今岐阜で一番オリンピックに近い男

スケートボード「パーク」笹岡建介に刮目せよ!

アジアチャンピオンとなった 笹岡建介選手

スケートボード・笹岡建介選手(18)。東京オリンピックで追加種目となったスケートボード「パーク」部門の第一人者だ。8月20日にシンガポールで行われた国際大会(バンズパークシリーズアジア大陸選手権)では並み居る強豪を抑え優勝、見事アジアチャンピオンとなった。

父や2人の兄の影響でスケートボードを始めた建介選手は、14歳の時、初めて出場したプロツアーでいきなり優勝、衝撃のデビューを飾った。高いエアやスピードがウリで、派手なパフォーマンスで観客を盛り上げることが大好きなスケーターだ。この春に高校を卒業、Xゲームやオリンピック出場を目指し練習に専念している。

「優勝できると思っていなかったのでうれしかった」と建介選手。実は4月の大会で左ひじを脱臼骨折し、靭帯の移植手術を行うという全治3か月の大ケガを負っていた。医師を説得し、この大会に向けてボードに乗ることができるようになったのは、わずか2週間前のことだった。

高いジャンプで観客を沸かせる

「ケガをしている時にもトレーナーと下半身の強化をやっていました。それで足が疲れなかったし、シンガポールにもトレーナーがついてきてくれて、身体のケアができたことが優勝に繋がったと思います」と、建介選手はまずトレーナーに感謝する。

次の目標は、この大会で出場の権利を得た、9月23日から中国・上海で行われる「ワールドチャンピオンシップ」だ。建介選手はこの大会にアジアチャンピオンとして参戦、各大陸王者と世界ツアーのトップ選手計24人と覇を争う。

建介選手の目標はトップ5人で争うファイナルへの進出。しかしそれ以外でもいろんな意味でチャンスだと捉えている。「いつも動画で見ているスゴイ選手たちとセッションすることができる。どんな滑りが見られるのか、気持ちが昂ります」建介選手にとって、ワールドチャンピオンシップは自分の成長を促進する大会でもある。

目標通り上位に進出すれば、来年から世界ツアーのメンバーになれる。すると夢のXゲーム進出に一歩近づくことになる。「ケガをして、まだトライしていない大技(540:ファイブフォーティ:横に1回転半する技)が出せていないので、あと1週間でその技が出来る体に戻して頑張りたい」と、世界進出に向けて視界は広がっている。

そして我々が気になるのは東京オリンピック。しかし開催種目は決まったものの選手の選考方法などはまだ決まっていない。それだけにアジア覇者、もちろん日本のトップ選手として、この国際大会に出場できることは有利に働くだろう。実績や現在の立ち位置から、個人の種目の中では岐阜県内で一番オリンピックに近い存在だと言える。

ただ当の本人は「オリンピックは出られたらいいですね」と、いたって冷静。それよりもスケートボードの楽しさ面白さを沢山の人たちに、自分の技を通して知ってもらいたいと考えているようだ。

とかく「ストリート」種目に注目が集まりがちなスケートボード。岐阜県民ならぜひ「パーク」そして笹岡建介に注目して、応援して欲しい。

「パーク」種目イメージ写真

*「パーク」はお椀型のボールや、深皿型のプールなどを中心にR斜面(コースの中で湾曲した滑走面)を複雑に組み合わせたコンビプールと呼ばれるコースを使用します。高速での空中浮遊や、体操競技のような飛び出しからの回転技がトリックの見所となります。