大敗から得た教訓 岐阜スゥープス開幕節ゲーム2

2019年9月15日バスケットボールB3岐阜スゥープス75-95佐賀バルーナーズ

開幕戦ゲーム2で2連勝を狙った岐阜スゥープス

開幕戦ゲーム1を苦しみながら勝ち切って、開幕節2連勝を狙った岐阜スゥープスだったが、結果として20点差の大敗。佐賀バルーナーズに記念すべきB3昇格初勝利をプレゼントした。しかしチームもシーズンもスタートしたばかり、課題がないチームは一つもない。これからいかに早く今ある課題を克服し次につなげられるか。選手たちからも強い気持ちが見えた。

杉本憲男選手とビンゴ戦選手のコンビネーションでリズムを作った

第1クォーター:岐阜20-17佐賀

前日に続きこのゲーム2も先行を許す苦しいスタートとなった。しかしこの日#59オースティン(登録も公式サイトもオウガスティンですがチームは全員オースティンと呼んでいるのでこのサイトでもオースティンにします)に代わり入った#32ビンゴ・メリエックスが24秒ギリギリでスリーポイントを決めて逆転、その後激しい点の取り合いとなったものの、#17杉本憲男が登場しリズムが急変。ビンゴから杉本への連携で連続得点を取ると、最後は杉本のスティールから#5アベロン・ジョン・ジュニア(AJ)がスリーを決め切り20-17で第1Qを終えた。

ガードの吉田健太郎選手は爆発的な得点力も持っている

第2クォーター:岐阜22-24佐賀

このQも点の取り合いが続く。しかし佐賀は、早くもフルコートのゾーンプレスにディフェンスをチェンジ。岐阜スゥープスは対応に苦慮する場面が続き32-33と逆転される。ここでルーキーのガード#0岩松永太郎が速攻で再逆転。再びリードを許してもビンゴのアシストからAJのアリウープで追いつき、#37吉田健太郎が連続得点を挙げリード。その後追い上げられたが42-41と1点のリードを保って前半を折り返した。

ダンクシュートを決めるAJ

第3クォーター:岐阜18-32佐賀

後半の立ち上がりはAJが相手のファウルを引き出しフリースローで加点。しかしスゥープスは相手の激しいディフェンスにミスが連発し失点が続く。#8田中昌寛のスティールから速攻でAJがダンクシュートを決める見せ場もあったが、ファウルトラブルで佐賀に次々とフリースローを決められ、ラスト2秒にもスリーを決められて60-73と大きな差がついてしまった。

チームのリーダー的存在としても頼もしいビンゴ選手

第4クォーター:岐阜15-22佐賀

気持ちを入れなおした第4Q。ビンゴのスリー、吉田の速攻で差を詰める。すると佐賀はすかさずタイムアウト。ここで勢いが削がれてしまい再びゾーンプレスの網に引っかかり出す。田中や杉本のスリーなどあったが、最終的には引き離され75-95と岐阜スゥープスは大差で敗れた。

ガードの二人の成長が新しいスゥープスを創る

シュート成功率やリバウンド数は互角だったが、とにかくターンオーバーやスティールが響いたゲーム2。だが交代選手の安定感や外国籍選手の能力の高さは見えた。この敗戦を教訓にして次節のトライフープ岡山戦に臨みたい。

1勝1敗は及第点だと落HC

落慶久HC「うちがアドバンテージを取れている部分もあったが、(相手を)受けてしまいミスが続いて綻びが出てしまった。オールコートのゾーンプレスに対してアジャストするための指示は出していたが、僕が考えている以上に選手たちはプレッシャーを感じながらプレーしていたのかもしれない。ただ昨日のように消極的なミスではなく、攻めた結果のターンオーバーも多かったのでそこは評価できる。今後はビンゴの登録が変わり3人体制で出来るようになるはず。佐賀相手に外国籍2人体制で1勝1敗だったのは及第点だと思う。ただオンザコートワンでも犬飼(啓介)が非常に身体を張って泥臭いプレーもしてくれて戦えていたと思うし、スタッツに表れないが昨日の勝利で一番貢献度が高かった選手だと思う。やはりスゥープスのバスケットを40分間どれだけできるか。そこに関して課題も見えたし、しっかりワークすれば自信になる。そこをしっかり遂行できるように練習したい。」

自分の役目は流れを変えることと杉本憲男選手

杉本憲男「大学の後輩である並里祐選手に上手くゲームをコントロールされてしまい難しくなった。良いディフェンスから速い展開のバスケットが自分たちのウリなので、そこがやはり課題かな。今日は外国人にビンゴが入りましたが、彼とはもう3年一緒にプレーしているので、得意なプレーもパスの配球もしっかり分かっているので、相手の裏をうまく突くことができた。そこは自信を持ってやれた。PGの若い二人が最初にこうした展開の試合を経験できたことは、明確な反省点が見えていいこと。敗戦は二人のせいじゃないしチームみんなで強い気持ちで攻めていくことが出来れば難なくクリアできたと思う。チームとして戦うという意識は昨シーズンよりも強い。落HCが組織的なバスケットを展開してくれているので、そこを自分たちがどこまで理解して徹底できるかだと思う。勝って課題を修正して、勝ってというのがプロチーム。その勝つことを目指したい。」

チームの潤滑油になるとルーキー岩松永太郎選手

岩松永太郎「(ダイハツ賞は所属企業なので反則では?)僕も反則だと思っています(笑)この2試合はすごく大事だと思っていて正直1勝1敗は残念な気持ちですが、勉強できることもあったのでそこはプラスに捉えて、この後58試合を(吉田)健太郎と一緒に、二人とも若くてそこが良い意味でも悪い意味でもストロングポイントだと思うので活かしていきたい。ディフェンス面ではやれる手応えは感じた。あとは外国人もいるのでしっかりコミュニケーションを取ってコントロールすること。健太郎が点を取るタイプなので自分は潤滑油のようにチームが円滑に回るようなプレーをしたい。人前でプレーしたのは大学のインカレ以来。プレシーズンよりも声援の熱量がスゴイと思った。」

2年目の岐阜スゥープスは原点回帰

2019年9月14日バスケットボールB3開幕戦岐阜スゥープス85-80佐賀バルーナーズ

熱狂の第二章が始まった

速くてアグレッシブなスタイルが戻ってきた。バスケットボールB3リーグに参戦して2年目の岐阜スゥープスは、ホーム・OKBぎふ清流アリーナで開幕戦を行い、新規参入の佐賀バルーナーズに85-80で勝利した。主力の移籍や引退、新外国籍選手の加入などチームが新しく変わる中で見せたバスケットは、クラブ選手権で全国制覇を成し遂げた時のようなスピーディで力強い、楽しいバスケットだった。

アグレッシブな守備と得意のスリーポイントで勝利に貢献した杉本憲男選手

第1クォーター:岐阜20-21佐賀

試合の序盤は開幕戦のプレッシャーからかリズムをつかめなかった岐阜スゥープスだったが、エース#8田中昌寛のスリーポイントで反撃ののろしを上げると、新加入の#5アベロン・ジョン・ジュニア(AJ)の2本のスリーポイントで差を詰める。それでも参戦1年目で気持ちの入る佐賀に着実に加点され15-19と再びリードを広げられると、ここで頼りになるのはベテランの#17杉本憲男。「よだれが出るほどおいしいシチュエーションだった」とAJからのパスを受けてスリーポイントを決め切り20-21と最大6点差を許したリードを1点差にまで押し戻した。

FGは7/9 リバウンドでも強さを見せたオウガスティン・オコソン選手

第2クォーター:岐阜25-13佐賀

AJのスリーポイント+バスケットカウントという最も効率的な得点でスタート。「自分たちの持ち味であるディフェンスを激しくした」(落HC)ことでリズムを掴み、司令塔#37吉田健太郎がこのクォーターだけで9点を取り佐賀を引き離す。センターの#59オウガスティン・オコソンもしっかり攻守のリバウンドを取りチームを波に乗せた。

ハーフタイム

スゥープスのルーキーとして笑顔で一緒に戦ったチアスクール生

岐阜スゥープスチアスクール生がデビュー。笑顔いっぱいでパフォーマンスを行った。講師を務めるEMIRIさんは「スクール生といえどもスゥープスの一員として戦ってくれた。華やかなデビューを飾ってくれてみんなに100点をあげたい。子どもたちが頑張る姿を見て自分も頑張ろうと思える。ドキドキだったけどその分うれしさもいっぱいでした」

この日のMVPに輝いたのはアベロン・ジョン・ジュニア選手 速さもあり強さもある

第3クォーター:岐阜26-14佐賀

「このチームの今までで一番の10分間だった」(落HC)という第3Q。オウガスティンがインサイドでシュートを決めれば、吉田が左45度からスリーを切める。極めつけは杉本のスティールからAJがアリウープ。魅せるプレーで1230人が集まったブースターを沸かせると、さらに杉本はブザービーターでスリーを決めて71-48と大差をつけた。

ルーキー岩松永太郎選手も持ち味を発揮

第4クォーター:岐阜14-32佐賀

#3園田大祐のシュートが決まり順調に第4Qもスタート。オウガスティンが鋭いステップで相手をかわして78-50と28点差をつけた。しかしここから佐賀の猛烈な反撃を受ける。「スローダウンしながらシュートブロックぎりぎりで相手のボールになっても構わないと指示をしたが、足が止まり共通認識が取れていなかった。コミュニケーションのミス」(落HC)と、プレーが消極的になってしまい受け身に陥る。相手のオールコートのゾーンプレスを簡単に外すことが出来ず、みるみるうちに得点差が詰まり、残り45秒で80-78とスリーポイントを決められると逆転される絶体絶命のピンチ。

緊張する場面でのフリースローを決め切った吉田健太郎選手 あとは確率?

しかしこの時点で相手のチームファウルも重なっており、ディフェンスリバウンドをしっかりと食らいつくと、相手のファウルを誘ってフリースローにつなげる。これを1本はしっかり決めてなんとか逃げ切った。

開幕戦の勝利にYUKAさんもこの笑顔!

最後の場面での課題は出たが何とか勝ち切った岐阜スゥープス。落HCにとっては指導者として初試合初勝利。「純粋にうれしい。このために3カ月間準備をしてきた。それをきっちり体現した選手たちに感謝したい。こんな勝ち方も自分らしいなと思う」と笑顔を見せた。

落慶久HCは初采配初勝利 明日もこの笑顔で

落慶久HC 「ラスト10分、ポイントガードが若い二人ということで若干心配はしていたが、これを経験として積んでいきながらチームが成長していけばいい。28点差を5点差まで詰められたのは次に、またこのアリーナに足を運んでもらうための演出だったと思っていただけると助かる。外国籍選手は自分たちのストロングポイントになり得るし、日本人選手にもいい影響を与える。練習それから一試合を大切にしながらこれからもやっていきたい」

チームの中心選手に指名されている吉田健太郎選手はMVP級の活躍だった

吉田健太郎 「開幕戦で是が非でも勝利が欲しいところだった。積極的にプレーすることを心掛けた結果が最後の点差になったと思う。20点差以上つける練習試合をしていなかったので、ちょっと安パイだと思って心に隙が出来て、佐賀の必死さに押されてしまった。この反省を活かして明日は4Qまでフルで戦える試合にしたい。大事なところでフリースローを外したことが課題。こうした接戦を落とすことになってしまうので、決めないといけないシュートを決め切れるプレーをしていきたい」

スピードにダンクにアリウープに見せ場たっぷりだったAJ

AJ 「勝てたことで非常に良いスタートだったと思う。ただ第4クォーターはちょっと悪い流れだったので今後注意したい。岐阜に来て初めてプロとしてプレーしてエキサイトした。こうした機会をもらって自分のベストを尽くそうと言う気持ちで挑んだことが良かったと思う。岐阜のブースターの反応は素晴らしかった。ファンに対して貢献できるように頑張りたい」

2年目のシーズンも精神的支柱であり貴重な得点源として期待される田中昌寛選手

田中昌寛 「相手は新規参入だが全員がプロで、自分たちは環境が変わらない中でどうなるか不安はあったが、2年目のプライドを持って戦おうとロッカーで話してこのゲームに臨んだ。外国籍選手も自分たちのスタイルに合った選手を獲得したので、クラブ時代のスタイルに戻ったと感じている。勝率5割という数字にこだわって、チーム一丸で戦っていきたい」

無敗の首位撃破 岐阜スゥープス88-82東京エクセレンス

2019年5月4日バスケットB3ファイナルステージ最終節GAME1

スゥープスの一体感がジャイアントキリングを呼び込んだ

ファイナルステージ無敗、来季B2昇格を決めている東京エクセレンスをホームに迎えた今季の最終節。岐阜スゥープスは全員が一丸となったプレーで王者に土を付け、今季最多の1680人のブースターが集まったOKBぎふ清流アリーナは興奮に沸き返った。

最終節、最強の相手に勝つことを目標にしてきたと言う伊藤選手

思えば今シーズン初戦の相手も東京EXだった。その時は初戦が80-67、第2戦が5点をリードしていたものの、地力の差を見せつけられ最終Qに70-65と逆転されてしまった。その苦い思い出に、ガードの#16伊藤良太は「東京EXに始まり東京EXで終わる日程の中で、最後に勝てるようにチームをけん引したい」と、ひそかに目標を定めていた。

激しい守備で主導権を握り前半からリードする

第1Q、スゥープスは守備からリズムを作り主導権を握る。#4アレン・ハジベゴビッチがリバウンドを取り、エース田中昌寛の3ポイントシュート、#33杉本慎太郎の勇敢なドライブなどで加点すると、21-18でリードした残り40秒には#1小澤友教#17杉本憲男と、2人のアグレッシブな守備職人を同時投入し守り切る。第2Qも杉本憲の6点連取、#6ビンゴ・メリエックスの3ポイントシュートなどしっかりとシュートを沈め、48-34と大きくリードを奪い前半を終えた。

3Qは立ち上がりから一進一退。伊藤が8得点を挙げるなど前半のリードを保っていたが、残り3分を切ったところで相手の圧力を受けてしまい一気に差を詰められる。そして第4Qに入ると勢いに乗る東京EXがついに逆転。さらに67-73とスゥープスは6点のビハインドを背負ってしまう。

勝利の分水嶺となったアレン選手のダンクシュート

これまでならこのままズルズルと崩れてしまいがちなところだが、この試合はスゥープスらしい粘りのディフェンスが戻った。「アレンが4回ファウルして崩れそうになった時に、インサイドでビンゴが頑張ってくれた。それが最後になって効いた」と梶本健治AC。その頑張りに応えるように杉本慎や#37吉田健太郎がディフェンスで圧力をかけ再び流れを呼び込むと、78-78から「たくさん来てくれたブースターにお返しをしたかった。ファンを楽しませるプレーができた」とアレンがダンクシュート。さらにアレンは相手のチームファウルで得たフリースローを着実に決め、88-82と無敗の首位を相手に大きな勝ち星を得た。

感動的な勝利に涙を見せるチアのYUKAさんとなぐさめるEMIRIさん

勝利の瞬間、観客席からは大歓声が。そして感動のあまり涙ぐむ人や抱き合うブースターなどあちこちで首位撃破とチームの成長の喜びをを分かち合っていた。

梶本健治ACは「何度もVTRを見て相手の弱い所を探した。今日はそこを上手く攻めることができた。東京EXを倒すということは大変なこと。開幕戦で苦い思いをしたので来シーズンに繋がる勝利だと思う。明日は東京EXも今日の倍の力で来ると思うので、しっかり対策をしてもう1勝狙いたい」と今季最終戦に向けて意気込んだ。

勝利の瞬間ベンチに向かって笑顔がはじける

勝利の立役者となったアレンは「相手がどんな強いチームであろうとも関係なく自分たちのバスケットをすること。明日も自分たちのプレーを心掛けたい」。また伊藤良太は「B3リーグで一番のホームがここ。チーム一丸となって最後の最後まで戦い抜いて首位に勝てたこと、大勢のブースターに勝利を届けられたことが何より良かった。今季、東京EXに2連勝したチームはないので、受け身にならずに2連勝してB3リーグの歴史を作りたい」と、明日の試合にすぐに切り替えた。

また、明日も変わらずアグレッシブな守備と3ポイントシュートを見せたいという杉本憲男は「今日は、お客さんから『ありがとう』という声を掛けてもらったのがすごく嬉しかった。ブースターに感動してもらっている以上に自分たちはブースターから感動をもらっているので、こういう経験を宝物にしながら、みなさんの気持ちを受け止めて明日、今季最後の試合も戦いたい」と語った。

明日5月5日は今季の最終戦。来季に繋がる重要な一戦になる。

痛かった外国籍選手の不在 それでも見せた意地と成長 岐阜スゥープス72-91東京サンレーブス

2019年4月27日(土)バスケットB3ファイナルステージ第6節ゲームワン

前回の越谷戦では非常に良い形で勝利を収めた岐阜スゥープス。しかしこの日は緊急事態が発生。マイケル・アリソンが腰痛、アレン・ハジベゴビッチが左肩の違和感で出場不可能と、外国籍選手はビンゴ・メリエックスのみという苦しい布陣となった。

そんな中、梶本健治ACが先発に起用したのは、「練習で調子が良かった」という中野大介。身長190センチ、チーム最年長のビッグマンにマイクやアレンの代役を期待した。

今季初先発でチームトップの15得点の”D-COOL”中野大介選手

初先発に「やるしかない」と気合を入れた中野。積極的にリング下に走り込み、パスを受けてシュートを決める。またもう一人の日本人ビッグマン犬飼啓介も吉田健太郎の3Pシュートをアシストするなど健闘した。しかし、やはり相手の高さにリバウンドがなかなか取れず、またファウルも重なり20-25で第1Qは終了。その5点差はまさにフリースロー分だった。

劣勢を強いられる中でも粘りを見せていたスゥープスだったが、第2Qは相手の強い圧力にシュートがなかなか決まらず、逆に相手の外国人選手を止めきれずに31-45とリードを広げられる。

それでも第3Qの立ち上がりすぐに、キャプテン杉本慎太郎の連続得点で息を吹き返すと、ビンゴが中央から3Pシュートを沈め、さらにバスケットカウントのフリースローも決めると、中野がフリースローを2本きっちり決め、さらに伊藤良太から中野で46-51と5点差まで詰めた。

外国籍選手1人で奮闘したビンゴ選手14得点13リバウンド

しかし、追い上げもここで息切れ。相手の大きな外国籍選手をなかなか止められず徐々に差を広げられると、第4Qの最終盤に必死に追い上げるも72-91とGWの初戦を白星で飾ることはできなかった。

梶本ACは「(中野を)思い切って使ってみたら結果を出してくれた。今晩対策を考えて明日に挑みたい。もう少しリバウンドを取れれば勝てない相手ではないと思う」。また杉本慎太郎キャプテンは「外国籍選手の代わりに(中野)大介選手と犬飼選手が躍動していたので、そこでもパワーが発揮できると分かった。もっとアウトサイドのシュートが決まればうちのペースになる」と、ゲーム2へ意識を向けた。

そして、このゲーム1でチーム最多得点(15点)を記録した中野大介は「試合に向けて準備はずっとしていた。練習を休まず続けてきたのでそれがこういう結果になって良かったが勝てなくて悔しい。40歳でもまだまだできる。今日がピークにならないように練習を継続してチームに貢献できるように頑張りたい」と語った。

順位は6位だが、この日の勝利で来季B2自動昇格を決めた東京エクセレンスを除き、混戦が続いている。一つでも順位を上げるために明日のゲーム2は是が非でも勝利を手にしたい。

ゲーム2はアウトサイド陣にバンバン決めてほしい

最高の勝利をもたらしたものとは 岐阜スゥープス99-84越谷アルファーズ

2019年4月14日(日)バスケットB3ファイナルステージ第4節ゲーム2

スゥープスの快勝にチアも笑顔がはじける

今シーズンからプロバスケットボールチームとしてB3リーグに参戦している岐阜スゥープス。これまで残り1秒での逆転3ポイントシュートやオーバータイムで相手に1点しか与えなかったゲームなど、様々な勝ち試合があったが、この日はこれまでのどの勝利も凌駕する最高の勝利を掴み取った。勢いや偶然だけではない、確かな成長を感じさせた勝利の裏にあったものとは・・・。

前日のゲーム1は64-93と大差で敗れていた岐阜スゥープス。ゲーム2に向けて対策を練った。梶本健治ACは、「昨日は相手の外国籍選手にインサイドをやられた」と、まず守備面で対応するために、ビンゴ・メリエックスに代え、より高さのあるアレン・ハジベゴビッチを投入した。

4試合ぶりの起用に応えたアレン選手は28得点13リバウンドのダブルダブル

外国人枠の関係で、このところ試合に出られなかったアレンだが「誰を試合に出すかはコーチが判断すること。いつ出てもいいように最善の準備をしていた」と、4試合ぶりの出場に気持ちが入っていた。アレンは期待通り第1Qから5つのリバウンドと2つのブロックショットなど守備から貢献。他の選手たちもフロントコートからの激しい守備でリズムを作った。スゥープスは、試合の序盤こそリードされたものの伊藤良太のアシストからアウトサイドの3ポイントシュートが次々と決まり、相手が外を警戒すればカットインから得点と25-20で第1Qを終えた。

しかし、第2Qに入ると突如としてシュートが決まらなくなる。スゥープスのこのQの初得点は残り3分12秒の伊藤良太の3ポイントと、およそ7分近く得点を奪えなかった。いつもならズルズルと相手に離されるところだが、この日は違った。「得点を奪えない中でもディフェンスを頑張り7点しか与えなかった。それが良かったところ」と田中昌寛。2Qの初得点後、田中の2本の3ポイントシュートなど、3分あまりで計17得点を奪い、一旦は逆転されていたものの第1Qからさらにリードを広げる形で前半を折り返した。

田中昌寛選手は前日の方がシュートタッチは良かったそうだが32得点と爆発

第3Qは、両チームともシュート成功率が高く、25点ずつを奪いあって10点差で最終Qに突入。フリースローで先に越谷に1点を取られたものの、吉田健太郎のアシストから伊藤と田中が決めてリードを広げる。さらにアレンが3ポイントシュートを決めて75-60としたところで、相手はたまらずタイムアウトを取った。

否が応にも盛り上がる会場の効果で、直後の越谷のフリースローは2本とも失敗。それでも犬飼啓介をファウルアウトで欠き、チームファウルも4つに。すぐに相手に得点を取られたことで、リードをしていても油断できないと緊張感が増した。

懸命のブーストで相手のフリースローを落とさせる。ブースターの声援が勝利の要因だったと選手たちも言う

次の攻撃ターン。相手の激しい守備に、スゥープスはなかなかシュートの形にまで持っていけない。ボールをリングに当てなければならない24秒まで残り1秒。中央の3ポイントラインの外にいたマイケル・アリソンが、無理な形ながらシュート体勢に入ると相手からファールを受けた。幸運ともいえる3本のフリースローを獲得。マイクはこれを3本ともきっちりと沈め、チームに落ち着きが戻った。その後は、両チームとも5ファウルとなりフリースローを中心に点の取り合いとなったが、スゥープスのリードは揺るがず、強豪の越谷を相手にホームで大きな1勝を得た。

次々と決まるシュートにベンチも大騒ぎ、これぞ一体感

梶本ACは勝利の要因を「相手のインサイド攻撃をアレンが防いでくれたことと、全員がそれぞれの役目をきっちり果たしたこと」と分析。「外国籍選手の使い方が良い意味で難しいね」と笑顔を見せた。またこの日32得点、3ポイントシュートの成功率は87.5%と大当たりだった田中昌寛は「これまでより自信につながる勝利だった。残りの4試合もスゥープスらしくディフェンスから頑張りたい」とチームの成長に手応えを掴んだようだ。

そしてもう一人のヒーローはアレン・ハジベゴビッチ。28得点13リバウンド、ブロックショットも6本、スティール4本と大活躍。アレンは「スゥープスの良いところは、みんなすごいエネルギーを持っているし、いつも笑顔なところ。これからもベストを尽くしてチーム一丸となって頑張りたい」と語った。

杉本慎太郎キャプテンも納得の表情でサムアップ

今シーズンも残り4試合。2位の越谷に1つ勝ったことで、ファイナルステージだけだが目標とする勝率5割に3勝1敗で届く計算になった。上位チームとの対戦が続くが、この試合のようにしっかりとした守備から自分たちのバスケットをすれば、決して無理なことではないなと、感じさせる試合内容だった。

 

ブザービーターに散る 岐阜スゥープス77-79鹿児島レブナイズ

2019年3月31日バスケットB3ファイナルステージ第2節ゲーム2

試合後の囲み会見で伊藤良太選手は、絞り出すようにこう言った。

「悔しいですね、正直」

第4Q残り6分あまりの時点で、58-73と15点の差を付けられた。しかしスゥープスはそこから怒涛の反撃を見せる。マイケル・アリソンとアレン・ハジベゴビッチの連続ダンクシュート。そして伊藤の3ポイントが決まり8点差。ここで鹿児島はたまらずタイムアウトを取る。

アレン・ハジベゴビッチ選手の迫力あるダンクシュートをぜひ生で見てほしい

スゥープスが追い上げられた要因は、持ち味である激しい守備だった。オールコートのマンツーマンに変え、ボールがコートに入った瞬間からプレスをかける。その勢いに圧された相手はミスを繰り返した。タイムアウト後も小澤友教のシュートをマイケルがタップでフォーロー。マイケルは続けざまにインサイドのシュートを決めて、バスケットカウントを得る。そのフリースローは外れたもののリバウンドを田中昌寛が拾い中央のアレンへ。アレンはきれいにシュートを沈めて2点差に。そして残り3分を切ったところで伊藤の3ポイントが決まり、ついに74-73とスゥープスが逆転に成功した。およそ3分の間、相手に1点も与えず、16点を奪う猛攻。ブースターもこれまでにないほど盛り上がった。

しかし、スゥープスはここから攻め急いでしまった。吉田健太郎のドライブが落ち流れが途切れると、再び逆転を許す。それでも残り23秒で伊藤がシュートをねじ込み、ファールも誘って、このフリースローをきっちり決めた。

十六銀行デーで背番号「16」の伊藤良太選手も気合いが入っていた。最後の追い上げは「ホームでの意地」

77-77で残り23秒。相手は時間を目一杯使いたい場面だ。スゥープスとしては、ボールをカットする以外に攻撃する時間はない。心理的には守り切って延長に持ち込みたかった。

アレンが厳しいチャージをみせるもののボールは奪えず、残り3秒で鹿児島ボアキンがシュート。これがリングに当たって落ちた。しかしリバウンドは鹿児島6番館山の手元へ。少し後ろに体をそらしながら放ったジャンプシュートは、ブザーと共にリングに吸い込まれた。

鹿児島6番館山選手のシュート力は見事だった

「守備で効いていた小澤に代えて、吉田を出して得点を狙いに行ったことでリズムを崩した」と、采配を悔しがった梶本健治AC。それはもちろん結果論であり、今後のチーム力強化のためには納得できる交代だ。若くても、あのしびれる場面で積極的にシュートを打てる吉田も大したものだと思う。

一時は「惨敗」かと思わせるような試合を、ホームで負けられないという意地と執念で接戦に持ち込んだスゥープス。今回は相手、特にあの場面で決め切った館山を称えるべきなのかもしれない。非情に悔しい結果だが「これもバスケット」である。

ホームで爆発とはいかなかったが、可能性を見せた吉田健太郎選手

過去最高の観客の前で見せた意地 岐阜スゥープス83-93豊田合成スコーピオンズ

2019年3月16日バスケットB3レギュラーシーズン第18節1日目

レギュラーシーズン最終節 過去最高の1126人の観客が集まった

昨年11月に始まったレギュラーシーズンもいよいよ大詰め。岐阜スゥープスは、ここまで12勝22敗で8位とB3初年度としては健闘していると言えるが、選手たちは「まだまだできたはず」という気持ちの方が強いだろう。最終節は2位の豊田合成スコーピオンズが相手と、厳しい戦いになるのは間違いないが、過去最高の1126人が集まったホームの大声援を背に一泡吹かせたいところだ。

アレンはリバウンドでは強さを見せたが まだチームに溶け込んでいないようだった

しかし、試合は序盤から豊田合成のペース。スゥープスは相手の外国籍選手を中心とした高さあり、速攻ありの攻撃を止められず、逆に自分たちの攻撃は噛み合わず劣勢を強いられる。外国人枠の規則で、この試合は#6ビンゴを休ませ#4アレンを起用。しかし序盤からファールが多く、長い時間使えなかったことも響いた。

4Qは19得点で「RYOTIME」発動

47-67と20点のリードを奪われて第4Qに入ったスゥープス。このままでは終われないと意地を見せる。キャプテン#33杉本慎太郎の3ポイントシュートなどで追い上げると、残り6分50秒からはお待ちかねの「RYOTIME」。#16伊藤良太が、このQだけで19得点と、執念でシュートをねじ込み追い上げを見せた。「もう情けないプレーはできなかった。1126人という多くの観客に来てもらって、その人たちにもう一回見に来たいと思ってもらおうと、とにかく走った」と伊藤。チームの柱の#8田中昌寛も「スゥープスの理念である最後まであきらめずに挑戦するという部分は見せられたかな」と語る。

過去最高の観客数で試合後のハイタッチも大盛況

最終盤の追い上げで、会場はこれまで以上に大きく盛り上がったが、前半の負債が響き、詰めることができたのは10点差まで。梶本健治ACは「最後、杉本慎から伊藤にいいパスが何本も出たのは、今後に期待を持たせるプレーだった。リバウンドやスクリーンアウトを頑張って速攻につなげられるように、まずはディフェンスから頑張りたい」と、敗戦の中からも希望を見出し、明日への抱負を語った。


足りないものは 岐阜スゥープス66-80東京CR

2019年3月10日バスケットB3第17節2日目

もやもやしたものが残る敗戦だった。東京CRは、岐阜スゥープスを途中で退任した前監督の楠本和生氏が率いるチーム。勝率は5割を超えているが順位は5位と大きな差はない。しかしファーストステージもレギュラーシーズンでもまだ勝ち星がなく、何としても勝ちたい相手だった。

第1Qは自分たちのペースで試合を進め、25-18と岐阜スゥープスが7点のリード。だが、すぐに対策を施され2Qであっと言う間に逆転された。それでも気迫のこもった#16伊藤良太のプレーや得意のアウトサイドからのシュートで、大きく引き離されることなく54-60と、射程距離内の6点差で第3Qを終える。

序盤からエンジン全開の伊藤良太選手は19点を奪った

第4Qに入ると#6ビンゴ・メリエックスがディフェンスリバウンドを頑張り、残り8分54秒で59-60と1点差に追い上げる。会場のブースターの声援も一段と大きくなった。一気に逆転か、と思った矢先、スゥープスは隙を突かれて失点。逆転どころか勢いがしぼんでしまった。その後は体勢が厳しくなりシュートが決まらず、ファウルトラブルもあり最終的には大差で敗れる形となった。

確かに良いところはあった。が、結果的にはもの足りない。1年目で学ぶべきことが多いシーズンとはいえ、自分たちのミスから流れを放棄してしまっては、勝てる試合も勝てないだろう。数字にも表れている。この試合、相手にスティールされたのは12本。奪ったのは3本と4倍近い差を付けられた。シュート成功率はスゥープスが上回っており、その差が結果に出た。

レギュラーシーズン最終戦は笑顔のハイタッチを期待

レギュラーシーズンは残り2試合。現在2位の強豪・豊田合成スコーピオンズが相手だ。ただ上位とはいえホームのOKBぎふ清流アリーナで戦えるのは心強い。再び7チームで争われるファイナルステージにつなぐためにも、集中力の増した戦いをしたい。

梶本健治AC「ゾーンで守って相手のリズムが狂った場面もあった。だが、そこでリバウンドを取ってもファストブレイクが出なかった。セットオフェンスも外から簡単に打ってしまっていい攻めにならなかった。第4Qで、追い上げたのは良かったが最後の詰めが雑だった。そこでしっかり守れて走れるとうちのリズムになると思う。その辺をもう一段階上げていきたい。」

杉本憲男選手「最初に点の取り合いになってしまった。自分たちは堅守がウリのチームなので、それを再確認してやれれば安定した試合展開になったと思う。次戦は強豪が相手。でも相手よりも自分たちの得意なバスケットは何か考えながら、胸を借りて1つでもいいから勝ちたい。ボランティアの人たちの顔を見るとパワーが沸いてくる。勝って恩返ししたい。」

MIP岐阜ダイハツ賞を受賞した杉本憲男選手。効果的な3Pを決めた

杉本慎太郎選手「追い越せなかったのはディフェンスがちょっと弱くなってしまったから。全員が体力を温存しながら、最後まで力を出し切れるようにしたい。ホームの雰囲気が僕らのパワーになっているし、ベンチも一緒に盛り上がれるのが自分たちのいいところ。次はレギュラーシーズンの最終戦、上位相手だがチャンスはある。自信を持って今週のしっかり準備をして勝ちたい。」

ケガから復帰した杉本慎太郎キャプテン


逆境の中の光 岐阜スゥープス78-83アイシンAWアレイオンズ安城

2019.3.1 バスケットB3レギュラーシーズン第16節1日目

岐阜スゥープスにとって初めてのフライデーマッチ。仕事を持ちながらバスケットをするスゥープスにとってはメンバーも揃わず厳しい日程である。さらに今節は#44マイケル・アリソンが負傷で出場できず極めて苦しい状況だ。そんな中で希望の光を見出すとすると、登録されたばかりで、この試合から出場可能となった#4アレン・ハジベゴビッチ。モンテネグロ出身の19歳で、将来のNBA入りを目指す若者がどんなプレーをするのか。クラブ時代から何度も対戦しているアイシンAWアレイオンズ安城相手に、リーグ戦初勝利を挙げたい。

第1Q(岐阜29-23アイシン)

大事なところで3Pシュートを決めるのはやはり田中昌寛選手。3Pシュート成功率はリーグ3位

立ち上がりこそアイシンAWの圧力に押されリードを許すが、#6ビンゴ・メリエックスと#16伊藤良太の連携プレーが決まり、そこからスゥープスが怒涛の反撃開始。#8田中昌寛の5得点など12点を連取し一挙に逆転すると、その後もビンゴと#3園田大祐の連携が冴え、29-23と6点のリードで第1Qを終えた。

第2Q(岐阜14-15アイシン)

園田大祐選手はミスマッチを突き13得点。特に前半チームを引っ張った

#10犬飼啓介のショットブロックで始まった第2Q。「ミスマッチを突いた」という#6ビンゴと#3園田の連携で8点に差を広げる。しかし、そこからなかなか引き離せず、残り3分50秒で35-34の1点差に。それでも#4アレンが落ち着いて2Pを決めると、#12三浦正和もボードギリギリの場所から技ありのシュートを決めるなど43-38で前半を終えた。それでもアレンがスティールから決めた速攻が、オフェンスチャージとして取り消されるなど疑問な判定もあり、もっとリードを広げられた印象だった。

第3Q(岐阜17-19アイシン)

アレン選手はスゥープス初試合ながら22得点と実力を発揮。今後に期待

第3Qは#4アレンのシュートから試合が動き始める。しかし上位のアイシンAWもケビン・コッツァーの高さのある攻撃と、ディフェンスリバウンドからの速攻が決まるようになり、残り5分33秒の時点で48-48と同点になる。すかさずタイムアウトを取ったスゥープスはアレンにボールを集め攻撃。アレンは中央からの2Pシュートを決めると、ディフェンスリバウンドも頑張り、残り3分11秒にはきれいな3Pシュートを決めた。これで再び5点差に。しかしその直後のディフェンスで、アレンは不可解なファウルを取られ#10犬飼と交代。勢いが乗ってきたところだっただけに、試合の流れを変える笛となってしまった。それでも終了直前、57-57から#6ビンゴが時間のない中で3Pシュートを決め、スゥープスが3点のリードで最終Qに突入した。

第4Q(岐阜18-26アイシン)

ビンゴ選手は強いリーダーシップを発揮。10得点10リバウンド9アシスト。もう少しでトリプル・ダブルだった

第4Qの入りから#16伊藤が連続得点を決め、7点差までリードを広げたスゥープス。しかし相手のハードなディフェンスに苦しみ、残り5分58秒で66-67と逆転されてしまった。これまでなら、ここから崩れてしまう展開も多かったスゥープスだが、この試合は違った。#6ビンゴが相手を引き寄せたところで、#4アレンが3Pシュートを決めすぐさま再逆転。さらに#16伊藤がビンゴのアシストからシュートを決めると、同時に相手のファールも誘い、バスケットカウントのフリースローも決めて、残り4分9秒で73-67とした。スゥープスにとって完全に勝ち試合かと思われたが、アイシンAWもしぶとい。ケビン・コッツァーの高さと、リバウンドからの速攻に、スゥープスは太刀打ちできずまたもや逆転。残り30秒、アレンが自陣のリング下でボールを奪われ、速攻を決められたところで勝負が決してしまった。

近いアウェイでSWOOPYも多く来場。明日は勝利する姿を見せたい

チームの軸となる#44マイクを欠き、選手も揃わないなど苦しい中で、十分に勝てる内容をみせただけに「もったいない」敗戦となってしまったが、アレンという新しい武器が十分に機能することは確認できた。アレンはまだ2日しか一緒に練習できていない中での試合で、「もっとコミュニケーションが深まれば・・・」と考えると今後に期待が持てる試合だった。明日2日(土)も同じく安城市体育館で、アイシンAWを相手にゲーム2が行われる。

梶本健治AC

梶本健治ACも手ごたえを感じた試合となった

勝てる試合だった。最後の最後、ビンゴで勝負に行った。そこで相手のディフェンスに崩され勝負が決まってしまった。アレンは今のシステムに馴染んでくれたと思う。それが充実してくれば、もっと得点力が上がって勝利につながると思う。アレンは3Pもあるし、攻撃も積極的。粗い部分もあるがあの1対1は強力な武器になりそう。今日は負けたが明日は何とか勝てそうな気がする。ミーティングをしっかりして臨みたい。

園田大祐選手

疲れの出る後半もチームの勢いを保ちたいという園田選手

第4Qまで7点リードの展開で、正直もったいない試合だった。今までのゲームも競った試合を落としたことがある。もう一度チームとして明確なシステムを打ち出して臨みたい。アレンは、ビンゴにもマイクにもないものを持っている選手。助けられた部分もあった。明日は相手の速攻を止めること、リバウンドを取る意識を高めて、アレンも生きるようにしたい。「惜しかった」はダメ。絶対に勝利をものにしたい。

伊藤良太選手

伊藤選手も20得点。明日も全力でプレーする

勝ちきれなかった。勝負どころのオフェンス。40分間ディフェンスは集中できた。それは好材料。ただオフェンスの終わり方が悪かったことで相手の速攻が出てしまった。最後オフェンスクリエイトできなかったことが課題。上位チームは勝負所のディフェンスを徹底してくる。どうそれを跳ね返すのかが、我々がワンランクアップするための課題。上位相手に2戦目となる明日に勝つことは、自信と成長につながる。今日みたいなディフェンスを40分間続けること、チャレンジャーとして思い切ってプレーすること、ガードの自分としては、勝負所でどうクリエイトするかしっかり判断して思い切ってやりたい。

残り1秒+エースのお仕事=劇的勝利の裏にあったものとは

バスケットB3リーグ第5節2日目(12月16日)

岐阜スゥープス89-87東京海上日動ビッグブルー

選手入場から大きく盛り上がった

前日、20点以上の大差をつけて快勝した岐阜スゥープス。3連勝を狙いこの日も東京海上日動ビッグブルーと対戦した。試合は前日とうって変わって息をのむような緊迫した戦いに。そして最後の最後、残り1秒でドラマが待っていた。

 

1Q(岐阜24-25東京海上日動)

18得点9リバウンド7アシストと気を吐いた#6ビンゴ

立ち上がりからビックブルーの外国籍選手に得点を許し、この試合も追いかける展開となった。それでも#6ビンゴ・メリエックスが好調。5分30秒で#16伊藤良太からのパスを受けてシュートを決めると、これが相手のファウルを誘いバスケットカウント。フリースローもきっちり決めて14-12と逆転した。さらに#12三浦正和の3Pやビンゴのカットインなどでリードを7点に広げる。しかし初勝利を狙うビッグブルーも反撃。前日不調だったアンドレ・マレーに次々とシュートを決められ、24-25とスゥープスが1点をリードされ第1Qを終えた。

2Q(岐阜28-24東京海上日動)

要所でインサイドのレイアップを決めた#10犬飼

第2Q開始からすぐに#6ビンゴが#10犬飼啓介への速いパスを通して相手のインサイドを攻略し、いきなり逆転に成功したスゥープス。続けて#17杉本憲男が右45度から3Pシュートを決めてリードを広げると、速攻も決まり一時は10点差をつけた。しかしファウルで与えたフリースローを確実に決められ試合の流れを手放すと、終了間際にバスケットカウント付きの3Pシュートを決められ52-49とリードを3点に詰められて前半を折り返す。

サッカーFC岐阜とコラボ「FC岐阜チアリーダー・グリーンエンジェルズ」

FC岐阜マスコット「ギッフィー」

 

3Q(岐阜15-20東京海上日動)

相手の厳しいディフェンスに連続でゴールが決まらず波に乗れない。3点のリードは底をつき、取っては取られるを繰り返す。そして終了間際に連続得点を許して逆に2点のビハインドを背負ってしまった。

4Q(岐阜22-18東京海上日動)

18得点といつもより控えめだった#44マイクだがリバウンドやシュートブロックで貢献

いきなり3Pシュートを決められる嫌な展開。6点を追いかける形になった7分26秒、#6ビンゴがリング下で粘ってバスケットカウント付きの2点シュートを決める。さらに#44マイケル・アリソンが連続でシュートを決め逆転。#12三浦がリバウンドを拾って中央の#8田中昌寛が3Pシュートを沈め80-75と一気に差を広げる。しかし初勝利に強い気持ちを見せるビックブルーはあきらめない。外国籍選手の活躍で徐々に差が詰まり、ついに残り44秒、スゥープスは3Pシュートを決められ、86-86の同点に追いつかれてしまった。

タイムアウトで#8田中に命運を託すことに

すかさずタイムアウトを取ったスゥープス。この時、梶本健治HC代行と落慶久アソシエイトコーチはチームのエース#8田中に「ボールをもらったら迷わず打て」と指示を出した。チームの精神的支柱である田中にすべてを託した。

そんな中で35秒、#44マイクがファウルを受けフリースローを獲得。思わぬチャンスを得た。しかしマイクはこれを2本とも失敗。逆にスゥープスもファウルで相手にフリースローを与え、残り12秒で86-87と1点をリードされてしまった。

攻撃できるのはほぼ1回。素早い攻撃で相手陣内に攻め込むスゥープス。#12三浦が左90度の位置に待っていた#8田中にパスを出した。

残りは1秒。

ほしい時に決める!エースの仕事をした#8田中(写真提供野原滋男さん)

夢だったこのB3の舞台に立つまで、何度も何度も、くりかえしくりかえし練習してきた3Pシュートをこの重圧のかかる展開の中で田中はきっちりと沈めてみせた。

田中は言う。「ハーフタイムでこういう状況もあり得ると頭に入れていた。シューターとして『最後、田中が打って外したら仕方がない』と思われる選手になりたいと思ってやってきた。コーチ、選手のみんなが打ってくれと言ってくれたことに感謝したい」。エースがエースである所以を見せて、スゥープスが劇的な勝利を飾った。

 

梶本健治HC代行

「最後は、オフェンスのフォーメーションとしてマイクが打つか、そこを相手に守られたら田中がフリーになるシステムだった。それが見事に的中した。田中が軸になって出来上がったチーム。見事に決めてくれた。4Qで6点離されたがそこで我慢して追いつくことができた。そこがチームとして成長した部分だと思う」

#10犬飼啓介

11得点の#10犬飼、シュート成功率は83.3%

「途中から出る選手は気持ちを前面に出すプレーをすることでチームに勢いをつけないといけない。今日もフルスイングすること、全力を出すことを心掛けてプレーしていた。自分がいま意識しているのはプレーの幅を広げること。そしてチームのために何ができるか。練習からどれだけハードに出来るかが勝負につながると思う。今日もたくさんの人に応援してもらえて、僕のプレーの源はそこにある。また見たいと思ってもらえるかは自分たち次第、やるしかない」

#8田中昌寛

劇的シュートを決めてガッツポーズ

「最後は無の境地でした。こうした競ったゲームをチーム一丸となって勝てたことは大きい。今後こうした展開でもしっかり足を動かしながら、インサイドもアウトサイドからも得点できるようなスゥープスのバスケットを確立したい。いまはスゥープスの運営会社で働いていて、練習も頑張るけど、たくさんの人たちに足を運んでもらうため営業も頑張っている。今日もスポンサーの方や、なろうかと迷っている方が見に来てくれていた。今日はいい営業活動ができたなと(笑)」