岐阜スゥープス ただいまアップデート中

2019年11月15日(金)第9節GAME1@金沢総合体育館 岐阜スゥープス78-89金沢武士団

苦しい戦いが続くチーム同士の対戦だったが

「静岡ベルテックス、東京サンレーブ、金沢武士団、この三連戦は開幕の三連戦と同じように大切な試合だと思っている」

落慶久HCは、第7節からの6試合で5割以上の成績を残すことが、今季のカギだと考えていた。しかしこの日の敗戦で1勝4敗となり、その目標は達成できず。しかし多くのアクシデントを抱えたチームにあっては致し方ない部分もある。この試合も敗れはしたがもちろん収穫もあった。

10/28以来の出場となった岩松永太郎選手 メディカルスタッフのおかげで少し早めの復帰ができたと感謝

金沢戦GAME1のスターターは、#0岩松永太郎#5アベロン・ジョン・ジュニア#8田中昌寛#10犬飼啓介#32ビンゴ・メリエックス。ケガから復帰初戦となるメンバーが3人名を連ねていた。そして平日開催ということで#17杉本憲男#18山田洋介は帯同できず、#37吉田健太郎は前節のケガでベンチには入ったものの出場はできない。

試合は「相手のゲームプランは分かっていたがうまくやられてしまった」と、田中が言うように金沢のペースに。アウトサイドからの3ポイントシュートが次々と決まる金沢に対し、スゥープスは#24ジョセフ・ウォルフィンガーのインサイドを中心に攻撃を組み立てる。というよりも、スゥープスの得意な形であるアウトサイドのシュートが前半は1本も決まらず、ジョーに頼った形に。逆に金沢の得点のほとんどは3ポイントシュートだった。

AJ選手もケガから復帰 得点が伸び悩みややストレスのたまる試合だったか

後半もリバウンドは先に触るものの、その後のルーズボールを相手に取られたり、スティールされたりと苦しい展開に。田中や岩松の3ポイントやジョーの高さのある2ポイントなどで追い上げる場面はあったものの、勝負所で3ポイントを決められ追いつくことが出来なかった。

「もっと味方がプレーしやすいようにコントロールしなければ」と、PGの岩松は反省しきりだったが、この日も38得点と高い攻撃力とリバウンドでの強さを見せたジョーとは、この試合が初めてのセッション。AJも同様で連携面ではうまくいかないことが多かったのも当然の事。田中も「ジョーがインサイドで強い分、そこを探してしまうことが多かった」と、自分たちの持ち味を出し切れなかったことを悔いた。

3戦連続のWWとはならなかったが38得点9リバウンドとこの試合も活躍したジョー選手

しかし逆に言えば、これまでになかったジョーのインサイドという強みが加わり、自分たち本来のアウトサイド攻撃も機能しだせば、これ以上の攻撃はない。お互いの特長の理解を深め、コンビネーションが高まれば自然に得点力は上がっていくだろう。

守備面もこの試合では相手に気持ちよく3ポイントを打たせ過ぎた。ホームで初勝利をと気合の入る金沢の気持ちのこもったシュートが決まってしまったのも事実だが、サイドに振られて守備が間に合わない場面が多く、ここは早急に改善したい。少しでもプレッシャーを掛ければ45%という高確率の3ポイントを決められることはないはず。リバウンドはジョーやAJで優位に立っていただけに、守備にプライドを持つスゥープスの本領をGAME2からすぐに発揮したい。

もう一度ディフェンスからプライドを持ってやりたいと田中昌寛選手

「今は攻撃面ではアップデートしているところ」と落HC。チームの核となる外国籍選手の交代などいろいろとあり、チームは言わば改修工事中。突貫工事で簡単に結果がついてくるカテゴリーならチャレンジしていても面白くない。選手たちは結果が出ずに苦しい時だが、信じられるのは結局仲間と自分。勝ちに焦らず、自分の得意のプレーを出す、仲間のプレーを助ける、やれることをすべてやる。それを突き詰めていくことしかないかもしれない。

スゥープスを作ってきたチームの精神的支柱、田中昌寛はインタビュー終わりに力強く宣言した。「見ていてください。このままじゃ終わりませんから」

乗り越えられない壁はない、今のこの場所で立ち上がれ

2019年11月1日バスケットB3第7節ゲームワン:岐阜スゥープス68-89ベルテックス静岡

田中昌寛選手には試合をコントロールすることも求められている

「ケガ人が多く出ている中で、もう少し何かできたんじゃないか。僕自身が本当に反省しないと」。チームのレジェンド#8田中昌寛は悔しさをかみしめながら試合を振り返った。

浜松市の引佐総合体育館で行われた岐阜スゥープス対ベルテックス静岡のゲームワン。岐阜スゥープスは、今季新規参入したベルテックスに、自分たちのバスケットが出来ず完敗を喫した。

この試合は、ケガで#0岩松永太郎と#59オースティンが欠場、#17杉本憲男も来場できず、戦力は9人と厳しい戦い。その中でも第1Qはディフェンスリバウンドで圧倒的に優位に立ち互角の戦いに持ち込んだ。

ケガの岩松永太郎選手は練習を手伝っていた。ちょっと時間がかかりそうな様子

しかし第2Qに入り#37吉田健太郎がベンチに下がると、シュートを決め切れず、逆に相手に10点を一気に取られてしまう。その後、#5AJの連続得点などで5点差まで詰めよるが、24秒ギリギリで相手にスリーポイントを決められるなど、守備の甘さが出た。落HCは「いいディフェンスはしているのに、スリーポイントでポンとやられたり、ルーズボールを相手に取られたりというパターンが続いた」と、リズムが作れない要因を語る。

第3Q以降も乗りかけたところで、相手に決められるというストレスが溜まる展開。特に第3Qのブザービーターは精神的にもキツイ失点となった。

AJ選手はこの試合35得点15リバウンド

スゥープスはクラブ時代から守備からリズムを作るチーム。今もそのポリシーを大切にしている。その中で、1対1の守備でこれだけやられ、あと数秒我慢すればというところで粘り切れず失点をしてしまえば、相手のペースになるのは当然の理。事実、数字的に相手のシュート成功率は右肩上がりなのは粘り切れていない証拠。今一度原点に返る必要がある。

平日のアウェイ、しかもナイターにも関わらず、浜松まで駆け付けたブースターは、圧倒的に少ない人数ながら、点差のついた終盤でも「GOGO!SWOOPS!」の掛け声をコートに響かせ続けた。選手たちはこの声をどう感じてどうプレーで表現するか。それがゲーム2で一番大事になるだろう。

浜松でリスタートしてブースターの期待に応えたい

スゥープスは、ケガ人、年齢、仕事など様々な厳しい環境の下で戦っていることは理解している。それでもB3挑戦を続けると決めた以上はこの場所で立ち上がらないといけない。田中は語る。「メンタリティの部分で負けたらどこにも勝てない。もう一度気持ちを前面に出してやりたい」。今日から、いや今の瞬間から良くなることを信じてブーストする。

大切にしたいワンプレーの重み

ド派手な入場で盛り上げた地元・曽我嘉宏選手

2019年10月26日 B3第6節ゲーム1 岐阜スゥープス73-74岩手ビッグブルズ

開幕戦を勝利した後5連敗と苦しむ岐阜スゥープス。迎えた第6節は郡上市で岩手ビッグブルズ戦。大型補強でここまで4位と波に乗るチームだ。スゥープスは新外国人のオースティンをケガで欠く厳しい布陣だが何とかきっかけを掴みたい。

チームトップ5本のスリーポイントを決めた田中昌寛選手

第1Q岐阜17-6岩手

ティップオフ前に湧き出たブースターの「GO GO SWOOPS!」の大きな掛け声に押され、スゥープスは力強いスタートを切った。#37吉田健太郎のフローターで幕開けすると、良い守備から連続得点、さらに#8田中昌寛のスリーポイントなどで一気に10点を奪う。その後もDFリバウンドを粘り強く競り相手の得点を6に抑えるスゥープスらしい試合展開。ただ気がかりは#0岩松永太郎が左からのスリーポイントを決め切ったところで右足首をねんざしてしまったこと。今後の影響が懸念される。

第2Q岐阜17-15岩手

第2Qもスタートから主導権を握った。#32ビンゴ・メリエックスのアシストから#5アベロン・ジョン・ジュニア(AJ)のシュートでリードを広げる。しかし、ここから攻撃に丁寧さを欠き6点差まで追い上げられると、吉田と#17杉本憲男の連続スリー、#10犬飼啓介がスティールで勢いをつけ、田中のスリーと再び突き放す。最後は相手のフリースローをブースターが2本とも止め、34-21と二桁のリードで前半を折り返した。

シュートのこぼれたボールを豪快にダンクしたAJ

第3Q岐阜15-27岩手

ハーフタイムで対策を施してきた岩手に対し、悪い癖が出て受け身となってしまったスゥープスは田中の連続スリーで応戦。しかし岩手のDFが上手くハマり徐々に追い上げられると、残り3分36秒でついに逆転されてしまった。それでも終盤、AJが立て続けにシュートを決め再び逆転。49-48と1点のリードで第3Qを終える。

第4Q岐阜24-26岩手

後半に粘ることが出来ず失点の多い今シーズンのスゥープス。この第4Qでも序盤はシュートを決め切れず、逆に得点を重ねられ55-65といつの間にか相手にリードを許してしまった。いつもならここからズルズルと敗戦に向かうパターンだが、この日はここから甦った。反撃の口火を切ったのは田中昌寛。中央のスクリーンプレーからスリーポイントを決め切ると、「相手のファウルがたまっていたので思い切って行った」と吉田が積極的に仕掛けてフリースローを獲得。さらに残り30秒の所でカットインから決め切り73-72と逆転。それでも好調な岩手もすぐに2点を返して73-74で残りは22秒となる。スゥープスはタイムアウトを取りフロントコートから攻めることを選択した。

吉田健太郎選手はチームトップ22得点と活躍

これまでなら、こういったシーンで最後のシュートを任されるのはレジェンド田中昌寛だった。そして田中は、このプレッシャーが掛かる場面で何度も何度もシュートを沈めてきた実績を持つ。しかしこの日、試合の命運を決めるシュートを託されたのは若い吉田健太郎。落HCも田中もチームメートたちもスゥープスの未来を背負う若者に全てを託した。

しかし、ここでまさかの展開が。フロントコートからの再開のためショットクロックは14秒となる。だが吉田は22秒を使い切ろうとシュートを打たずにいると、突然ブザーが鳴った。呆然となり、試合後は涙した吉田だが、このワンプレーで非難することはできない。ここまで追い詰めることが出来たのは吉田の献身的なプレーや得点があってこそ。「ルールをしっかり把握できていれば」と吉田は唇をかんだが、バスケットは得点を積み重ねるスポーツ。その時間までにリードを奪っておけば良かっただけの話であり、それまでのイージーなシュートミスや不用意なターンオーバーで得点されていなければ勝っていたのだ。

最後にシュートを打てず悔しい思いをしたが、この経験を活かしたい

「これまでの負け方とは違って前を向ける負け方」と落HC。多くの時間、特に前半はほとんど相手にバスケットをやらせず自分たちのペースで出来た。相手が修正してきて劣勢に陥っても、そこから逆にコート内で分析しやり返せた。チームをまとめる田中昌寛は言う。「これも経験だし、チームは一歩ずつ成長している。」

27日のゲーム2は岩松のケガに加え、杉本も仕事があり来場できない。12人中3人を欠く苦しい布陣だが(オースティンは復帰の可能性あり)、何とかブースターと共に喜ぶ姿を見たい。

コメント載せられなかったのでチアの元気なシーンを

*HC、選手のコメントは時間の関係上、後日掲載します。

強豪となるための指針

2019年10月20日バスケットB3 第5節岐阜スゥープス50-91豊田合成スコーピオンズ

強豪豊田合成とのゲームは、いつも自分たちの力を試すものさしとなる

前日に行われたゲーム1で、今季の補強の目玉の一人#59オースティンが負傷。しかも相手は7連勝で首位を走る豊田合成と厳しい戦いが強いられた。それでも岐阜スゥープスの勝利を信じ多くのブースターが、アウェイの北名古屋市健康ドームに集まった。

第1Q:岐阜17-18豊田合成 

試合の序盤、スゥープスは入りも良く#0岩松永太郎のスティールなどもありリズムを掴む。5分34秒にはカウンターからサイドに開き#8田中昌寛の3ポイントと、得意の攻撃でリードを広げた。しかし徐々に相手の外国人選手の高さに押され差を縮められると、#17杉本憲男のファストブレイクなどで得点するものの、残り20秒で逆転を許してしまった。

序盤は岩松のスティールからの速攻などリズムを掴んだ

第2Q:岐阜16-27豊田合成

ようやくエンジンが掛かったきた豊田合成が、鋭い連係から得点を重ねる。厳しい体勢からシュートを打たされたスゥープスは、得点を奪っても単発で徐々にリードを広げられていった。

第3Q:岐阜8-25豊田合成

スゥープスは#0岩松がいきなり相手ボールをスティールし、レイアップシュートに持ち込むものの、ギリギリでディフェンスされて決められず。すると次々に得点を奪われてしまう。後半の初ポイントは開始から4分30秒を過ぎた後。その後もリバウンドのボールをそのままダンクシュートされるなど厳しい展開が続く。途中スゥープスは”オンザコートゼロ”。つまり日本人だけで戦うタイムシェアを敢行。その中で#3園田大祐と#37吉田健太郎がゴールを決めたことは一つの収穫だった。

キャプテンの中野は終盤に意地を見せた

第4Q:岐阜9-21豊田合成

このQも豊田合成の強さが目立った。#5AJの上からダンクを決められるなど首位チームの強さと速さを見せつけられたが、終盤に#25キャプテンの中野大介が意地を見せて4得点。#17杉本から中野、#10犬飼啓介の素早い連係で得点を奪ったシーンも今後に光明を見せた。

落慶久HC

落慶久HC「クロスゲームで勝てそうなところを3回連続で落として、チームとしてみんなが同じ方向を向いて進んでいたのが、それぞれの個性が出始めて雰囲気として良くない状態になっているのかもしれない。ただ昨日のゲームも最後は点差が離れたが3Qまではうちのバスケットができていた。やろうとしていることは間違っていないので、軸がブレないようにもう一回、スゥープスのバスケットをしようと思う。このタイミングで強豪の豊田合成と当たって良かったと思う。自分たちの弱さが浮き彫りになったし、どん底を味わったことで早く前向きになれる。正直なところ合成はすごく鍛えられていて、くだらないターンオーバーがない。それに対してうちはそれを得点に繋げられてしまった。それがメンタルにも響いて差になっているだけで、守りはしっかりと出来ているし、守りもトランジションでやられているだけなのでマイナスには捉えていない。タイムシェアを今年の課題に挙げていて、今日はそのタイムシェアを試した部分もある。日本人選手がどれだけチャレンジできるのか、それに対して外国人選手がどういうモチベーションで出来るのか試した。これくらいのタイムシェアならみんなフレッシュな状態でプレーが出来ると分かった。健太郎や永太郎、田中にプレータイムが偏っているのでそこは解消していけるようにしたい。次は岩手が相手。うちの選手をよく知っている選手がいるが、みんな気持ちも入ってくると思うので、ホームだがもう一度チャレンジャーの気持ちで戦いたい。うちのバスケットをやれば力に差はないと思う。外国人選手の奮起とチームの気持ちをしっかり出して勝ちたいと思う。」

岩松永太郎選手

岩松永太郎「負けが込んでいるが、勝っている時には見えないものがある。負けると一人ひとりのエゴが出てくるが、負けている時こそチームが一つにまとまってコートに立つ5人だけではなく、チームの全員が一つになって戦うことが大事だと思う。苦しい時だが流れが変わればいい方向に行くと思う。今のスゥープスの課題は後半の勝負所でどう戦うか。もっと僕と健太郎が勉強しないといけないと思っている。第1Qの良い流れを継続してやり続けることが大事。そのあたりの力を僕はもっとつけたい。やっぱり、ディフェンスリバウンド、ルーズボール、そういう地道なところをしっかりやらないといけない。僕らは100点を取れるチームではない。相手を60点に抑えれば61点で勝てるので、そういうところを徹底してやらないと。現状としてすべてが悪いわけではないし、これからどんどん良くなっていくと思っている。岐阜のブースターは暖かいので、こうして負けても何回も僕たちの応援に来てくださる。僕らはブースターのために戦うし、勝つことで恩返しをしたい。ブースター、スポンサーさんがあってこそ僕らはバスケットが出来る。こういう展開だからこそしっかりやりたい。」

中野大介選手

中野大介「最終Qは状況がどうであれ、出ているメンバーはしっかりやるだけなので、攻めるところは攻めるし守るところはしっかり守るという気持ちでやった。どれだけ身体を張ってみんな頑張っているかだと思うので、そういう部分はアピールできたと思う。リバウンドの部分でオースティンがいつも頑張ってくれていたので、そこでどんどん点差が広げられてしまったところもあった。ただ日本人でもスクリーンアウトなどは身体を張って頑張れるところなので、しっかりそこから組み立てていきたい。昨日も今日もすごい数のブースターが来てくれた。本当に勇気づけられたし何とか次回は笑顔を届けられるように頑張っていきたい。結果が付いてこなくて本当に悔しい想いを僕らはしているし、ブースターのみなさんにもさせてしまっていると思う。試合が終わるごとに成長できるように、自分たちのプレーが出来なくなった時に、どれだけ早く食い止めて踏ん張って、再び自分たちのリズムに持っていくかが大事。前向きに頑張っていきたい。」

大敗から得た教訓 岐阜スゥープス開幕節ゲーム2

2019年9月15日バスケットボールB3岐阜スゥープス75-95佐賀バルーナーズ

開幕戦ゲーム2で2連勝を狙った岐阜スゥープス

開幕戦ゲーム1を苦しみながら勝ち切って、開幕節2連勝を狙った岐阜スゥープスだったが、結果として20点差の大敗。佐賀バルーナーズに記念すべきB3昇格初勝利をプレゼントした。しかしチームもシーズンもスタートしたばかり、課題がないチームは一つもない。これからいかに早く今ある課題を克服し次につなげられるか。選手たちからも強い気持ちが見えた。

杉本憲男選手とビンゴ戦選手のコンビネーションでリズムを作った

第1クォーター:岐阜20-17佐賀

前日に続きこのゲーム2も先行を許す苦しいスタートとなった。しかしこの日#59オースティン(登録も公式サイトもオウガスティンですがチームは全員オースティンと呼んでいるのでこのサイトでもオースティンにします)に代わり入った#32ビンゴ・メリエックスが24秒ギリギリでスリーポイントを決めて逆転、その後激しい点の取り合いとなったものの、#17杉本憲男が登場しリズムが急変。ビンゴから杉本への連携で連続得点を取ると、最後は杉本のスティールから#5アベロン・ジョン・ジュニア(AJ)がスリーを決め切り20-17で第1Qを終えた。

ガードの吉田健太郎選手は爆発的な得点力も持っている

第2クォーター:岐阜22-24佐賀

このQも点の取り合いが続く。しかし佐賀は、早くもフルコートのゾーンプレスにディフェンスをチェンジ。岐阜スゥープスは対応に苦慮する場面が続き32-33と逆転される。ここでルーキーのガード#0岩松永太郎が速攻で再逆転。再びリードを許してもビンゴのアシストからAJのアリウープで追いつき、#37吉田健太郎が連続得点を挙げリード。その後追い上げられたが42-41と1点のリードを保って前半を折り返した。

ダンクシュートを決めるAJ

第3クォーター:岐阜18-32佐賀

後半の立ち上がりはAJが相手のファウルを引き出しフリースローで加点。しかしスゥープスは相手の激しいディフェンスにミスが連発し失点が続く。#8田中昌寛のスティールから速攻でAJがダンクシュートを決める見せ場もあったが、ファウルトラブルで佐賀に次々とフリースローを決められ、ラスト2秒にもスリーを決められて60-73と大きな差がついてしまった。

チームのリーダー的存在としても頼もしいビンゴ選手

第4クォーター:岐阜15-22佐賀

気持ちを入れなおした第4Q。ビンゴのスリー、吉田の速攻で差を詰める。すると佐賀はすかさずタイムアウト。ここで勢いが削がれてしまい再びゾーンプレスの網に引っかかり出す。田中や杉本のスリーなどあったが、最終的には引き離され75-95と岐阜スゥープスは大差で敗れた。

ガードの二人の成長が新しいスゥープスを創る

シュート成功率やリバウンド数は互角だったが、とにかくターンオーバーやスティールが響いたゲーム2。だが交代選手の安定感や外国籍選手の能力の高さは見えた。この敗戦を教訓にして次節のトライフープ岡山戦に臨みたい。

1勝1敗は及第点だと落HC

落慶久HC「うちがアドバンテージを取れている部分もあったが、(相手を)受けてしまいミスが続いて綻びが出てしまった。オールコートのゾーンプレスに対してアジャストするための指示は出していたが、僕が考えている以上に選手たちはプレッシャーを感じながらプレーしていたのかもしれない。ただ昨日のように消極的なミスではなく、攻めた結果のターンオーバーも多かったのでそこは評価できる。今後はビンゴの登録が変わり3人体制で出来るようになるはず。佐賀相手に外国籍2人体制で1勝1敗だったのは及第点だと思う。ただオンザコートワンでも犬飼(啓介)が非常に身体を張って泥臭いプレーもしてくれて戦えていたと思うし、スタッツに表れないが昨日の勝利で一番貢献度が高かった選手だと思う。やはりスゥープスのバスケットを40分間どれだけできるか。そこに関して課題も見えたし、しっかりワークすれば自信になる。そこをしっかり遂行できるように練習したい。」

自分の役目は流れを変えることと杉本憲男選手

杉本憲男「大学の後輩である並里祐選手に上手くゲームをコントロールされてしまい難しくなった。良いディフェンスから速い展開のバスケットが自分たちのウリなので、そこがやはり課題かな。今日は外国人にビンゴが入りましたが、彼とはもう3年一緒にプレーしているので、得意なプレーもパスの配球もしっかり分かっているので、相手の裏をうまく突くことができた。そこは自信を持ってやれた。PGの若い二人が最初にこうした展開の試合を経験できたことは、明確な反省点が見えていいこと。敗戦は二人のせいじゃないしチームみんなで強い気持ちで攻めていくことが出来れば難なくクリアできたと思う。チームとして戦うという意識は昨シーズンよりも強い。落HCが組織的なバスケットを展開してくれているので、そこを自分たちがどこまで理解して徹底できるかだと思う。勝って課題を修正して、勝ってというのがプロチーム。その勝つことを目指したい。」

チームの潤滑油になるとルーキー岩松永太郎選手

岩松永太郎「(ダイハツ賞は所属企業なので反則では?)僕も反則だと思っています(笑)この2試合はすごく大事だと思っていて正直1勝1敗は残念な気持ちですが、勉強できることもあったのでそこはプラスに捉えて、この後58試合を(吉田)健太郎と一緒に、二人とも若くてそこが良い意味でも悪い意味でもストロングポイントだと思うので活かしていきたい。ディフェンス面ではやれる手応えは感じた。あとは外国人もいるのでしっかりコミュニケーションを取ってコントロールすること。健太郎が点を取るタイプなので自分は潤滑油のようにチームが円滑に回るようなプレーをしたい。人前でプレーしたのは大学のインカレ以来。プレシーズンよりも声援の熱量がスゴイと思った。」

2年目の岐阜スゥープスは原点回帰

2019年9月14日バスケットボールB3開幕戦岐阜スゥープス85-80佐賀バルーナーズ

熱狂の第二章が始まった

速くてアグレッシブなスタイルが戻ってきた。バスケットボールB3リーグに参戦して2年目の岐阜スゥープスは、ホーム・OKBぎふ清流アリーナで開幕戦を行い、新規参入の佐賀バルーナーズに85-80で勝利した。主力の移籍や引退、新外国籍選手の加入などチームが新しく変わる中で見せたバスケットは、クラブ選手権で全国制覇を成し遂げた時のようなスピーディで力強い、楽しいバスケットだった。

アグレッシブな守備と得意のスリーポイントで勝利に貢献した杉本憲男選手

第1クォーター:岐阜20-21佐賀

試合の序盤は開幕戦のプレッシャーからかリズムをつかめなかった岐阜スゥープスだったが、エース#8田中昌寛のスリーポイントで反撃ののろしを上げると、新加入の#5アベロン・ジョン・ジュニア(AJ)の2本のスリーポイントで差を詰める。それでも参戦1年目で気持ちの入る佐賀に着実に加点され15-19と再びリードを広げられると、ここで頼りになるのはベテランの#17杉本憲男。「よだれが出るほどおいしいシチュエーションだった」とAJからのパスを受けてスリーポイントを決め切り20-21と最大6点差を許したリードを1点差にまで押し戻した。

FGは7/9 リバウンドでも強さを見せたオウガスティン・オコソン選手

第2クォーター:岐阜25-13佐賀

AJのスリーポイント+バスケットカウントという最も効率的な得点でスタート。「自分たちの持ち味であるディフェンスを激しくした」(落HC)ことでリズムを掴み、司令塔#37吉田健太郎がこのクォーターだけで9点を取り佐賀を引き離す。センターの#59オウガスティン・オコソンもしっかり攻守のリバウンドを取りチームを波に乗せた。

ハーフタイム

スゥープスのルーキーとして笑顔で一緒に戦ったチアスクール生

岐阜スゥープスチアスクール生がデビュー。笑顔いっぱいでパフォーマンスを行った。講師を務めるEMIRIさんは「スクール生といえどもスゥープスの一員として戦ってくれた。華やかなデビューを飾ってくれてみんなに100点をあげたい。子どもたちが頑張る姿を見て自分も頑張ろうと思える。ドキドキだったけどその分うれしさもいっぱいでした」

この日のMVPに輝いたのはアベロン・ジョン・ジュニア選手 速さもあり強さもある

第3クォーター:岐阜26-14佐賀

「このチームの今までで一番の10分間だった」(落HC)という第3Q。オウガスティンがインサイドでシュートを決めれば、吉田が左45度からスリーを切める。極めつけは杉本のスティールからAJがアリウープ。魅せるプレーで1230人が集まったブースターを沸かせると、さらに杉本はブザービーターでスリーを決めて71-48と大差をつけた。

ルーキー岩松永太郎選手も持ち味を発揮

第4クォーター:岐阜14-32佐賀

#3園田大祐のシュートが決まり順調に第4Qもスタート。オウガスティンが鋭いステップで相手をかわして78-50と28点差をつけた。しかしここから佐賀の猛烈な反撃を受ける。「スローダウンしながらシュートブロックぎりぎりで相手のボールになっても構わないと指示をしたが、足が止まり共通認識が取れていなかった。コミュニケーションのミス」(落HC)と、プレーが消極的になってしまい受け身に陥る。相手のオールコートのゾーンプレスを簡単に外すことが出来ず、みるみるうちに得点差が詰まり、残り45秒で80-78とスリーポイントを決められると逆転される絶体絶命のピンチ。

緊張する場面でのフリースローを決め切った吉田健太郎選手 あとは確率?

しかしこの時点で相手のチームファウルも重なっており、ディフェンスリバウンドをしっかりと食らいつくと、相手のファウルを誘ってフリースローにつなげる。これを1本はしっかり決めてなんとか逃げ切った。

開幕戦の勝利にYUKAさんもこの笑顔!

最後の場面での課題は出たが何とか勝ち切った岐阜スゥープス。落HCにとっては指導者として初試合初勝利。「純粋にうれしい。このために3カ月間準備をしてきた。それをきっちり体現した選手たちに感謝したい。こんな勝ち方も自分らしいなと思う」と笑顔を見せた。

落慶久HCは初采配初勝利 明日もこの笑顔で

落慶久HC 「ラスト10分、ポイントガードが若い二人ということで若干心配はしていたが、これを経験として積んでいきながらチームが成長していけばいい。28点差を5点差まで詰められたのは次に、またこのアリーナに足を運んでもらうための演出だったと思っていただけると助かる。外国籍選手は自分たちのストロングポイントになり得るし、日本人選手にもいい影響を与える。練習それから一試合を大切にしながらこれからもやっていきたい」

チームの中心選手に指名されている吉田健太郎選手はMVP級の活躍だった

吉田健太郎 「開幕戦で是が非でも勝利が欲しいところだった。積極的にプレーすることを心掛けた結果が最後の点差になったと思う。20点差以上つける練習試合をしていなかったので、ちょっと安パイだと思って心に隙が出来て、佐賀の必死さに押されてしまった。この反省を活かして明日は4Qまでフルで戦える試合にしたい。大事なところでフリースローを外したことが課題。こうした接戦を落とすことになってしまうので、決めないといけないシュートを決め切れるプレーをしていきたい」

スピードにダンクにアリウープに見せ場たっぷりだったAJ

AJ 「勝てたことで非常に良いスタートだったと思う。ただ第4クォーターはちょっと悪い流れだったので今後注意したい。岐阜に来て初めてプロとしてプレーしてエキサイトした。こうした機会をもらって自分のベストを尽くそうと言う気持ちで挑んだことが良かったと思う。岐阜のブースターの反応は素晴らしかった。ファンに対して貢献できるように頑張りたい」

2年目のシーズンも精神的支柱であり貴重な得点源として期待される田中昌寛選手

田中昌寛 「相手は新規参入だが全員がプロで、自分たちは環境が変わらない中でどうなるか不安はあったが、2年目のプライドを持って戦おうとロッカーで話してこのゲームに臨んだ。外国籍選手も自分たちのスタイルに合った選手を獲得したので、クラブ時代のスタイルに戻ったと感じている。勝率5割という数字にこだわって、チーム一丸で戦っていきたい」

無敗の首位撃破 岐阜スゥープス88-82東京エクセレンス

2019年5月4日バスケットB3ファイナルステージ最終節GAME1

スゥープスの一体感がジャイアントキリングを呼び込んだ

ファイナルステージ無敗、来季B2昇格を決めている東京エクセレンスをホームに迎えた今季の最終節。岐阜スゥープスは全員が一丸となったプレーで王者に土を付け、今季最多の1680人のブースターが集まったOKBぎふ清流アリーナは興奮に沸き返った。

最終節、最強の相手に勝つことを目標にしてきたと言う伊藤選手

思えば今シーズン初戦の相手も東京EXだった。その時は初戦が80-67、第2戦が5点をリードしていたものの、地力の差を見せつけられ最終Qに70-65と逆転されてしまった。その苦い思い出に、ガードの#16伊藤良太は「東京EXに始まり東京EXで終わる日程の中で、最後に勝てるようにチームをけん引したい」と、ひそかに目標を定めていた。

激しい守備で主導権を握り前半からリードする

第1Q、スゥープスは守備からリズムを作り主導権を握る。#4アレン・ハジベゴビッチがリバウンドを取り、エース田中昌寛の3ポイントシュート、#33杉本慎太郎の勇敢なドライブなどで加点すると、21-18でリードした残り40秒には#1小澤友教#17杉本憲男と、2人のアグレッシブな守備職人を同時投入し守り切る。第2Qも杉本憲の6点連取、#6ビンゴ・メリエックスの3ポイントシュートなどしっかりとシュートを沈め、48-34と大きくリードを奪い前半を終えた。

3Qは立ち上がりから一進一退。伊藤が8得点を挙げるなど前半のリードを保っていたが、残り3分を切ったところで相手の圧力を受けてしまい一気に差を詰められる。そして第4Qに入ると勢いに乗る東京EXがついに逆転。さらに67-73とスゥープスは6点のビハインドを背負ってしまう。

勝利の分水嶺となったアレン選手のダンクシュート

これまでならこのままズルズルと崩れてしまいがちなところだが、この試合はスゥープスらしい粘りのディフェンスが戻った。「アレンが4回ファウルして崩れそうになった時に、インサイドでビンゴが頑張ってくれた。それが最後になって効いた」と梶本健治AC。その頑張りに応えるように杉本慎や#37吉田健太郎がディフェンスで圧力をかけ再び流れを呼び込むと、78-78から「たくさん来てくれたブースターにお返しをしたかった。ファンを楽しませるプレーができた」とアレンがダンクシュート。さらにアレンは相手のチームファウルで得たフリースローを着実に決め、88-82と無敗の首位を相手に大きな勝ち星を得た。

感動的な勝利に涙を見せるチアのYUKAさんとなぐさめるEMIRIさん

勝利の瞬間、観客席からは大歓声が。そして感動のあまり涙ぐむ人や抱き合うブースターなどあちこちで首位撃破とチームの成長の喜びをを分かち合っていた。

梶本健治ACは「何度もVTRを見て相手の弱い所を探した。今日はそこを上手く攻めることができた。東京EXを倒すということは大変なこと。開幕戦で苦い思いをしたので来シーズンに繋がる勝利だと思う。明日は東京EXも今日の倍の力で来ると思うので、しっかり対策をしてもう1勝狙いたい」と今季最終戦に向けて意気込んだ。

勝利の瞬間ベンチに向かって笑顔がはじける

勝利の立役者となったアレンは「相手がどんな強いチームであろうとも関係なく自分たちのバスケットをすること。明日も自分たちのプレーを心掛けたい」。また伊藤良太は「B3リーグで一番のホームがここ。チーム一丸となって最後の最後まで戦い抜いて首位に勝てたこと、大勢のブースターに勝利を届けられたことが何より良かった。今季、東京EXに2連勝したチームはないので、受け身にならずに2連勝してB3リーグの歴史を作りたい」と、明日の試合にすぐに切り替えた。

また、明日も変わらずアグレッシブな守備と3ポイントシュートを見せたいという杉本憲男は「今日は、お客さんから『ありがとう』という声を掛けてもらったのがすごく嬉しかった。ブースターに感動してもらっている以上に自分たちはブースターから感動をもらっているので、こういう経験を宝物にしながら、みなさんの気持ちを受け止めて明日、今季最後の試合も戦いたい」と語った。

明日5月5日は今季の最終戦。来季に繋がる重要な一戦になる。

痛かった外国籍選手の不在 それでも見せた意地と成長 岐阜スゥープス72-91東京サンレーブス

2019年4月27日(土)バスケットB3ファイナルステージ第6節ゲームワン

前回の越谷戦では非常に良い形で勝利を収めた岐阜スゥープス。しかしこの日は緊急事態が発生。マイケル・アリソンが腰痛、アレン・ハジベゴビッチが左肩の違和感で出場不可能と、外国籍選手はビンゴ・メリエックスのみという苦しい布陣となった。

そんな中、梶本健治ACが先発に起用したのは、「練習で調子が良かった」という中野大介。身長190センチ、チーム最年長のビッグマンにマイクやアレンの代役を期待した。

今季初先発でチームトップの15得点の”D-COOL”中野大介選手

初先発に「やるしかない」と気合を入れた中野。積極的にリング下に走り込み、パスを受けてシュートを決める。またもう一人の日本人ビッグマン犬飼啓介も吉田健太郎の3Pシュートをアシストするなど健闘した。しかし、やはり相手の高さにリバウンドがなかなか取れず、またファウルも重なり20-25で第1Qは終了。その5点差はまさにフリースロー分だった。

劣勢を強いられる中でも粘りを見せていたスゥープスだったが、第2Qは相手の強い圧力にシュートがなかなか決まらず、逆に相手の外国人選手を止めきれずに31-45とリードを広げられる。

それでも第3Qの立ち上がりすぐに、キャプテン杉本慎太郎の連続得点で息を吹き返すと、ビンゴが中央から3Pシュートを沈め、さらにバスケットカウントのフリースローも決めると、中野がフリースローを2本きっちり決め、さらに伊藤良太から中野で46-51と5点差まで詰めた。

外国籍選手1人で奮闘したビンゴ選手14得点13リバウンド

しかし、追い上げもここで息切れ。相手の大きな外国籍選手をなかなか止められず徐々に差を広げられると、第4Qの最終盤に必死に追い上げるも72-91とGWの初戦を白星で飾ることはできなかった。

梶本ACは「(中野を)思い切って使ってみたら結果を出してくれた。今晩対策を考えて明日に挑みたい。もう少しリバウンドを取れれば勝てない相手ではないと思う」。また杉本慎太郎キャプテンは「外国籍選手の代わりに(中野)大介選手と犬飼選手が躍動していたので、そこでもパワーが発揮できると分かった。もっとアウトサイドのシュートが決まればうちのペースになる」と、ゲーム2へ意識を向けた。

そして、このゲーム1でチーム最多得点(15点)を記録した中野大介は「試合に向けて準備はずっとしていた。練習を休まず続けてきたのでそれがこういう結果になって良かったが勝てなくて悔しい。40歳でもまだまだできる。今日がピークにならないように練習を継続してチームに貢献できるように頑張りたい」と語った。

順位は6位だが、この日の勝利で来季B2自動昇格を決めた東京エクセレンスを除き、混戦が続いている。一つでも順位を上げるために明日のゲーム2は是が非でも勝利を手にしたい。

ゲーム2はアウトサイド陣にバンバン決めてほしい

最高の勝利をもたらしたものとは 岐阜スゥープス99-84越谷アルファーズ

2019年4月14日(日)バスケットB3ファイナルステージ第4節ゲーム2

スゥープスの快勝にチアも笑顔がはじける

今シーズンからプロバスケットボールチームとしてB3リーグに参戦している岐阜スゥープス。これまで残り1秒での逆転3ポイントシュートやオーバータイムで相手に1点しか与えなかったゲームなど、様々な勝ち試合があったが、この日はこれまでのどの勝利も凌駕する最高の勝利を掴み取った。勢いや偶然だけではない、確かな成長を感じさせた勝利の裏にあったものとは・・・。

前日のゲーム1は64-93と大差で敗れていた岐阜スゥープス。ゲーム2に向けて対策を練った。梶本健治ACは、「昨日は相手の外国籍選手にインサイドをやられた」と、まず守備面で対応するために、ビンゴ・メリエックスに代え、より高さのあるアレン・ハジベゴビッチを投入した。

4試合ぶりの起用に応えたアレン選手は28得点13リバウンドのダブルダブル

外国人枠の関係で、このところ試合に出られなかったアレンだが「誰を試合に出すかはコーチが判断すること。いつ出てもいいように最善の準備をしていた」と、4試合ぶりの出場に気持ちが入っていた。アレンは期待通り第1Qから5つのリバウンドと2つのブロックショットなど守備から貢献。他の選手たちもフロントコートからの激しい守備でリズムを作った。スゥープスは、試合の序盤こそリードされたものの伊藤良太のアシストからアウトサイドの3ポイントシュートが次々と決まり、相手が外を警戒すればカットインから得点と25-20で第1Qを終えた。

しかし、第2Qに入ると突如としてシュートが決まらなくなる。スゥープスのこのQの初得点は残り3分12秒の伊藤良太の3ポイントと、およそ7分近く得点を奪えなかった。いつもならズルズルと相手に離されるところだが、この日は違った。「得点を奪えない中でもディフェンスを頑張り7点しか与えなかった。それが良かったところ」と田中昌寛。2Qの初得点後、田中の2本の3ポイントシュートなど、3分あまりで計17得点を奪い、一旦は逆転されていたものの第1Qからさらにリードを広げる形で前半を折り返した。

田中昌寛選手は前日の方がシュートタッチは良かったそうだが32得点と爆発

第3Qは、両チームともシュート成功率が高く、25点ずつを奪いあって10点差で最終Qに突入。フリースローで先に越谷に1点を取られたものの、吉田健太郎のアシストから伊藤と田中が決めてリードを広げる。さらにアレンが3ポイントシュートを決めて75-60としたところで、相手はたまらずタイムアウトを取った。

否が応にも盛り上がる会場の効果で、直後の越谷のフリースローは2本とも失敗。それでも犬飼啓介をファウルアウトで欠き、チームファウルも4つに。すぐに相手に得点を取られたことで、リードをしていても油断できないと緊張感が増した。

懸命のブーストで相手のフリースローを落とさせる。ブースターの声援が勝利の要因だったと選手たちも言う

次の攻撃ターン。相手の激しい守備に、スゥープスはなかなかシュートの形にまで持っていけない。ボールをリングに当てなければならない24秒まで残り1秒。中央の3ポイントラインの外にいたマイケル・アリソンが、無理な形ながらシュート体勢に入ると相手からファールを受けた。幸運ともいえる3本のフリースローを獲得。マイクはこれを3本ともきっちりと沈め、チームに落ち着きが戻った。その後は、両チームとも5ファウルとなりフリースローを中心に点の取り合いとなったが、スゥープスのリードは揺るがず、強豪の越谷を相手にホームで大きな1勝を得た。

次々と決まるシュートにベンチも大騒ぎ、これぞ一体感

梶本ACは勝利の要因を「相手のインサイド攻撃をアレンが防いでくれたことと、全員がそれぞれの役目をきっちり果たしたこと」と分析。「外国籍選手の使い方が良い意味で難しいね」と笑顔を見せた。またこの日32得点、3ポイントシュートの成功率は87.5%と大当たりだった田中昌寛は「これまでより自信につながる勝利だった。残りの4試合もスゥープスらしくディフェンスから頑張りたい」とチームの成長に手応えを掴んだようだ。

そしてもう一人のヒーローはアレン・ハジベゴビッチ。28得点13リバウンド、ブロックショットも6本、スティール4本と大活躍。アレンは「スゥープスの良いところは、みんなすごいエネルギーを持っているし、いつも笑顔なところ。これからもベストを尽くしてチーム一丸となって頑張りたい」と語った。

杉本慎太郎キャプテンも納得の表情でサムアップ

今シーズンも残り4試合。2位の越谷に1つ勝ったことで、ファイナルステージだけだが目標とする勝率5割に3勝1敗で届く計算になった。上位チームとの対戦が続くが、この試合のようにしっかりとした守備から自分たちのバスケットをすれば、決して無理なことではないなと、感じさせる試合内容だった。

 

ブザービーターに散る 岐阜スゥープス77-79鹿児島レブナイズ

2019年3月31日バスケットB3ファイナルステージ第2節ゲーム2

試合後の囲み会見で伊藤良太選手は、絞り出すようにこう言った。

「悔しいですね、正直」

第4Q残り6分あまりの時点で、58-73と15点の差を付けられた。しかしスゥープスはそこから怒涛の反撃を見せる。マイケル・アリソンとアレン・ハジベゴビッチの連続ダンクシュート。そして伊藤の3ポイントが決まり8点差。ここで鹿児島はたまらずタイムアウトを取る。

アレン・ハジベゴビッチ選手の迫力あるダンクシュートをぜひ生で見てほしい

スゥープスが追い上げられた要因は、持ち味である激しい守備だった。オールコートのマンツーマンに変え、ボールがコートに入った瞬間からプレスをかける。その勢いに圧された相手はミスを繰り返した。タイムアウト後も小澤友教のシュートをマイケルがタップでフォーロー。マイケルは続けざまにインサイドのシュートを決めて、バスケットカウントを得る。そのフリースローは外れたもののリバウンドを田中昌寛が拾い中央のアレンへ。アレンはきれいにシュートを沈めて2点差に。そして残り3分を切ったところで伊藤の3ポイントが決まり、ついに74-73とスゥープスが逆転に成功した。およそ3分の間、相手に1点も与えず、16点を奪う猛攻。ブースターもこれまでにないほど盛り上がった。

しかし、スゥープスはここから攻め急いでしまった。吉田健太郎のドライブが落ち流れが途切れると、再び逆転を許す。それでも残り23秒で伊藤がシュートをねじ込み、ファールも誘って、このフリースローをきっちり決めた。

十六銀行デーで背番号「16」の伊藤良太選手も気合いが入っていた。最後の追い上げは「ホームでの意地」

77-77で残り23秒。相手は時間を目一杯使いたい場面だ。スゥープスとしては、ボールをカットする以外に攻撃する時間はない。心理的には守り切って延長に持ち込みたかった。

アレンが厳しいチャージをみせるもののボールは奪えず、残り3秒で鹿児島ボアキンがシュート。これがリングに当たって落ちた。しかしリバウンドは鹿児島6番館山の手元へ。少し後ろに体をそらしながら放ったジャンプシュートは、ブザーと共にリングに吸い込まれた。

鹿児島6番館山選手のシュート力は見事だった

「守備で効いていた小澤に代えて、吉田を出して得点を狙いに行ったことでリズムを崩した」と、采配を悔しがった梶本健治AC。それはもちろん結果論であり、今後のチーム力強化のためには納得できる交代だ。若くても、あのしびれる場面で積極的にシュートを打てる吉田も大したものだと思う。

一時は「惨敗」かと思わせるような試合を、ホームで負けられないという意地と執念で接戦に持ち込んだスゥープス。今回は相手、特にあの場面で決め切った館山を称えるべきなのかもしれない。非情に悔しい結果だが「これもバスケット」である。

ホームで爆発とはいかなかったが、可能性を見せた吉田健太郎選手