とスリーポイントを決められると逆転される絶体絶命のピンチ。

緊張する場面でのフリースローを決め切った吉田健太郎選手 あとは確率?

しかしこの時点で相手のチームファウルも重なっており、ディフェンスリバウンドをしっかりと食らいつくと、相手のファウルを誘ってフリースローにつなげる。これを1本はしっかり決めてなんとか逃げ切った。

開幕戦の勝利にYUKAさんもこの笑顔!

最後の場面での課題は出たが何とか勝ち切った岐阜スゥープス。落HCにとっては指導者として初試合初勝利。「純粋にうれしい。このために3カ月間準備をしてきた。それをきっちり体現した選手たちに感謝したい。こんな勝ち方も自分らしいなと思う」と笑顔を見せた。

落慶久HCは初采配初勝利 明日もこの笑顔で

落慶久HC 「ラスト10分、ポイントガードが若い二人ということで若干心配はしていたが、これを経験として積んでいきながらチームが成長していけばいい。28点差を5点差まで詰められたのは次に、またこのアリーナに足を運んでもらうための演出だったと思っていただけると助かる。外国籍選手は自分たちのストロングポイントになり得るし、日本人選手にもいい影響を与える。練習それから一試合を大切にしながらこれからもやっていきたい」

チームの中心選手に指名されている吉田健太郎選手はMVP級の活躍だった

吉田健太郎 「開幕戦で是が非でも勝利が欲しいところだった。積極的にプレーすることを心掛けた結果が最後の点差になったと思う。20点差以上つける練習試合をしていなかったので、ちょっと安パイだと思って心に隙が出来て、佐賀の必死さに押されてしまった。この反省を活かして明日は4Qまでフルで戦える試合にしたい。大事なところでフリースローを外したことが課題。こうした接戦を落とすことになってしまうので、決めないといけないシュートを決め切れるプレーをしていきたい」

スピードにダンクにアリウープに見せ場たっぷりだったAJ

AJ 「勝てたことで非常に良いスタートだったと思う。ただ第4クォーターはちょっと悪い流れだったので今後注意したい。岐阜に来て初めてプロとしてプレーしてエキサイトした。こうした機会をもらって自分のベストを尽くそうと言う気持ちで挑んだことが良かったと思う。岐阜のブースターの反応は素晴らしかった。ファンに対して貢献できるように頑張りたい」

2年目のシーズンも精神的支柱であり貴重な得点源として期待される田中昌寛選手

田中昌寛 「相手は新規参入だが全員がプロで、自分たちは環境が変わらない中でどうなるか不安はあったが、2年目のプライドを持って戦おうとロッカーで話してこのゲームに臨んだ。外国籍選手も自分たちのスタイルに合った選手を獲得したので、クラブ時代のスタイルに戻ったと感じている。勝率5割という数字にこだわって、チーム一丸で戦っていきたい」