大敗から得た教訓 岐阜スゥープス開幕節ゲーム2

2019年9月15日バスケットボールB3岐阜スゥープス75-95佐賀バルーナーズ

開幕戦ゲーム2で2連勝を狙った岐阜スゥープス

開幕戦ゲーム1を苦しみながら勝ち切って、開幕節2連勝を狙った岐阜スゥープスだったが、結果として20点差の大敗。佐賀バルーナーズに記念すべきB3昇格初勝利をプレゼントした。しかしチームもシーズンもスタートしたばかり、課題がないチームは一つもない。これからいかに早く今ある課題を克服し次につなげられるか。選手たちからも強い気持ちが見えた。

杉本憲男選手とビンゴ戦選手のコンビネーションでリズムを作った

第1クォーター:岐阜20-17佐賀

前日に続きこのゲーム2も先行を許す苦しいスタートとなった。しかしこの日#59オースティン(登録も公式サイトもオウガスティンですがチームは全員オースティンと呼んでいるのでこのサイトでもオースティンにします)に代わり入った#32ビンゴ・メリエックスが24秒ギリギリでスリーポイントを決めて逆転、その後激しい点の取り合いとなったものの、#17杉本憲男が登場しリズムが急変。ビンゴから杉本への連携で連続得点を取ると、最後は杉本のスティールから#5アベロン・ジョン・ジュニア(AJ)がスリーを決め切り20-17で第1Qを終えた。

ガードの吉田健太郎選手は爆発的な得点力も持っている

第2クォーター:岐阜22-24佐賀

このQも点の取り合いが続く。しかし佐賀は、早くもフルコートのゾーンプレスにディフェンスをチェンジ。岐阜スゥープスは対応に苦慮する場面が続き32-33と逆転される。ここでルーキーのガード#0岩松永太郎が速攻で再逆転。再びリードを許してもビンゴのアシストからAJのアリウープで追いつき、#37吉田健太郎が連続得点を挙げリード。その後追い上げられたが42-41と1点のリードを保って前半を折り返した。

ダンクシュートを決めるAJ

第3クォーター:岐阜18-32佐賀

後半の立ち上がりはAJが相手のファウルを引き出しフリースローで加点。しかしスゥープスは相手の激しいディフェンスにミスが連発し失点が続く。#8田中昌寛のスティールから速攻でAJがダンクシュートを決める見せ場もあったが、ファウルトラブルで佐賀に次々とフリースローを決められ、ラスト2秒にもスリーを決められて60-73と大きな差がついてしまった。

チームのリーダー的存在としても頼もしいビンゴ選手

第4クォーター:岐阜15-22佐賀

気持ちを入れなおした第4Q。ビンゴのスリー、吉田の速攻で差を詰める。すると佐賀はすかさずタイムアウト。ここで勢いが削がれてしまい再びゾーンプレスの網に引っかかり出す。田中や杉本のスリーなどあったが、最終的には引き離され75-95と岐阜スゥープスは大差で敗れた。

ガードの二人の成長が新しいスゥープスを創る

シュート成功率やリバウンド数は互角だったが、とにかくターンオーバーやスティールが響いたゲーム2。だが交代選手の安定感や外国籍選手の能力の高さは見えた。この敗戦を教訓にして次節のトライフープ岡山戦に臨みたい。

1勝1敗は及第点だと落HC

落慶久HC「うちがアドバンテージを取れている部分もあったが、(相手を)受けてしまいミスが続いて綻びが出てしまった。オールコートのゾーンプレスに対してアジャストするための指示は出していたが、僕が考えている以上に選手たちはプレッシャーを感じながらプレーしていたのかもしれない。ただ昨日のように消極的なミスではなく、攻めた結果のターンオーバーも多かったのでそこは評価できる。今後はビンゴの登録が変わり3人体制で出来るようになるはず。佐賀相手に外国籍2人体制で1勝1敗だったのは及第点だと思う。ただオンザコートワンでも犬飼(啓介)が非常に身体を張って泥臭いプレーもしてくれて戦えていたと思うし、スタッツに表れないが昨日の勝利で一番貢献度が高かった選手だと思う。やはりスゥープスのバスケットを40分間どれだけできるか。そこに関して課題も見えたし、しっかりワークすれば自信になる。そこをしっかり遂行できるように練習したい。」

自分の役目は流れを変えることと杉本憲男選手

杉本憲男「大学の後輩である並里祐選手に上手くゲームをコントロールされてしまい難しくなった。良いディフェンスから速い展開のバスケットが自分たちのウリなので、そこがやはり課題かな。今日は外国人にビンゴが入りましたが、彼とはもう3年一緒にプレーしているので、得意なプレーもパスの配球もしっかり分かっているので、相手の裏をうまく突くことができた。そこは自信を持ってやれた。PGの若い二人が最初にこうした展開の試合を経験できたことは、明確な反省点が見えていいこと。敗戦は二人のせいじゃないしチームみんなで強い気持ちで攻めていくことが出来れば難なくクリアできたと思う。チームとして戦うという意識は昨シーズンよりも強い。落HCが組織的なバスケットを展開してくれているので、そこを自分たちがどこまで理解して徹底できるかだと思う。勝って課題を修正して、勝ってというのがプロチーム。その勝つことを目指したい。」

チームの潤滑油になるとルーキー岩松永太郎選手

岩松永太郎「(ダイハツ賞は所属企業なので反則では?)僕も反則だと思っています(笑)この2試合はすごく大事だと思っていて正直1勝1敗は残念な気持ちですが、勉強できることもあったのでそこはプラスに捉えて、この後58試合を(吉田)健太郎と一緒に、二人とも若くてそこが良い意味でも悪い意味でもストロングポイントだと思うので活かしていきたい。ディフェンス面ではやれる手応えは感じた。あとは外国人もいるのでしっかりコミュニケーションを取ってコントロールすること。健太郎が点を取るタイプなので自分は潤滑油のようにチームが円滑に回るようなプレーをしたい。人前でプレーしたのは大学のインカレ以来。プレシーズンよりも声援の熱量がスゴイと思った。」

2年目の岐阜スゥープスは原点回帰

2019年9月14日バスケットボールB3開幕戦岐阜スゥープス85-80佐賀バルーナーズ

熱狂の第二章が始まった

速くてアグレッシブなスタイルが戻ってきた。バスケットボールB3リーグに参戦して2年目の岐阜スゥープスは、ホーム・OKBぎふ清流アリーナで開幕戦を行い、新規参入の佐賀バルーナーズに85-80で勝利した。主力の移籍や引退、新外国籍選手の加入などチームが新しく変わる中で見せたバスケットは、クラブ選手権で全国制覇を成し遂げた時のようなスピーディで力強い、楽しいバスケットだった。

アグレッシブな守備と得意のスリーポイントで勝利に貢献した杉本憲男選手

第1クォーター:岐阜20-21佐賀

試合の序盤は開幕戦のプレッシャーからかリズムをつかめなかった岐阜スゥープスだったが、エース#8田中昌寛のスリーポイントで反撃ののろしを上げると、新加入の#5アベロン・ジョン・ジュニア(AJ)の2本のスリーポイントで差を詰める。それでも参戦1年目で気持ちの入る佐賀に着実に加点され15-19と再びリードを広げられると、ここで頼りになるのはベテランの#17杉本憲男。「よだれが出るほどおいしいシチュエーションだった」とAJからのパスを受けてスリーポイントを決め切り20-21と最大6点差を許したリードを1点差にまで押し戻した。

FGは7/9 リバウンドでも強さを見せたオウガスティン・オコソン選手

第2クォーター:岐阜25-13佐賀

AJのスリーポイント+バスケットカウントという最も効率的な得点でスタート。「自分たちの持ち味であるディフェンスを激しくした」(落HC)ことでリズムを掴み、司令塔#37吉田健太郎がこのクォーターだけで9点を取り佐賀を引き離す。センターの#59オウガスティン・オコソンもしっかり攻守のリバウンドを取りチームを波に乗せた。

ハーフタイム

スゥープスのルーキーとして笑顔で一緒に戦ったチアスクール生

岐阜スゥープスチアスクール生がデビュー。笑顔いっぱいでパフォーマンスを行った。講師を務めるEMIRIさんは「スクール生といえどもスゥープスの一員として戦ってくれた。華やかなデビューを飾ってくれてみんなに100点をあげたい。子どもたちが頑張る姿を見て自分も頑張ろうと思える。ドキドキだったけどその分うれしさもいっぱいでした」

この日のMVPに輝いたのはアベロン・ジョン・ジュニア選手 速さもあり強さもある

第3クォーター:岐阜26-14佐賀

「このチームの今までで一番の10分間だった」(落HC)という第3Q。オウガスティンがインサイドでシュートを決めれば、吉田が左45度からスリーを切める。極めつけは杉本のスティールからAJがアリウープ。魅せるプレーで1230人が集まったブースターを沸かせると、さらに杉本はブザービーターでスリーを決めて71-48と大差をつけた。

ルーキー岩松永太郎選手も持ち味を発揮

第4クォーター:岐阜14-32佐賀

#3園田大祐のシュートが決まり順調に第4Qもスタート。オウガスティンが鋭いステップで相手をかわして78-50と28点差をつけた。しかしここから佐賀の猛烈な反撃を受ける。「スローダウンしながらシュートブロックぎりぎりで相手のボールになっても構わないと指示をしたが、足が止まり共通認識が取れていなかった。コミュニケーションのミス」(落HC)と、プレーが消極的になってしまい受け身に陥る。相手のオールコートのゾーンプレスを簡単に外すことが出来ず、みるみるうちに得点差が詰まり、残り45秒で80-78とスリーポイントを決められると逆転される絶体絶命のピンチ。

緊張する場面でのフリースローを決め切った吉田健太郎選手 あとは確率?

しかしこの時点で相手のチームファウルも重なっており、ディフェンスリバウンドをしっかりと食らいつくと、相手のファウルを誘ってフリースローにつなげる。これを1本はしっかり決めてなんとか逃げ切った。

開幕戦の勝利にYUKAさんもこの笑顔!

最後の場面での課題は出たが何とか勝ち切った岐阜スゥープス。落HCにとっては指導者として初試合初勝利。「純粋にうれしい。このために3カ月間準備をしてきた。それをきっちり体現した選手たちに感謝したい。こんな勝ち方も自分らしいなと思う」と笑顔を見せた。

落慶久HCは初采配初勝利 明日もこの笑顔で

落慶久HC 「ラスト10分、ポイントガードが若い二人ということで若干心配はしていたが、これを経験として積んでいきながらチームが成長していけばいい。28点差を5点差まで詰められたのは次に、またこのアリーナに足を運んでもらうための演出だったと思っていただけると助かる。外国籍選手は自分たちのストロングポイントになり得るし、日本人選手にもいい影響を与える。練習それから一試合を大切にしながらこれからもやっていきたい」

チームの中心選手に指名されている吉田健太郎選手はMVP級の活躍だった

吉田健太郎 「開幕戦で是が非でも勝利が欲しいところだった。積極的にプレーすることを心掛けた結果が最後の点差になったと思う。20点差以上つける練習試合をしていなかったので、ちょっと安パイだと思って心に隙が出来て、佐賀の必死さに押されてしまった。この反省を活かして明日は4Qまでフルで戦える試合にしたい。大事なところでフリースローを外したことが課題。こうした接戦を落とすことになってしまうので、決めないといけないシュートを決め切れるプレーをしていきたい」

スピードにダンクにアリウープに見せ場たっぷりだったAJ

AJ 「勝てたことで非常に良いスタートだったと思う。ただ第4クォーターはちょっと悪い流れだったので今後注意したい。岐阜に来て初めてプロとしてプレーしてエキサイトした。こうした機会をもらって自分のベストを尽くそうと言う気持ちで挑んだことが良かったと思う。岐阜のブースターの反応は素晴らしかった。ファンに対して貢献できるように頑張りたい」

2年目のシーズンも精神的支柱であり貴重な得点源として期待される田中昌寛選手

田中昌寛 「相手は新規参入だが全員がプロで、自分たちは環境が変わらない中でどうなるか不安はあったが、2年目のプライドを持って戦おうとロッカーで話してこのゲームに臨んだ。外国籍選手も自分たちのスタイルに合った選手を獲得したので、クラブ時代のスタイルに戻ったと感じている。勝率5割という数字にこだわって、チーム一丸で戦っていきたい」

開幕戦まで楽しみはとっておこう スゥープスプレシーズンマッチ

2019年8月13日(火)バスケットボールB3岐阜スゥープス対B2ファイティングイーグルス名古屋プレシーズンマッチ

2年目のシーズンを占うプレシーズンマッチ

●岐阜スゥープス49-81FE名古屋〇

およそ1カ月後に迫った19-20シーズンの開幕に向け、岐阜スゥープスはB2のFE名古屋とプレシーズンマッチを行った。1481人と多くのブースターが新生岐阜スゥープスに期待を寄せる中、正直厳しい点差で敗れてしまったが、逆にこの時期に課題が明確になったのは有り難いこと。格上B2の強豪からのレッスンを新シーズンに活かしていきたい。

この試合のポイントは3つ。

伊藤良太選手が抜けたガード陣はうまくチームをコントロールできるか。

#5アベロン ジョン ジュニア(AJ)や#59オウガスティン オコソン(オースティン)ら新メンバーの動きはどうか。

スゥープスらしいバスケットでブースターを盛り上げられるか。

チームの象徴#8田中昌寛選手もプロ2年目のシーズンに賭ける思いは強い

しかし試合は第1Q序盤からFE名古屋のペースに。日本人だけのセットで先発したFE名古屋の激しいディフェンスに、スゥープスはたじたじとなり8秒バイオレーションを2度も取られるなど攻撃の形を作れない。スゥープスも厳しいディフェンスで対抗したいところだったが、それを上回る決定力を見せつけられ前半で19-44と大きく点差が開いてしまった。

それでも第3Qに「やり切るしかない」と奮起したのは、今シーズン、チームの核として期待されるガードの#37吉田健太郎。速攻からのレイアップシュートは相手の反則を誘いバスケットカウントと意地を見せる。さらにオースティンはシュートのこぼれ球を上手く拾って豪快なダンクシュート。このQは19-15と岐阜スゥープスが追い上げる。

しかし地力に勝るB2FE名古屋が第4Qで再びギアを上げ試合をコントロール、スゥープスは49-81と完敗を喫した。昨年のこのプレマッチは1点差の接戦だっただけに、落胆したブースターもいたようだ。

ファストブレイクからシュートに向かう#37吉田健太郎選手 新たなチームの頭脳と期待される

それでも開幕はおよそ1カ月先。今回は新外国籍選手のAJがケガで出場できず、オースティンはチームに合流して間もなく合同で練習したのは3回ほど。同じタイミングで来日した#32ビンゴメリエックスも同様だった。連携不足は明白でお互いのスタイルを理解し合うところから始まったばかり。この先1カ月間で今回出た課題を修正することは、経験値の高い選手が揃っているだけに難しい話ではない。

ただ、2年目に向けた新しさを強調することはできなかった。それがあるともっと新シーズンへの期待が高まったと思うのだが、まあ、それは開幕戦でのお楽しみとしておきたい。会場内の雰囲気もボランティアスタッフを始め明るい笑顔が弾けていた。みんな岐阜スゥープスに大きな期待を寄せているのが良く分かった。

#10犬飼啓介選手に指示を出す落慶久新ヘッドコーチ

落慶久HC「なかなか厳しい戦いでした。B2の激しいディフェンスに対してうまくアジャストできなくて、まだ若いガードのところでリズムを崩されてしまった。でも途中、目指しているディフェンスからの速い展開、例えば第3Qの吉田選手がドリブルで持ち込んだようなプレーが出来るようになったのは、選手たちがレベルを感じながらアジャストしていってくれたからだと思う」

「厳しいマークにあいながらも、吉田選手が我々のバスケットを体現してくれたことは一つの成果だと思う。ビンゴやオースティンに関しては来日して間もないし、練習も2回3回くらいしか合わせられていないので連携はまだまだ。日本人選手たちからもっとコミュニケーションを取っていくようにしたい。唯一の誤算はみなさんが期待してくれていたAJがケガでプレーできなかったこと。AJが入ることで速い展開になるし彼のドライブ力はチームの武器になる。今日見せたものとは違うものになると期待している。」

吉田健太郎選手は積極的なプレーでチーム最多の17点を奪った

#37吉田健太郎「格上相手にどこまで通用するか、思い切りチャレンジしようというつもりだったが、プレッシャーが日頃の練習と違うなと思った。序盤は緊張もあって思うようなプレーが出来なかった。専属の通訳がいないので外国籍選手と連携をどう練習で合わせるかは課題だけど、自分なりに片言の英語でもいいので、試合をイメージしてコミュニケーションを取っていきたい。そして自分たちの強みである走るバスケットをもう少し意識したい。今日の試合で反省点はバッチリ出たので、あとは改善するだけ。頑張ります。」

#59オースティン選手は10リバウンド 高さと強さでチームに貢献しそうだ

#59オウガスティンオコソン「今日はとてもペースが速かった。まだチームと連携が取れていないので、そこが出来るようになればいいと思う。自分の特長は競争力があること。そして必ず勝つという意思を持っていること。チームをこれから作っていくことになるが、スピードのある健太郎や外から打てるノリ(#17杉本憲男)やマサ(#8田中昌寛)は非常に良いシューターだし、ビンゴのような経験値の高い選手もいる。タレントも揃っているしとても良いチーム。これからもっと良くなる。」

「岐阜のブースターはアメージング。素晴らしいと思った。とても優しくてリスペクトしてくれる。今日はとてもエネルギーを感じたし、今後のシーズンが楽しみになった。日本に来たのは初めて。これまで様々な国でプレーして来たけど、ぜひ岐阜のブースターに素敵なスマイルを与えられるように頑張ります。」

ケガで唯一出場できなかった#5AJは、開幕戦の秘密兵器



新体制発表19-20シーズンのメンバーは?

新体制発表会

バスケットボールB3岐阜スゥープスの新体制発表会が3日に開かれた。

クラブ時代から長く同じメンバーで戦ってきたスゥープスだが、初めて全国制覇した時のメンバーも多くが引退。今シーズン初めてその優勝を知るメンバーの比率が50%になった。しかしそのスピリットは健在。激しいディフェンスからのトランジションというスタイルは継承しつつ、上位進出を目指す。

以下、ヘッドコーチ、選手のコメント

落慶久新ヘッドコーチ

落慶久ヘッドコーチ(アソシエイトコーチから昇格)「スゥープスが今後ステップアップしていくためには2シーズン目が重要。このチームのストロングポイント、改善点は把握している。前シーズンの経験を活かして戦っていく。クラブ時代からの特長である激しいディフェンスとトランジションというスタイルは継承しつつ、今日的なバスケットの要素を取り入れて体現していきたい。メンバーは変わったが激しくプレーしてくれる選手ばかりで期待している。岐阜スゥープスの一番のストロングはブースターとの一体感。B3屈指の雰囲気を今年もみなさんと一緒に作り上げていきたい。我々はブースターの皆さんに興奮と熱狂を届けられるように、9月の開幕に向けてチームをさらに作り上げていきたい。」

#3園田大祐「チームとしても個人としても前年度以上の結果を残す。みなさんに毎試合熱い試合を届けたい。」

#7曽我嘉宏「今シーズンもスゥープスでプレーできることを誇りに持ち、みなさんに愛される選手、チームになれるように頑張りたい。」

#8田中昌寛「若くはないが、子供たちの目標となる選手になりたい。また同世代にも夢や目標を持って努力をすれば夢は叶うというメッセージを伝えたい。」

#10犬飼啓介「今シーズンもみなさんと一緒に戦えることを誇りに思っている。落HCはもちろん、ブースターの期待に応えられることを一番に考えてプレーする。」

#17杉本憲男(仕事のため欠席)

#18山田洋介「今シーズンはコート上で全力プレーできるように頑張りたい。みなさん一緒に戦ってください。」

#25中野大介(新キャプテン)「みなさんへの感謝の気持ちを胸に、スゥープスプライドを持って戦っていきたい。」

#32ビンゴ・メリエックス(もうすぐ来日)

#37吉田健太郎「ポイントガードの果たす役割はすごく大きいと思う。自分なりに頑張りたい。」

新加入#0岩松永太郎選手

#0岩松永太郎(新加入・東海大学)「自分の持ち味はディフェンス。岐阜スゥープスのバスケットを体現できるようにしたい。僕と健太郎を先輩たちは守ってくれると思う。(相手に)プレッシャーをかけて、チームとして60試合しっかり闘っていけるように準備したい。」

新加入#5アベロン・ルーク・ジョンjr選手

#5アベロン・ルーク・ジョンjr(新加入・カリフォルニア大学デービス校)「日本に来ることが出来て感謝し興奮している。初めて日本に来たが既に好きになった。チームの成功の力になりたいし、みなさんに誇りに思ってもらえるように頑張る。」

現在の発表は上記の11人。さらにもう一人センタータイプの新外国籍選手が加入の予定で、落HCは新シーズンの目標として「最低でも勝率5割。上位争い、優勝争いのできるメンバーが揃った」と意気込みを語った。

2年目もブースターが熱い

また前シーズンB3ベスト5に選ばれた伊藤良太選手は、プロとして活動できる岩手ビッグブルズに移籍。非常に残念なことだが、選手としてより良い環境を求めるのは当然の事。スゥープス戦以外の活躍に期待したい。

岩松選手はスポンサーである岐阜ダイハツに入社。この日辞令が手渡された。

岐阜スゥープス2年目の目標は上位争い。飛躍のシーズンに。

27日、岐阜スゥープスが報道陣に練習を公開した。子どもたちにバスケットボールを指導するスゥープスクリニックなど行事が重なる中、この日練習に参加できたメンバーはクラブチームのSWOOPSメンバーも含め7人と少なかったが、落 慶久新HCは、チームの特長である堅守速攻や3ポイントシュートに持ち込むまでの動きなど細かいところまで指導。決して若くはない選手たちもまだまだ成長し上手くなっているようだ。落新体制となる今シーズン、否が応でも期待したい。

落 慶久HCインタビュー


(人数が少なかったが?)今日は戦術面などはできなかったが、プレーの一つひとつをこだわってやっている。その練習はこの1カ月くらい続けていて選手たちにもだいぶ浸透してきた。もうしばらくすれば他のメンバーも揃ってくるのでよりよい練習ができると思う。

(試合をイメージし細部にこだわった練習だったが?)スゥープスの良さであり弱みの部分はずっと同じメンバーでやっていること。するとどうしても試合をイメージした練習が出来ていないなと去年から感じていた。これは癖付けだと思うので、ポイントをしっかり意識させている。練習でできないことは試合でも絶対にできないので、そこをイメージさせることが大事。選手はたぶん「細かいな!」と思うだろうが、それはすごく重要なことでNBAの練習でも一番指摘されている部分、そこにはこだわりたい。

(HCに就任して今の気持ちは?)ワクワク感とプレッシャーの狭間で揺れている。プロリーグは結果が求められる世界でそこに対する責任は重大。去年アソシエイトコーチとして梶本(健治)さんのサポートをしていて、ブースターやサポーターの皆さんの求めていることは、いい試合ではなく勝利だと感じている。去年12月にスゥープスに携わるようになって、そこからチームはだいぶ成熟してきたと思っている。去年は20勝40敗だったが今思えば、あと5勝はプラスできた。そこはたぶん日々の小さな積み重ねだったと思う。そこはしっかり準備をして今シーズンに臨みたい。

(去年出来ていた点と出来なかった点は?)去年を総括すると、戦い方を途中から変えて自分たちのチームに合うバスケットは何なのか模索をしながらやっていったが、しっかりと相手にアジャストできたのは、このチームが長く一緒にやってきた良さが出たところだと思う。これは他のBリーグにチームにはないことで岐阜スゥープスの強み。できなかった点は選手のタイムマネージメントが出来なかった。外国籍選手は二人とも35分を超えることが多く、伊藤良太もプレイタイムが偏った。そこは誰が出ても同じパフォーマンスができるようにしないといけない。勝負所で疲れて失速しないようにしたい。

(8月13日にはFE名古屋とのプレシーズンマッチがある)チームの方向性は決まっている。しっかりとディフェンスで相手の嫌がることをしてタフなショットを打たせること。そして速い展開に持っていって強みである外角の3ポイントで勝負すること。その結果去年もB2に昇格した東京EXや越谷アルファーズに勝利できた。その強みを活かしてチームのマネジメントをする。あとは新外国人もスゥープスが目指すバスケットに合わせてもらえるように、しっかりコミュニケーションを取ってチームを作り上げたい。

田中昌寛選手

(少数精鋭の練習だったが?)クリニックもあるし、今日も仕事を抱えている選手もいるが、岐阜県の方もバックアップしてくれて環境は徐々に良くなっている。8月からはもう少し良い環境で練習できると思う。

(2年目の手応えは?)去年は僕らがやったことのないステージで、何を練習したらいいのかわからなかった。でも今シーズンはみんな共通理解の下で練習が進められている。去年よりチーム力はあると思う。

(落HCに代わったが?)スキル面や戦術面を細かく指導してくれているのも強みだが、昨シーズン一緒に戦ってくれているので、自分たちのカラーを知ってくれているのが一番の良さだと思う。

(今シーズン目指すバスケットは?)8月上旬には新外国籍選手もお披露目できると思うが、走れる選手と交渉しているので、クラブ時代のようなアップテンポな、ディフェンスから走るスタイルができると思う。

(日本人選手もレベルアップが必要だ)一番の課題は60試合コンディションを整えながらやること。一試合で言えば、プレイタイムが偏り後半どうしても失速してしまったこと。チームでタイムシェアしながら一試合を通して自分たちのバスケットができるように準備したい。

(その先の目標は?)他のチームはB1やB2でプレーしていた選手を補強したりしているが、ただ良い選手を取っても結果が伴うかどうかは分からないことは去年実感した。我々の日本人選手はアマチュアだが今シーズンこそ勝率5割を目標にして準備している。ブースターの期待は十分に感じているので、その期待を裏切らないように頑張る。

園田大祐選手

(落HCの練習は?)スキルアップ系のトレーニングが多く、去年出来ていなかったこともあるので、練習内容はとても充実していると思う。自分たちは年齢が上がっているが、こういうちょっとしたスキルというか、ディフェンスをずらしてうまく得点を取る技術は必要だと思うので、自分にとってはとても良い練習になっている。メンバーも去年と変わったが、みんな限られた時間で一生懸命、シーズンに向けて調整している。

(自分が一番成長したところは?)去年はスポットで出て3ポイントを打つことが多かった。今年は自分でも相手を崩しながら周りを活かしたプレーや、スクリーンを使うとか、自分がメインではなくて味方を活かすプレーをもう少し心掛けたい。60試合という長いシーズンなので必ず自分の力を出せるポイントがあると思う。

(チームの変化を感じますか?)正直、ずっといたメンバーがかなり減ったので不安もあったが、個々で頑張る、個々で盛り上げる選手がいて、みんなの違う一面が見えた。そういう意味では良い感じになっている。自分の役割は大きく変わらないけど、もっと自覚を持って、先輩に引っ張ってもらうだけではなくて、自分も率先して引っ張れる存在になりたい。

(プレシーズンマッチはどこがポイントに?)格上相手なのでチャレンジャー精神を保つことはもちろん。だけど自分たちが活躍すると言うよりは、みなさんに良い試合を届けられるようにしたい。落HCがやっている練習を意識して、チームで戦えたらいいなと思う。

曽我嘉宏選手
犬飼啓介選手
練習の最後はやっぱりダッシュだった。

岐阜スゥープスシーズン終了後コメント

大きな1年生のシーズンが終わった。成績は20勝40敗、目標としていた勝率5割には届かなかったが、新規参入チームとしてはまずまずの成績を残した。そして当初不安視されていた観客動員も、最終戦は1830人を集めるなど大きな成果を見せた。その最終戦で今シーズンの手応えや感想を聞いた。

梶本健治AC

梶本健治AC:「最初の対戦は東京エクセレンスさんで、その時はわずかな点差で負けてしまいました(67-80、65-70)。それから1シーズン通した最後の試合でエクセレンスさんに1勝でき、チームはすごく成長したと思います。選手は仕事をしながらの試合で大変だったと痛感しています。ケガ人が出た時など選手層が薄いというのが課題ですが、それは選手たちが成長することで厚みを増してくるでしょう。来シーズンは良い結果が出せると予感しています。最初はどれだけ応援に来て下さるかそれが一番の心配でしたが、最後こうして1800人を超えるブースター、そしてスポンサーさんも多くついていただいて、この1年で一つの土台が出来たと思います。」

田中昌寛選手

#8田中昌寛選手兼チームマネジャー:「終盤に上位と対戦する中で勝てそうで勝ちきれない試合もあって、手応えは感じているのですが課題も多かったですね。やはり良い結果を生むためには良いプロセスが必要だと思います。そうした意味ではB3のプロチームと互角に戦えるように、練習環境を整えることも大事になると思います。選手の勤務先とコンタクトを取って、練習に来やすい環境を整えることも自分の役割だと思っています。シーズン中にも浮き沈みがありました。連敗が続いたときに自分たちの方向性を話し合ったことで乗り越えることができました。この一年は学びの年でした。まだまだ先は長いのでこの経験を次につなげていきたいと思います。」

杉本憲男選手

#17杉本憲男選手:「60試合、あっという間だったとは言えない。長かったですね。その中で浮き沈みはありましたが最後にこうやってみんなが笑顔で終われたのは良かったと思います。最初は自分たちが応援してもらえることを想像できませんでした。シーズンが進むにつれてだんだんイメージが出来てきて、最後爆発的に1800人というブースターに集まってもらって、来シーズンの活力になります。すごくブースターからエネルギーをもらいました。岐阜をスポーツで盛り上げることが自分たちの使命なので、もっと自分たちがやれることを見つけて、やれることを増やしていきたいと思います。」

犬飼啓介選手

#10犬飼啓介選手:「こんなに応援してもらえると思っていなかったので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。アウェイの試合は仕事で行くことができない選手も多くて、いつも10人ギリギリで行っていましたが、連敗すると『新聞に連敗って書かれるんだろうな』って帰りのバスが辛かった思い出もあります。でも最後にエクセレンスと試合をして手ごたえも感じたので来シーズンに繋がると思っています。会場の一体感は本当に感動しました。」

園田大祐選手

#3園田大祐選手:「B3に挑戦する前は、どれだけ集客できるのかという不安がありましたけど、本当に熱いボランティアさんやスタッフさんがいて、ブースターさんが応援してくれて本当に忘れられない一年になりました。自分としては最初プレータイムがなかなか伸びなくて、シーズン中盤でやっとスターティングメンバーになれて、最後はケガをしてしまいましたけど総合的に見ると楽しい一年でした。あとみんな本当にバスケットボールの好きな人たちが集まってるんだなと思いました。」

伊藤良太選手

#16伊藤良太選手:「終わってみればあっという間でしたが、本当に充実したシーズンでした。スゥープスに新加入してB3で勝てるということを証明したいという思いで頑張ってきました。大勢の皆さんがこれだけ来てくれて感謝しています。チームとしても個人としても我慢強さという部分が成長したと思います。仲間に助けられて最後まであきらめないプレーが出来ました。スゥープスの選手は本当にやさしくて人として尊敬できるメンバーばかりでした。入団させてくれた細田社長を始め関係者のみなさんに感謝の気持ちがいっぱいです。本当に岐阜に来て良かった。会社の転勤だったので会社にも感謝しないとですね。やはり仕事との両立が一番ハードでした。もっとブースターの皆さんの期待に応えるためには、仕事の生産性を高めて、空いた時間をしっかりトレーニングにあてて、ストイックに日々過ごさないといけないと感じています。」

岐阜スゥープスチアリーダーズ

岐阜スゥープスチアリーダーズNAOさん:「前例がなくずっと手探りで過ごしてきた1年でした。週2回の練習で1週間で2曲を覚えないといけないこともあって、『この曲はなんだっけ』ってわからなくなることもありました。チームのカラーやチアのカラーをメンバー同士で何度も話し合い作ってきました。チームの団結力がすごかったし信頼感もありました。たくさんのブースターの人が楽しんでもらえたと言われるとうれしいですね。」

たくさんのボランティアに支えられた

ボランティアメンバー:「この一年で選手たちにいっぱい元気をもらったし、ここでボランティアの仲間に会えることも楽しみで来ていました。いろんな人との出会いがあって充実していました。試合を重ねるごとにお客さんの声援がどんどん上がってくるのを感じて、雰囲気もすごく良くなって、盛り上がって良かったなと思います。」

ブースターもどんどん増えた

ブースター:「サッカーのFC岐阜をずっと見てきたけど、岐阜でもスポーツがちゃんとやろうと思えば、ちゃんと根付くんだと思いましたね。サッカーとはまた違った雰囲気があって楽しかったし、来シーズンはまたいろんな意味で楽しみです。」

ブースター:「自分も仕事をしながらフットサルをしていますけど、声援を受けると頑張れるという思いがあるのでずっと応援してきました。元々岐阜はバスケットが強い地域で、上位相手にも勝てるようになって、一戦一戦すごく選手たちが力をつけてきたんだなと感じました。半年間でしたがすごく濃い時間をみなさんと過ごせました。来シーズン3チームほど上がってくるので、今度はもっと大きな2年生として頑張ってほしいです。」

ありがとう!!GO!SWOOPS!

岐阜スゥープスに関わったほとんど人が手ごたえを感じた今シーズン。来シーズンはさらに厳しくなることは間違いないが、熱い思いを持つ人が集まれば何でもできると感じる。今後許されれば、選手たちの声を届けられるようにしていきたいと思います。

感謝にあふれた今季最終戦 岐阜スゥープス71-87東京エクセレンス

2019年5月5日バスケットB3ファイナルステージ最終節GAME2

長いようで短かった今季最終戦1830人のブースターを集めた

大きな1年生、岐阜スゥープスの1年目が終わった。ファイナルステージは7チーム中5位。全60試合で20勝40敗。これをどう見るか。当初は「全体で5勝がいいところ、そもそも勝てるのか」と訝しげに言われたチームが、ここまで出来たという事実に、筆者としては素直に「すごい、よくやった」と思うのだが、選手たちからは「もっとできたと思う」という力強い声を聞いた。それはそれで安心である。

最終戦、OKBぎふ清流アリーナには過去最高の1830人のブースターが集まった。もちろんB2昇格を決めた東京エクセレンスのブースターも含まれているが、岐阜がバスケットで盛り上がれる可能性をこの一年で十分に見せられたと思う。これまで有望選手は県外に流出し(もちろんそれは良い面もある)、岐阜県の人は愛知やその他の地域のチームを応援することが常だった。

観客を虜にしたのは選手たちの力もあるがチアの貢献も大きい

それが、12年前にサッカーFC岐阜がプロチームとしてJ2に参入し、今シーズンバスケットの岐阜スゥープスがプロとしての活動を始めた。岐阜の中で素直に応援できるチームがあり、チームもファンも一体となった夢を持てる。それが一番素晴らしいことなのかもしれない。

また逆に、この岐阜のバスケットチームに興味を持ってくれる愛知県の人もたくさんいた。これも素直にうれしい限り。そうだね。どこのチームであろうが好きになったら関係ないか。週末に一つになって盛り上がれる場所がある。しかもこの試合では岐阜のブースターと東京EXのブースターは肩を組みあってラインダンスをしていた。最高だよね。騒動(喧嘩)を避けるために入り口を別々にして、緩衝帯を設けないといけないスポーツに見せてやりたい。スポーツは戦争じゃない。FUNだ。

杉本慎太郎選手に代わって先発したのは#37吉田健太郎選手。スゥープスの未来である

試合のことを書こうと思ったのに、この最終節は感動がありすぎてついつい長い導入になってしまった。首位東京EXを相手に連勝を狙った岐阜スゥープスは、前日活躍した#4アレン・ハジベゴビッチと#33杉本慎太郎をケガで欠く苦しい布陣。それでもこの試合で故障から復帰した#44マイケル・アリソンがダンクを決めるなど活躍、序盤に大きくリードをされたが前半のラストプレーで、#16伊藤良太がブザービーターを決めて38-38の同点で前半を終える。

今季MVP級の働きをみせた伊藤良太選手。転勤が運命を変えた

第3Qに入ると相手に先行を許す形となるが必死に食らいつき、#6ビンゴ・メリエックスとマイケルのインサイドなどで59-60と大接戦。しかし第4Qは、シュートがなかなか決まらず、地力に勝る東京EXの高さと速さのある攻撃を食い止められずに徐々に差が開く。それでも最後まであきらめず激しい守備をして得点を狙い続けたスゥープス。しかし流れは引き戻せず71-87で最終戦を白星で飾ることはできなかった。

ファイナルステージは7チーム中5位。それでも1位と2位のチームには1勝1敗と上位相手でも互角に戦うことができた。「来季に繋がる試合はできた」と梶本健治ACは胸を張る。練習環境の整備などまだまだ課題は多いが(1年目なので当たり前だが)早くも来シーズンが楽しみである。

東京エクセレンスブースターも最高だった。B2で待っててね。

*選手やコーチのコメントは後日たくさん載せます。すいません。

無敗の首位撃破 岐阜スゥープス88-82東京エクセレンス

2019年5月4日バスケットB3ファイナルステージ最終節GAME1

スゥープスの一体感がジャイアントキリングを呼び込んだ

ファイナルステージ無敗、来季B2昇格を決めている東京エクセレンスをホームに迎えた今季の最終節。岐阜スゥープスは全員が一丸となったプレーで王者に土を付け、今季最多の1680人のブースターが集まったOKBぎふ清流アリーナは興奮に沸き返った。

最終節、最強の相手に勝つことを目標にしてきたと言う伊藤選手

思えば今シーズン初戦の相手も東京EXだった。その時は初戦が80-67、第2戦が5点をリードしていたものの、地力の差を見せつけられ最終Qに70-65と逆転されてしまった。その苦い思い出に、ガードの#16伊藤良太は「東京EXに始まり東京EXで終わる日程の中で、最後に勝てるようにチームをけん引したい」と、ひそかに目標を定めていた。

激しい守備で主導権を握り前半からリードする

第1Q、スゥープスは守備からリズムを作り主導権を握る。#4アレン・ハジベゴビッチがリバウンドを取り、エース田中昌寛の3ポイントシュート、#33杉本慎太郎の勇敢なドライブなどで加点すると、21-18でリードした残り40秒には#1小澤友教#17杉本憲男と、2人のアグレッシブな守備職人を同時投入し守り切る。第2Qも杉本憲の6点連取、#6ビンゴ・メリエックスの3ポイントシュートなどしっかりとシュートを沈め、48-34と大きくリードを奪い前半を終えた。

3Qは立ち上がりから一進一退。伊藤が8得点を挙げるなど前半のリードを保っていたが、残り3分を切ったところで相手の圧力を受けてしまい一気に差を詰められる。そして第4Qに入ると勢いに乗る東京EXがついに逆転。さらに67-73とスゥープスは6点のビハインドを背負ってしまう。

勝利の分水嶺となったアレン選手のダンクシュート

これまでならこのままズルズルと崩れてしまいがちなところだが、この試合はスゥープスらしい粘りのディフェンスが戻った。「アレンが4回ファウルして崩れそうになった時に、インサイドでビンゴが頑張ってくれた。それが最後になって効いた」と梶本健治AC。その頑張りに応えるように杉本慎や#37吉田健太郎がディフェンスで圧力をかけ再び流れを呼び込むと、78-78から「たくさん来てくれたブースターにお返しをしたかった。ファンを楽しませるプレーができた」とアレンがダンクシュート。さらにアレンは相手のチームファウルで得たフリースローを着実に決め、88-82と無敗の首位を相手に大きな勝ち星を得た。

感動的な勝利に涙を見せるチアのYUKAさんとなぐさめるEMIRIさん

勝利の瞬間、観客席からは大歓声が。そして感動のあまり涙ぐむ人や抱き合うブースターなどあちこちで首位撃破とチームの成長の喜びをを分かち合っていた。

梶本健治ACは「何度もVTRを見て相手の弱い所を探した。今日はそこを上手く攻めることができた。東京EXを倒すということは大変なこと。開幕戦で苦い思いをしたので来シーズンに繋がる勝利だと思う。明日は東京EXも今日の倍の力で来ると思うので、しっかり対策をしてもう1勝狙いたい」と今季最終戦に向けて意気込んだ。

勝利の瞬間ベンチに向かって笑顔がはじける

勝利の立役者となったアレンは「相手がどんな強いチームであろうとも関係なく自分たちのバスケットをすること。明日も自分たちのプレーを心掛けたい」。また伊藤良太は「B3リーグで一番のホームがここ。チーム一丸となって最後の最後まで戦い抜いて首位に勝てたこと、大勢のブースターに勝利を届けられたことが何より良かった。今季、東京EXに2連勝したチームはないので、受け身にならずに2連勝してB3リーグの歴史を作りたい」と、明日の試合にすぐに切り替えた。

また、明日も変わらずアグレッシブな守備と3ポイントシュートを見せたいという杉本憲男は「今日は、お客さんから『ありがとう』という声を掛けてもらったのがすごく嬉しかった。ブースターに感動してもらっている以上に自分たちはブースターから感動をもらっているので、こういう経験を宝物にしながら、みなさんの気持ちを受け止めて明日、今季最後の試合も戦いたい」と語った。

明日5月5日は今季の最終戦。来季に繋がる重要な一戦になる。

痛かった外国籍選手の不在 それでも見せた意地と成長 岐阜スゥープス72-91東京サンレーブス

2019年4月27日(土)バスケットB3ファイナルステージ第6節ゲームワン

前回の越谷戦では非常に良い形で勝利を収めた岐阜スゥープス。しかしこの日は緊急事態が発生。マイケル・アリソンが腰痛、アレン・ハジベゴビッチが左肩の違和感で出場不可能と、外国籍選手はビンゴ・メリエックスのみという苦しい布陣となった。

そんな中、梶本健治ACが先発に起用したのは、「練習で調子が良かった」という中野大介。身長190センチ、チーム最年長のビッグマンにマイクやアレンの代役を期待した。

今季初先発でチームトップの15得点の”D-COOL”中野大介選手

初先発に「やるしかない」と気合を入れた中野。積極的にリング下に走り込み、パスを受けてシュートを決める。またもう一人の日本人ビッグマン犬飼啓介も吉田健太郎の3Pシュートをアシストするなど健闘した。しかし、やはり相手の高さにリバウンドがなかなか取れず、またファウルも重なり20-25で第1Qは終了。その5点差はまさにフリースロー分だった。

劣勢を強いられる中でも粘りを見せていたスゥープスだったが、第2Qは相手の強い圧力にシュートがなかなか決まらず、逆に相手の外国人選手を止めきれずに31-45とリードを広げられる。

それでも第3Qの立ち上がりすぐに、キャプテン杉本慎太郎の連続得点で息を吹き返すと、ビンゴが中央から3Pシュートを沈め、さらにバスケットカウントのフリースローも決めると、中野がフリースローを2本きっちり決め、さらに伊藤良太から中野で46-51と5点差まで詰めた。

外国籍選手1人で奮闘したビンゴ選手14得点13リバウンド

しかし、追い上げもここで息切れ。相手の大きな外国籍選手をなかなか止められず徐々に差を広げられると、第4Qの最終盤に必死に追い上げるも72-91とGWの初戦を白星で飾ることはできなかった。

梶本ACは「(中野を)思い切って使ってみたら結果を出してくれた。今晩対策を考えて明日に挑みたい。もう少しリバウンドを取れれば勝てない相手ではないと思う」。また杉本慎太郎キャプテンは「外国籍選手の代わりに(中野)大介選手と犬飼選手が躍動していたので、そこでもパワーが発揮できると分かった。もっとアウトサイドのシュートが決まればうちのペースになる」と、ゲーム2へ意識を向けた。

そして、このゲーム1でチーム最多得点(15点)を記録した中野大介は「試合に向けて準備はずっとしていた。練習を休まず続けてきたのでそれがこういう結果になって良かったが勝てなくて悔しい。40歳でもまだまだできる。今日がピークにならないように練習を継続してチームに貢献できるように頑張りたい」と語った。

順位は6位だが、この日の勝利で来季B2自動昇格を決めた東京エクセレンスを除き、混戦が続いている。一つでも順位を上げるために明日のゲーム2は是が非でも勝利を手にしたい。

ゲーム2はアウトサイド陣にバンバン決めてほしい

最高の勝利をもたらしたものとは 岐阜スゥープス99-84越谷アルファーズ

2019年4月14日(日)バスケットB3ファイナルステージ第4節ゲーム2

スゥープスの快勝にチアも笑顔がはじける

今シーズンからプロバスケットボールチームとしてB3リーグに参戦している岐阜スゥープス。これまで残り1秒での逆転3ポイントシュートやオーバータイムで相手に1点しか与えなかったゲームなど、様々な勝ち試合があったが、この日はこれまでのどの勝利も凌駕する最高の勝利を掴み取った。勢いや偶然だけではない、確かな成長を感じさせた勝利の裏にあったものとは・・・。

前日のゲーム1は64-93と大差で敗れていた岐阜スゥープス。ゲーム2に向けて対策を練った。梶本健治ACは、「昨日は相手の外国籍選手にインサイドをやられた」と、まず守備面で対応するために、ビンゴ・メリエックスに代え、より高さのあるアレン・ハジベゴビッチを投入した。

4試合ぶりの起用に応えたアレン選手は28得点13リバウンドのダブルダブル

外国人枠の関係で、このところ試合に出られなかったアレンだが「誰を試合に出すかはコーチが判断すること。いつ出てもいいように最善の準備をしていた」と、4試合ぶりの出場に気持ちが入っていた。アレンは期待通り第1Qから5つのリバウンドと2つのブロックショットなど守備から貢献。他の選手たちもフロントコートからの激しい守備でリズムを作った。スゥープスは、試合の序盤こそリードされたものの伊藤良太のアシストからアウトサイドの3ポイントシュートが次々と決まり、相手が外を警戒すればカットインから得点と25-20で第1Qを終えた。

しかし、第2Qに入ると突如としてシュートが決まらなくなる。スゥープスのこのQの初得点は残り3分12秒の伊藤良太の3ポイントと、およそ7分近く得点を奪えなかった。いつもならズルズルと相手に離されるところだが、この日は違った。「得点を奪えない中でもディフェンスを頑張り7点しか与えなかった。それが良かったところ」と田中昌寛。2Qの初得点後、田中の2本の3ポイントシュートなど、3分あまりで計17得点を奪い、一旦は逆転されていたものの第1Qからさらにリードを広げる形で前半を折り返した。

田中昌寛選手は前日の方がシュートタッチは良かったそうだが32得点と爆発

第3Qは、両チームともシュート成功率が高く、25点ずつを奪いあって10点差で最終Qに突入。フリースローで先に越谷に1点を取られたものの、吉田健太郎のアシストから伊藤と田中が決めてリードを広げる。さらにアレンが3ポイントシュートを決めて75-60としたところで、相手はたまらずタイムアウトを取った。

否が応にも盛り上がる会場の効果で、直後の越谷のフリースローは2本とも失敗。それでも犬飼啓介をファウルアウトで欠き、チームファウルも4つに。すぐに相手に得点を取られたことで、リードをしていても油断できないと緊張感が増した。

懸命のブーストで相手のフリースローを落とさせる。ブースターの声援が勝利の要因だったと選手たちも言う

次の攻撃ターン。相手の激しい守備に、スゥープスはなかなかシュートの形にまで持っていけない。ボールをリングに当てなければならない24秒まで残り1秒。中央の3ポイントラインの外にいたマイケル・アリソンが、無理な形ながらシュート体勢に入ると相手からファールを受けた。幸運ともいえる3本のフリースローを獲得。マイクはこれを3本ともきっちりと沈め、チームに落ち着きが戻った。その後は、両チームとも5ファウルとなりフリースローを中心に点の取り合いとなったが、スゥープスのリードは揺るがず、強豪の越谷を相手にホームで大きな1勝を得た。

次々と決まるシュートにベンチも大騒ぎ、これぞ一体感

梶本ACは勝利の要因を「相手のインサイド攻撃をアレンが防いでくれたことと、全員がそれぞれの役目をきっちり果たしたこと」と分析。「外国籍選手の使い方が良い意味で難しいね」と笑顔を見せた。またこの日32得点、3ポイントシュートの成功率は87.5%と大当たりだった田中昌寛は「これまでより自信につながる勝利だった。残りの4試合もスゥープスらしくディフェンスから頑張りたい」とチームの成長に手応えを掴んだようだ。

そしてもう一人のヒーローはアレン・ハジベゴビッチ。28得点13リバウンド、ブロックショットも6本、スティール4本と大活躍。アレンは「スゥープスの良いところは、みんなすごいエネルギーを持っているし、いつも笑顔なところ。これからもベストを尽くしてチーム一丸となって頑張りたい」と語った。

杉本慎太郎キャプテンも納得の表情でサムアップ

今シーズンも残り4試合。2位の越谷に1つ勝ったことで、ファイナルステージだけだが目標とする勝率5割に3勝1敗で届く計算になった。上位チームとの対戦が続くが、この試合のようにしっかりとした守備から自分たちのバスケットをすれば、決して無理なことではないなと、感じさせる試合内容だった。