岐阜スゥープス2年目の目標は上位争い。飛躍のシーズンに。

27日、岐阜スゥープスが報道陣に練習を公開した。子どもたちにバスケットボールを指導するスゥープスクリニックなど行事が重なる中、この日練習に参加できたメンバーはクラブチームのSWOOPSメンバーも含め7人と少なかったが、落 慶久新HCは、チームの特長である堅守速攻や3ポイントシュートに持ち込むまでの動きなど細かいところまで指導。決して若くはない選手たちもまだまだ成長し上手くなっているようだ。落新体制となる今シーズン、否が応でも期待したい。

落 慶久HCインタビュー


(人数が少なかったが?)今日は戦術面などはできなかったが、プレーの一つひとつをこだわってやっている。その練習はこの1カ月くらい続けていて選手たちにもだいぶ浸透してきた。もうしばらくすれば他のメンバーも揃ってくるのでよりよい練習ができると思う。

(試合をイメージし細部にこだわった練習だったが?)スゥープスの良さであり弱みの部分はずっと同じメンバーでやっていること。するとどうしても試合をイメージした練習が出来ていないなと去年から感じていた。これは癖付けだと思うので、ポイントをしっかり意識させている。練習でできないことは試合でも絶対にできないので、そこをイメージさせることが大事。選手はたぶん「細かいな!」と思うだろうが、それはすごく重要なことでNBAの練習でも一番指摘されている部分、そこにはこだわりたい。

(HCに就任して今の気持ちは?)ワクワク感とプレッシャーの狭間で揺れている。プロリーグは結果が求められる世界でそこに対する責任は重大。去年アソシエイトコーチとして梶本(健治)さんのサポートをしていて、ブースターやサポーターの皆さんの求めていることは、いい試合ではなく勝利だと感じている。去年12月にスゥープスに携わるようになって、そこからチームはだいぶ成熟してきたと思っている。去年は20勝40敗だったが今思えば、あと5勝はプラスできた。そこはたぶん日々の小さな積み重ねだったと思う。そこはしっかり準備をして今シーズンに臨みたい。

(去年出来ていた点と出来なかった点は?)去年を総括すると、戦い方を途中から変えて自分たちのチームに合うバスケットは何なのか模索をしながらやっていったが、しっかりと相手にアジャストできたのは、このチームが長く一緒にやってきた良さが出たところだと思う。これは他のBリーグにチームにはないことで岐阜スゥープスの強み。できなかった点は選手のタイムマネージメントが出来なかった。外国籍選手は二人とも35分を超えることが多く、伊藤良太もプレイタイムが偏った。そこは誰が出ても同じパフォーマンスができるようにしないといけない。勝負所で疲れて失速しないようにしたい。

(8月13日にはFE名古屋とのプレシーズンマッチがある)チームの方向性は決まっている。しっかりとディフェンスで相手の嫌がることをしてタフなショットを打たせること。そして速い展開に持っていって強みである外角の3ポイントで勝負すること。その結果去年もB2に昇格した東京EXや越谷アルファーズに勝利できた。その強みを活かしてチームのマネジメントをする。あとは新外国人もスゥープスが目指すバスケットに合わせてもらえるように、しっかりコミュニケーションを取ってチームを作り上げたい。

田中昌寛選手

(少数精鋭の練習だったが?)クリニックもあるし、今日も仕事を抱えている選手もいるが、岐阜県の方もバックアップしてくれて環境は徐々に良くなっている。8月からはもう少し良い環境で練習できると思う。

(2年目の手応えは?)去年は僕らがやったことのないステージで、何を練習したらいいのかわからなかった。でも今シーズンはみんな共通理解の下で練習が進められている。去年よりチーム力はあると思う。

(落HCに代わったが?)スキル面や戦術面を細かく指導してくれているのも強みだが、昨シーズン一緒に戦ってくれているので、自分たちのカラーを知ってくれているのが一番の良さだと思う。

(今シーズン目指すバスケットは?)8月上旬には新外国籍選手もお披露目できると思うが、走れる選手と交渉しているので、クラブ時代のようなアップテンポな、ディフェンスから走るスタイルができると思う。

(日本人選手もレベルアップが必要だ)一番の課題は60試合コンディションを整えながらやること。一試合で言えば、プレイタイムが偏り後半どうしても失速してしまったこと。チームでタイムシェアしながら一試合を通して自分たちのバスケットができるように準備したい。

(その先の目標は?)他のチームはB1やB2でプレーしていた選手を補強したりしているが、ただ良い選手を取っても結果が伴うかどうかは分からないことは去年実感した。我々の日本人選手はアマチュアだが今シーズンこそ勝率5割を目標にして準備している。ブースターの期待は十分に感じているので、その期待を裏切らないように頑張る。

園田大祐選手

(落HCの練習は?)スキルアップ系のトレーニングが多く、去年出来ていなかったこともあるので、練習内容はとても充実していると思う。自分たちは年齢が上がっているが、こういうちょっとしたスキルというか、ディフェンスをずらしてうまく得点を取る技術は必要だと思うので、自分にとってはとても良い練習になっている。メンバーも去年と変わったが、みんな限られた時間で一生懸命、シーズンに向けて調整している。

(自分が一番成長したところは?)去年はスポットで出て3ポイントを打つことが多かった。今年は自分でも相手を崩しながら周りを活かしたプレーや、スクリーンを使うとか、自分がメインではなくて味方を活かすプレーをもう少し心掛けたい。60試合という長いシーズンなので必ず自分の力を出せるポイントがあると思う。

(チームの変化を感じますか?)正直、ずっといたメンバーがかなり減ったので不安もあったが、個々で頑張る、個々で盛り上げる選手がいて、みんなの違う一面が見えた。そういう意味では良い感じになっている。自分の役割は大きく変わらないけど、もっと自覚を持って、先輩に引っ張ってもらうだけではなくて、自分も率先して引っ張れる存在になりたい。

(プレシーズンマッチはどこがポイントに?)格上相手なのでチャレンジャー精神を保つことはもちろん。だけど自分たちが活躍すると言うよりは、みなさんに良い試合を届けられるようにしたい。落HCがやっている練習を意識して、チームで戦えたらいいなと思う。

曽我嘉宏選手
犬飼啓介選手
練習の最後はやっぱりダッシュだった。

岐阜スゥープスシーズン終了後コメント

大きな1年生のシーズンが終わった。成績は20勝40敗、目標としていた勝率5割には届かなかったが、新規参入チームとしてはまずまずの成績を残した。そして当初不安視されていた観客動員も、最終戦は1830人を集めるなど大きな成果を見せた。その最終戦で今シーズンの手応えや感想を聞いた。

梶本健治AC

梶本健治AC:「最初の対戦は東京エクセレンスさんで、その時はわずかな点差で負けてしまいました(67-80、65-70)。それから1シーズン通した最後の試合でエクセレンスさんに1勝でき、チームはすごく成長したと思います。選手は仕事をしながらの試合で大変だったと痛感しています。ケガ人が出た時など選手層が薄いというのが課題ですが、それは選手たちが成長することで厚みを増してくるでしょう。来シーズンは良い結果が出せると予感しています。最初はどれだけ応援に来て下さるかそれが一番の心配でしたが、最後こうして1800人を超えるブースター、そしてスポンサーさんも多くついていただいて、この1年で一つの土台が出来たと思います。」

田中昌寛選手

#8田中昌寛選手兼チームマネジャー:「終盤に上位と対戦する中で勝てそうで勝ちきれない試合もあって、手応えは感じているのですが課題も多かったですね。やはり良い結果を生むためには良いプロセスが必要だと思います。そうした意味ではB3のプロチームと互角に戦えるように、練習環境を整えることも大事になると思います。選手の勤務先とコンタクトを取って、練習に来やすい環境を整えることも自分の役割だと思っています。シーズン中にも浮き沈みがありました。連敗が続いたときに自分たちの方向性を話し合ったことで乗り越えることができました。この一年は学びの年でした。まだまだ先は長いのでこの経験を次につなげていきたいと思います。」

杉本憲男選手

#17杉本憲男選手:「60試合、あっという間だったとは言えない。長かったですね。その中で浮き沈みはありましたが最後にこうやってみんなが笑顔で終われたのは良かったと思います。最初は自分たちが応援してもらえることを想像できませんでした。シーズンが進むにつれてだんだんイメージが出来てきて、最後爆発的に1800人というブースターに集まってもらって、来シーズンの活力になります。すごくブースターからエネルギーをもらいました。岐阜をスポーツで盛り上げることが自分たちの使命なので、もっと自分たちがやれることを見つけて、やれることを増やしていきたいと思います。」

犬飼啓介選手

#10犬飼啓介選手:「こんなに応援してもらえると思っていなかったので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。アウェイの試合は仕事で行くことができない選手も多くて、いつも10人ギリギリで行っていましたが、連敗すると『新聞に連敗って書かれるんだろうな』って帰りのバスが辛かった思い出もあります。でも最後にエクセレンスと試合をして手ごたえも感じたので来シーズンに繋がると思っています。会場の一体感は本当に感動しました。」

園田大祐選手

#3園田大祐選手:「B3に挑戦する前は、どれだけ集客できるのかという不安がありましたけど、本当に熱いボランティアさんやスタッフさんがいて、ブースターさんが応援してくれて本当に忘れられない一年になりました。自分としては最初プレータイムがなかなか伸びなくて、シーズン中盤でやっとスターティングメンバーになれて、最後はケガをしてしまいましたけど総合的に見ると楽しい一年でした。あとみんな本当にバスケットボールの好きな人たちが集まってるんだなと思いました。」

伊藤良太選手

#16伊藤良太選手:「終わってみればあっという間でしたが、本当に充実したシーズンでした。スゥープスに新加入してB3で勝てるということを証明したいという思いで頑張ってきました。大勢の皆さんがこれだけ来てくれて感謝しています。チームとしても個人としても我慢強さという部分が成長したと思います。仲間に助けられて最後まであきらめないプレーが出来ました。スゥープスの選手は本当にやさしくて人として尊敬できるメンバーばかりでした。入団させてくれた細田社長を始め関係者のみなさんに感謝の気持ちがいっぱいです。本当に岐阜に来て良かった。会社の転勤だったので会社にも感謝しないとですね。やはり仕事との両立が一番ハードでした。もっとブースターの皆さんの期待に応えるためには、仕事の生産性を高めて、空いた時間をしっかりトレーニングにあてて、ストイックに日々過ごさないといけないと感じています。」

岐阜スゥープスチアリーダーズ

岐阜スゥープスチアリーダーズNAOさん:「前例がなくずっと手探りで過ごしてきた1年でした。週2回の練習で1週間で2曲を覚えないといけないこともあって、『この曲はなんだっけ』ってわからなくなることもありました。チームのカラーやチアのカラーをメンバー同士で何度も話し合い作ってきました。チームの団結力がすごかったし信頼感もありました。たくさんのブースターの人が楽しんでもらえたと言われるとうれしいですね。」

たくさんのボランティアに支えられた

ボランティアメンバー:「この一年で選手たちにいっぱい元気をもらったし、ここでボランティアの仲間に会えることも楽しみで来ていました。いろんな人との出会いがあって充実していました。試合を重ねるごとにお客さんの声援がどんどん上がってくるのを感じて、雰囲気もすごく良くなって、盛り上がって良かったなと思います。」

ブースターもどんどん増えた

ブースター:「サッカーのFC岐阜をずっと見てきたけど、岐阜でもスポーツがちゃんとやろうと思えば、ちゃんと根付くんだと思いましたね。サッカーとはまた違った雰囲気があって楽しかったし、来シーズンはまたいろんな意味で楽しみです。」

ブースター:「自分も仕事をしながらフットサルをしていますけど、声援を受けると頑張れるという思いがあるのでずっと応援してきました。元々岐阜はバスケットが強い地域で、上位相手にも勝てるようになって、一戦一戦すごく選手たちが力をつけてきたんだなと感じました。半年間でしたがすごく濃い時間をみなさんと過ごせました。来シーズン3チームほど上がってくるので、今度はもっと大きな2年生として頑張ってほしいです。」

ありがとう!!GO!SWOOPS!

岐阜スゥープスに関わったほとんど人が手ごたえを感じた今シーズン。来シーズンはさらに厳しくなることは間違いないが、熱い思いを持つ人が集まれば何でもできると感じる。今後許されれば、選手たちの声を届けられるようにしていきたいと思います。

感謝にあふれた今季最終戦 岐阜スゥープス71-87東京エクセレンス

2019年5月5日バスケットB3ファイナルステージ最終節GAME2

長いようで短かった今季最終戦1830人のブースターを集めた

大きな1年生、岐阜スゥープスの1年目が終わった。ファイナルステージは7チーム中5位。全60試合で20勝40敗。これをどう見るか。当初は「全体で5勝がいいところ、そもそも勝てるのか」と訝しげに言われたチームが、ここまで出来たという事実に、筆者としては素直に「すごい、よくやった」と思うのだが、選手たちからは「もっとできたと思う」という力強い声を聞いた。それはそれで安心である。

最終戦、OKBぎふ清流アリーナには過去最高の1830人のブースターが集まった。もちろんB2昇格を決めた東京エクセレンスのブースターも含まれているが、岐阜がバスケットで盛り上がれる可能性をこの一年で十分に見せられたと思う。これまで有望選手は県外に流出し(もちろんそれは良い面もある)、岐阜県の人は愛知やその他の地域のチームを応援することが常だった。

観客を虜にしたのは選手たちの力もあるがチアの貢献も大きい

それが、12年前にサッカーFC岐阜がプロチームとしてJ2に参入し、今シーズンバスケットの岐阜スゥープスがプロとしての活動を始めた。岐阜の中で素直に応援できるチームがあり、チームもファンも一体となった夢を持てる。それが一番素晴らしいことなのかもしれない。

また逆に、この岐阜のバスケットチームに興味を持ってくれる愛知県の人もたくさんいた。これも素直にうれしい限り。そうだね。どこのチームであろうが好きになったら関係ないか。週末に一つになって盛り上がれる場所がある。しかもこの試合では岐阜のブースターと東京EXのブースターは肩を組みあってラインダンスをしていた。最高だよね。騒動(喧嘩)を避けるために入り口を別々にして、緩衝帯を設けないといけないスポーツに見せてやりたい。スポーツは戦争じゃない。FUNだ。

杉本慎太郎選手に代わって先発したのは#37吉田健太郎選手。スゥープスの未来である

試合のことを書こうと思ったのに、この最終節は感動がありすぎてついつい長い導入になってしまった。首位東京EXを相手に連勝を狙った岐阜スゥープスは、前日活躍した#4アレン・ハジベゴビッチと#33杉本慎太郎をケガで欠く苦しい布陣。それでもこの試合で故障から復帰した#44マイケル・アリソンがダンクを決めるなど活躍、序盤に大きくリードをされたが前半のラストプレーで、#16伊藤良太がブザービーターを決めて38-38の同点で前半を終える。

今季MVP級の働きをみせた伊藤良太選手。転勤が運命を変えた

第3Qに入ると相手に先行を許す形となるが必死に食らいつき、#6ビンゴ・メリエックスとマイケルのインサイドなどで59-60と大接戦。しかし第4Qは、シュートがなかなか決まらず、地力に勝る東京EXの高さと速さのある攻撃を食い止められずに徐々に差が開く。それでも最後まであきらめず激しい守備をして得点を狙い続けたスゥープス。しかし流れは引き戻せず71-87で最終戦を白星で飾ることはできなかった。

ファイナルステージは7チーム中5位。それでも1位と2位のチームには1勝1敗と上位相手でも互角に戦うことができた。「来季に繋がる試合はできた」と梶本健治ACは胸を張る。練習環境の整備などまだまだ課題は多いが(1年目なので当たり前だが)早くも来シーズンが楽しみである。

東京エクセレンスブースターも最高だった。B2で待っててね。

*選手やコーチのコメントは後日たくさん載せます。すいません。

無敗の首位撃破 岐阜スゥープス88-82東京エクセレンス

2019年5月4日バスケットB3ファイナルステージ最終節GAME1

スゥープスの一体感がジャイアントキリングを呼び込んだ

ファイナルステージ無敗、来季B2昇格を決めている東京エクセレンスをホームに迎えた今季の最終節。岐阜スゥープスは全員が一丸となったプレーで王者に土を付け、今季最多の1680人のブースターが集まったOKBぎふ清流アリーナは興奮に沸き返った。

最終節、最強の相手に勝つことを目標にしてきたと言う伊藤選手

思えば今シーズン初戦の相手も東京EXだった。その時は初戦が80-67、第2戦が5点をリードしていたものの、地力の差を見せつけられ最終Qに70-65と逆転されてしまった。その苦い思い出に、ガードの#16伊藤良太は「東京EXに始まり東京EXで終わる日程の中で、最後に勝てるようにチームをけん引したい」と、ひそかに目標を定めていた。

激しい守備で主導権を握り前半からリードする

第1Q、スゥープスは守備からリズムを作り主導権を握る。#4アレン・ハジベゴビッチがリバウンドを取り、エース田中昌寛の3ポイントシュート、#33杉本慎太郎の勇敢なドライブなどで加点すると、21-18でリードした残り40秒には#1小澤友教#17杉本憲男と、2人のアグレッシブな守備職人を同時投入し守り切る。第2Qも杉本憲の6点連取、#6ビンゴ・メリエックスの3ポイントシュートなどしっかりとシュートを沈め、48-34と大きくリードを奪い前半を終えた。

3Qは立ち上がりから一進一退。伊藤が8得点を挙げるなど前半のリードを保っていたが、残り3分を切ったところで相手の圧力を受けてしまい一気に差を詰められる。そして第4Qに入ると勢いに乗る東京EXがついに逆転。さらに67-73とスゥープスは6点のビハインドを背負ってしまう。

勝利の分水嶺となったアレン選手のダンクシュート

これまでならこのままズルズルと崩れてしまいがちなところだが、この試合はスゥープスらしい粘りのディフェンスが戻った。「アレンが4回ファウルして崩れそうになった時に、インサイドでビンゴが頑張ってくれた。それが最後になって効いた」と梶本健治AC。その頑張りに応えるように杉本慎や#37吉田健太郎がディフェンスで圧力をかけ再び流れを呼び込むと、78-78から「たくさん来てくれたブースターにお返しをしたかった。ファンを楽しませるプレーができた」とアレンがダンクシュート。さらにアレンは相手のチームファウルで得たフリースローを着実に決め、88-82と無敗の首位を相手に大きな勝ち星を得た。

感動的な勝利に涙を見せるチアのYUKAさんとなぐさめるEMIRIさん

勝利の瞬間、観客席からは大歓声が。そして感動のあまり涙ぐむ人や抱き合うブースターなどあちこちで首位撃破とチームの成長の喜びをを分かち合っていた。

梶本健治ACは「何度もVTRを見て相手の弱い所を探した。今日はそこを上手く攻めることができた。東京EXを倒すということは大変なこと。開幕戦で苦い思いをしたので来シーズンに繋がる勝利だと思う。明日は東京EXも今日の倍の力で来ると思うので、しっかり対策をしてもう1勝狙いたい」と今季最終戦に向けて意気込んだ。

勝利の瞬間ベンチに向かって笑顔がはじける

勝利の立役者となったアレンは「相手がどんな強いチームであろうとも関係なく自分たちのバスケットをすること。明日も自分たちのプレーを心掛けたい」。また伊藤良太は「B3リーグで一番のホームがここ。チーム一丸となって最後の最後まで戦い抜いて首位に勝てたこと、大勢のブースターに勝利を届けられたことが何より良かった。今季、東京EXに2連勝したチームはないので、受け身にならずに2連勝してB3リーグの歴史を作りたい」と、明日の試合にすぐに切り替えた。

また、明日も変わらずアグレッシブな守備と3ポイントシュートを見せたいという杉本憲男は「今日は、お客さんから『ありがとう』という声を掛けてもらったのがすごく嬉しかった。ブースターに感動してもらっている以上に自分たちはブースターから感動をもらっているので、こういう経験を宝物にしながら、みなさんの気持ちを受け止めて明日、今季最後の試合も戦いたい」と語った。

明日5月5日は今季の最終戦。来季に繋がる重要な一戦になる。

痛かった外国籍選手の不在 それでも見せた意地と成長 岐阜スゥープス72-91東京サンレーブス

2019年4月27日(土)バスケットB3ファイナルステージ第6節ゲームワン

前回の越谷戦では非常に良い形で勝利を収めた岐阜スゥープス。しかしこの日は緊急事態が発生。マイケル・アリソンが腰痛、アレン・ハジベゴビッチが左肩の違和感で出場不可能と、外国籍選手はビンゴ・メリエックスのみという苦しい布陣となった。

そんな中、梶本健治ACが先発に起用したのは、「練習で調子が良かった」という中野大介。身長190センチ、チーム最年長のビッグマンにマイクやアレンの代役を期待した。

今季初先発でチームトップの15得点の”D-COOL”中野大介選手

初先発に「やるしかない」と気合を入れた中野。積極的にリング下に走り込み、パスを受けてシュートを決める。またもう一人の日本人ビッグマン犬飼啓介も吉田健太郎の3Pシュートをアシストするなど健闘した。しかし、やはり相手の高さにリバウンドがなかなか取れず、またファウルも重なり20-25で第1Qは終了。その5点差はまさにフリースロー分だった。

劣勢を強いられる中でも粘りを見せていたスゥープスだったが、第2Qは相手の強い圧力にシュートがなかなか決まらず、逆に相手の外国人選手を止めきれずに31-45とリードを広げられる。

それでも第3Qの立ち上がりすぐに、キャプテン杉本慎太郎の連続得点で息を吹き返すと、ビンゴが中央から3Pシュートを沈め、さらにバスケットカウントのフリースローも決めると、中野がフリースローを2本きっちり決め、さらに伊藤良太から中野で46-51と5点差まで詰めた。

外国籍選手1人で奮闘したビンゴ選手14得点13リバウンド

しかし、追い上げもここで息切れ。相手の大きな外国籍選手をなかなか止められず徐々に差を広げられると、第4Qの最終盤に必死に追い上げるも72-91とGWの初戦を白星で飾ることはできなかった。

梶本ACは「(中野を)思い切って使ってみたら結果を出してくれた。今晩対策を考えて明日に挑みたい。もう少しリバウンドを取れれば勝てない相手ではないと思う」。また杉本慎太郎キャプテンは「外国籍選手の代わりに(中野)大介選手と犬飼選手が躍動していたので、そこでもパワーが発揮できると分かった。もっとアウトサイドのシュートが決まればうちのペースになる」と、ゲーム2へ意識を向けた。

そして、このゲーム1でチーム最多得点(15点)を記録した中野大介は「試合に向けて準備はずっとしていた。練習を休まず続けてきたのでそれがこういう結果になって良かったが勝てなくて悔しい。40歳でもまだまだできる。今日がピークにならないように練習を継続してチームに貢献できるように頑張りたい」と語った。

順位は6位だが、この日の勝利で来季B2自動昇格を決めた東京エクセレンスを除き、混戦が続いている。一つでも順位を上げるために明日のゲーム2は是が非でも勝利を手にしたい。

ゲーム2はアウトサイド陣にバンバン決めてほしい

最高の勝利をもたらしたものとは 岐阜スゥープス99-84越谷アルファーズ

2019年4月14日(日)バスケットB3ファイナルステージ第4節ゲーム2

スゥープスの快勝にチアも笑顔がはじける

今シーズンからプロバスケットボールチームとしてB3リーグに参戦している岐阜スゥープス。これまで残り1秒での逆転3ポイントシュートやオーバータイムで相手に1点しか与えなかったゲームなど、様々な勝ち試合があったが、この日はこれまでのどの勝利も凌駕する最高の勝利を掴み取った。勢いや偶然だけではない、確かな成長を感じさせた勝利の裏にあったものとは・・・。

前日のゲーム1は64-93と大差で敗れていた岐阜スゥープス。ゲーム2に向けて対策を練った。梶本健治ACは、「昨日は相手の外国籍選手にインサイドをやられた」と、まず守備面で対応するために、ビンゴ・メリエックスに代え、より高さのあるアレン・ハジベゴビッチを投入した。

4試合ぶりの起用に応えたアレン選手は28得点13リバウンドのダブルダブル

外国人枠の関係で、このところ試合に出られなかったアレンだが「誰を試合に出すかはコーチが判断すること。いつ出てもいいように最善の準備をしていた」と、4試合ぶりの出場に気持ちが入っていた。アレンは期待通り第1Qから5つのリバウンドと2つのブロックショットなど守備から貢献。他の選手たちもフロントコートからの激しい守備でリズムを作った。スゥープスは、試合の序盤こそリードされたものの伊藤良太のアシストからアウトサイドの3ポイントシュートが次々と決まり、相手が外を警戒すればカットインから得点と25-20で第1Qを終えた。

しかし、第2Qに入ると突如としてシュートが決まらなくなる。スゥープスのこのQの初得点は残り3分12秒の伊藤良太の3ポイントと、およそ7分近く得点を奪えなかった。いつもならズルズルと相手に離されるところだが、この日は違った。「得点を奪えない中でもディフェンスを頑張り7点しか与えなかった。それが良かったところ」と田中昌寛。2Qの初得点後、田中の2本の3ポイントシュートなど、3分あまりで計17得点を奪い、一旦は逆転されていたものの第1Qからさらにリードを広げる形で前半を折り返した。

田中昌寛選手は前日の方がシュートタッチは良かったそうだが32得点と爆発

第3Qは、両チームともシュート成功率が高く、25点ずつを奪いあって10点差で最終Qに突入。フリースローで先に越谷に1点を取られたものの、吉田健太郎のアシストから伊藤と田中が決めてリードを広げる。さらにアレンが3ポイントシュートを決めて75-60としたところで、相手はたまらずタイムアウトを取った。

否が応にも盛り上がる会場の効果で、直後の越谷のフリースローは2本とも失敗。それでも犬飼啓介をファウルアウトで欠き、チームファウルも4つに。すぐに相手に得点を取られたことで、リードをしていても油断できないと緊張感が増した。

懸命のブーストで相手のフリースローを落とさせる。ブースターの声援が勝利の要因だったと選手たちも言う

次の攻撃ターン。相手の激しい守備に、スゥープスはなかなかシュートの形にまで持っていけない。ボールをリングに当てなければならない24秒まで残り1秒。中央の3ポイントラインの外にいたマイケル・アリソンが、無理な形ながらシュート体勢に入ると相手からファールを受けた。幸運ともいえる3本のフリースローを獲得。マイクはこれを3本ともきっちりと沈め、チームに落ち着きが戻った。その後は、両チームとも5ファウルとなりフリースローを中心に点の取り合いとなったが、スゥープスのリードは揺るがず、強豪の越谷を相手にホームで大きな1勝を得た。

次々と決まるシュートにベンチも大騒ぎ、これぞ一体感

梶本ACは勝利の要因を「相手のインサイド攻撃をアレンが防いでくれたことと、全員がそれぞれの役目をきっちり果たしたこと」と分析。「外国籍選手の使い方が良い意味で難しいね」と笑顔を見せた。またこの日32得点、3ポイントシュートの成功率は87.5%と大当たりだった田中昌寛は「これまでより自信につながる勝利だった。残りの4試合もスゥープスらしくディフェンスから頑張りたい」とチームの成長に手応えを掴んだようだ。

そしてもう一人のヒーローはアレン・ハジベゴビッチ。28得点13リバウンド、ブロックショットも6本、スティール4本と大活躍。アレンは「スゥープスの良いところは、みんなすごいエネルギーを持っているし、いつも笑顔なところ。これからもベストを尽くしてチーム一丸となって頑張りたい」と語った。

杉本慎太郎キャプテンも納得の表情でサムアップ

今シーズンも残り4試合。2位の越谷に1つ勝ったことで、ファイナルステージだけだが目標とする勝率5割に3勝1敗で届く計算になった。上位チームとの対戦が続くが、この試合のようにしっかりとした守備から自分たちのバスケットをすれば、決して無理なことではないなと、感じさせる試合内容だった。

 

らしさを追求して成しえた逆転勝ち 岐阜スゥープス77-74岩手ビッグブルズ

2019年4月7日(日)バスケットB3ファイナルステージ第3節ゲーム2

チーム一丸となってプレーが勝利を呼び込んだ

前日のゲーム1で、不甲斐ない試合をしてしまい最下位に落ちた岐阜スゥープス。宿泊先で長いミーティングを行いこの試合に臨んだ。チームの精神的な支柱である田中昌寛は、「それぞれの思っていることをぶつけ合った。みんなが納得してこの試合に挑めたことが大きかった」と逆転勝ちできた要因を語る。プロチームとなって初めてのシーズン。精神的にも厳しい中でチームの理念を再確認し、勝利を収めたことで「チームはまた一つ成長したと思う」と、梶本健治ACも選手たちの今後の活躍に期待を寄せた。

試合は序盤から両チームともにシュートが決まらず、ロースコアでゲームが推移する。特にスゥープスは第1Qのシュート成功率は14%と、打てども打てどもリングに嫌われた。それでも第2Qのラストプレーで田中の3ポイントが決まり30-35と何とか喰らいついて前半を終える。田中はそのプレーについて「健太郎(吉田)が、『田中さんなら入ると思うから任せた』と言ってくれて、気が楽になった」と振り返った。

要所で3ポイントシュートを決めるのが田中昌寛選手の真骨頂

実力伯仲の両チームは、後半に入っても一進一退を繰り返す。しかし、第4Qで再びシュートが決まらなくなったスゥープス。それに対しビッグブルズは着実にシュートを沈め、52-61とリードをあっという間に広げられ、スゥープスはたまらずタイムアウトを取った。

梶本ACの指示は「ゾーンディフェンスにすれば相手のシュートが落ちる」と明確。開いた点差を追いつこうと攻撃に重点を置くのではなく、スゥープスらしい守備から立て直すことで活路を開こうとした。

そして、見事その読みが的中する。タイムアウト後すぐの相手の攻撃は決められたものの、杉本慎太郎のアシストからビンゴ・メリエックスが3ポイントを決めると、田中、杉本慎も3ポイントを続けて一気に差を詰める。その間、相手に得点を許さずにリバウンドも制圧。マイケル・アリソンのシュートでついに63-63と劣勢を跳ね返した。

スゥープスの試合が初めて行われた下呂のブースターも、畳みかけるような反撃に大きく盛り上がりチームを後押し。65-65からビンゴがフェイドアウェイを決めて67-65に。さらに「相手はボールを持つとパスをする先を探す」と、動きを読み切っていた伊藤良太がスティールからファストブレイク。続けて杉本慎もスティールを決めて、パスを受けた伊藤が落ち着いてレイアップシュート。その後も相手のチームファウルからのフリースローを伊藤がしっかりと決めて、追いすがるビッグブルズを振り切った。

先輩たちのおかげで伸び伸びプレーできているという伊藤良太選手

これでスゥープスは順位を一つ上げて6位に。しかしそれよりも田中は「チームがバラバラになりかけたところで、しっかり話し合いができて、しかも逆転勝ちできたことは今後につながる。鹿児島戦の勝利よりも重要な勝利」だと語る。

来週、第4節は、ホームOKBぎふ清流アリーナに帰って、越谷アルファーズと対戦。上位相手だが、この勝利を無駄にしないためにも、スゥープスらしい戦いをしてブースターに勝利を届けたい。

ブースターとチアの後押しがこの日の勝利の要因となった

ブザービーターに散る 岐阜スゥープス77-79鹿児島レブナイズ

2019年3月31日バスケットB3ファイナルステージ第2節ゲーム2

試合後の囲み会見で伊藤良太選手は、絞り出すようにこう言った。

「悔しいですね、正直」

第4Q残り6分あまりの時点で、58-73と15点の差を付けられた。しかしスゥープスはそこから怒涛の反撃を見せる。マイケル・アリソンとアレン・ハジベゴビッチの連続ダンクシュート。そして伊藤の3ポイントが決まり8点差。ここで鹿児島はたまらずタイムアウトを取る。

アレン・ハジベゴビッチ選手の迫力あるダンクシュートをぜひ生で見てほしい

スゥープスが追い上げられた要因は、持ち味である激しい守備だった。オールコートのマンツーマンに変え、ボールがコートに入った瞬間からプレスをかける。その勢いに圧された相手はミスを繰り返した。タイムアウト後も小澤友教のシュートをマイケルがタップでフォーロー。マイケルは続けざまにインサイドのシュートを決めて、バスケットカウントを得る。そのフリースローは外れたもののリバウンドを田中昌寛が拾い中央のアレンへ。アレンはきれいにシュートを沈めて2点差に。そして残り3分を切ったところで伊藤の3ポイントが決まり、ついに74-73とスゥープスが逆転に成功した。およそ3分の間、相手に1点も与えず、16点を奪う猛攻。ブースターもこれまでにないほど盛り上がった。

しかし、スゥープスはここから攻め急いでしまった。吉田健太郎のドライブが落ち流れが途切れると、再び逆転を許す。それでも残り23秒で伊藤がシュートをねじ込み、ファールも誘って、このフリースローをきっちり決めた。

十六銀行デーで背番号「16」の伊藤良太選手も気合いが入っていた。最後の追い上げは「ホームでの意地」

77-77で残り23秒。相手は時間を目一杯使いたい場面だ。スゥープスとしては、ボールをカットする以外に攻撃する時間はない。心理的には守り切って延長に持ち込みたかった。

アレンが厳しいチャージをみせるもののボールは奪えず、残り3秒で鹿児島ボアキンがシュート。これがリングに当たって落ちた。しかしリバウンドは鹿児島6番館山の手元へ。少し後ろに体をそらしながら放ったジャンプシュートは、ブザーと共にリングに吸い込まれた。

鹿児島6番館山選手のシュート力は見事だった

「守備で効いていた小澤に代えて、吉田を出して得点を狙いに行ったことでリズムを崩した」と、采配を悔しがった梶本健治AC。それはもちろん結果論であり、今後のチーム力強化のためには納得できる交代だ。若くても、あのしびれる場面で積極的にシュートを打てる吉田も大したものだと思う。

一時は「惨敗」かと思わせるような試合を、ホームで負けられないという意地と執念で接戦に持ち込んだスゥープス。今回は相手、特にあの場面で決め切った館山を称えるべきなのかもしれない。非情に悔しい結果だが「これもバスケット」である。

ホームで爆発とはいかなかったが、可能性を見せた吉田健太郎選手

岐阜スゥープス大きな一年生の一年


今シーズンからバスケットB3リーグに参戦している岐阜スゥープス。去年11月から始まったレギュラーシーズンは12勝24敗で8位で終えた。目標としていた勝率5割には届かなかったものの、当初、関係者からは「5勝がいいところ」「そもそも勝てるのか?」と言われていたことを考えれば、まずまずの成績だったと言えるだろう。

しかし何よりも良かったと言えるのは、多くのブースターを集めることに成功したことだ。レギュラーシーズンの最終節の2日間は、なんと1126人と1075人の観客がスゥープスのバスケットを楽しんだ。シーズン途中、なかなか集客が伸びない時期もあったが、当初の目標としていた4桁越えを達成。大観衆が一斉にマッチデーを掲げる「ゴールドフィンガー」は圧巻だった。

さらにボランティア方々の献身的なサポートもあった。朝早くから会場の設営、準備をし、試合後の撤収作業も大変だったに違いない。試合中、観客席の後ろで必死に応援している姿も良かったし、その数もどんどん増えていった。

思い起こせば去年の3月、アマチュアのクラブチームとして最後の試合となった「全国クラブバスケットボール選手権」で優勝を果たし、B3への切符をほぼ手中にしてからちょうど一年が経過した。大きな変貌を遂げたこの一年を、選手たちはどんな思いでいるのだろうか。総仕上げとなるファイナルステージを前に、選手たちに振り返ってもらった。

#8田中昌寛選手

#8田中昌寛「あの優勝から一年ですか。感慨深いですね。クラブ時代も応援してくれる人は多かった方だと思いますけど、いまはもう計り知れないくらいの人たちが応援してくれるようになったし、もちろん感謝の気持ちを持って戦っています。その分、負けた時が今まで以上に、本当に悔しいと思っていますね。クラブ時代はいい意味で、大会ごとにリセットできましたが、B3は毎週試合があって、どう気持ちをコントロールすればいいのか、正直、自分たちはこんなに負けたことがなかったので、その修正力を学ぶ年として考えています。この一年は充実していたし、厳しかったという感覚もあるし、ただ全然納得できていません。僕らは負けて終わるチームじゃないと思っているので、今後選手が入れ替わっても、そういった精神は次の世代にも繋いでいきたいです。」

#33杉本慎太郎選手

#33杉本慎太郎「“全クラ”で優勝したからといってB3で通用するとは思っていなかったので、シーズンの最初の頃は不安が大きかったですね。負け試合が多くなって、でもこんなに応援してもらえるとは全く思っていませんでした。SNSで見たんですが、『スゥープスは勝っても負けても温かいチームだ』という書き込みがあって、それが僕の心の中には刺さっています。もともと僕たちはずっと仲良くやってきたので、それが一番笑顔になれる部分だと思います。本当は勝利を届けられるのが一番良いなと思っています。ファイナルステージはより多くの勝利をブースターさんに届けたいですね。この一年は悔しいのも楽しいのも全部味わいました。気持ちも強くなったと思います。自分が成長しているなと感じているので、今後もそうありたいと思います。」

#15小椋信吾選手

#15小椋信吾「正直なところ、自分たちの試合にお金を払って見に来ていただけるということに、まだ違和感を感じていますね。1000人をこえたのも、営業も運営もみんなが頑張ってやってくれているおかげです。僕らはただプレーするだけなので、それでみなさんが観て喜んでもらえるならプレーヤー冥利に尽きると思いますし、こういう環境は誰もが経験できるものではないのでとても感謝しています。プロになるという目標を立ててから、正直、あっという間でした。ただ誇りに思っているのは、自分たちがやってきたことは間違いではなかった。初めは全国でナンバーワンのクラブチームを作ろうと集まったチームで、それを達成できたことは大きな財産になっています。その結果、応援してくれる方々が集まって、プロチームになったわけですからね。ただ1000人集まっても試合は負けてしまった。やっぱり上位チームとはまだ差があるなとは感じています。だから観客が集まっていただくことが目標ではなく、観てもらって喜んでもらえることを目標にしています。それで2000人、3000人と集まってもらえればいいですね。うちはずっと同じメンバーでやってきたチームなので“あうん”の呼吸が武器だと思います。それだけでは勝てないですが、そこをもっと見せられたらと思います。」

#10犬飼啓介選手

#10犬飼啓介「クラブチームの時は個人として頑張っていましたが、これだけの人たちに応援してもらっている分、プレーの一つひとつ、行動の一つひとつにおいても自覚を持って過ごさないといけないという点が、この一年で一番変わったことですね。バスケット自体はクラブ時代と変わっていません。プロになって中途半端なことはできない、という気持ちが自分の中にはあって、僕は仕事の日数も減らして、朝から個人トレーニングをするなど、自分自身がやれることをやっています。準備もせずにコートに立つのは絶対にダメだなと。自分のバスケット人生じゃないですか。それを終えた時にどれだけ頑張ったか言える人生でありたいし、中途半端にやったらもったいない。仕事をしながらだからと言い訳せずに、これからもやりたいですね。」

#3園田大祐選手

#3園田大祐「ケガで今節は出れませんでしたけど、1000人以上集まってくれて本当にうれしいです。自分たちがバスケットを通してやってきたことが、ちょっとずつ認知されて、こうして頑張っているチームがあるんだなと、認められつつあるのかなという感じがしています。ただやっぱりこうした試合で勝たないと、というのはありますけど。優勝から一年たって、去年までは自分のためにやっていたバスケットでしたけど、いまは応援してくれている人のためにという気持ちになっていますね。本当にこんなにたくさんの人たちが来てくれるようになるとは想像もできなかったので、応援してくれる人たちのために、次も観たいと思ってもらえるプレーをして頑張りたいと思います。」

#25中野大介選手

#25中野大介「応援してくれている人の気持ちにこたえるためにも一生懸命やっていますが、負けが続いて本当に申し訳ない気持ちでいます。ただ自分たちがどういうバスケットをすれば勝てるのか、どういうときに負けるのかははっきりわかってきたので、その辺は修正してファイナルステージに臨みたいです。この一年は、180度変わりました。すごく幸せを感じていますし感謝の一言です。いままでは自分が楽しむバスケットでしたけど、今は観られている分、意識を高く持って、プロチームとしての自覚を持って練習から取り組まないといけないと思っています。まだまだ目指しているところは遠いですけど、気持ちをさらに高く、強く持って、観に来てくれる人にどんな形でも、少しでも感動を与えられるようにやっていきたいです。」

#17杉本憲男選手

#17杉本憲男「こういう中でバスケットをさせてもらえると、夢にも思っていませんでした。最初に思っていた以上に力を貸してくれる人も多くて、負けても『次頑張ろう!』と前向きな言葉ばかりだし、力を貸してくれるというよりは一緒に戦ってくれているという感覚です。この一年で自分の意識もだいぶ変わりました。今までは自分が、自分がという性格で、試合に出られないと、もやもやすることもあったんですけど、そういうレベルじゃないな、というのをすごく感じていて、自分だけじゃない、チームだけじゃない、岐阜県としてバスケットをさせてもらっていると思ってプレーするようになりました。10年後に試合を観に来た時に、娘に『岐阜のバスケットチームの一番最初に俺はいたんだよ』と胸を張れるチームにしたいので、一番最初のいまが一番大事だと思うんです。まわりの人たちに支えてもらっていることを感謝するのが当たり前のチームでありたいし、ボランティアの人たちは、仕事じゃないし、お金をもらえるわけじゃないし、僕らを応援したいっていう気持ちをエネルギーにしてやってくれているじゃないですか。それを思うと胸が熱くなります。選手だけじゃなくて、ボランティアも運営も関わった人全員が、良いシーズンだったと喜んでもらえるようにファイナルステージも頑張りたいです。」

細田英樹社長「この一年は感慨というより、突っ走ってきたという表現が一番正しいですね。正直、何かを味わっている暇はひと時もなかったです。興行をしながら次の興行の打ち合わせをして、絶えず何かをやりながら次のことをしています。最終節1000人以上入りましたが、まだディフェンスコールやオフェンスコールを一緒にやっている人が少なくて、これをどうしたらもっとたくさんの人が一緒にできるか、これまで1000人を入れたいと思っていたのに、入ったらまた違う欲が出てきました。ファイナルステージのホームコートもすべて冠スポンサーがついてくれました。その縁で初めてバスケットを観るお客様もたくさん来るので、どうしたらリピーターになってもらえるか、経営者として考えないといけないと感じています。これまで試合を運営してきて、サッカーのFC岐阜さんにすごく助けられていると感じています。それはスポーツを応援するという文化が、FC岐阜さんのおかげで先にできていた。これが大きかったですね。ボランティアもFC岐阜でやっていてオフシーズンだからこっちに来た、という人もいらっしゃいます。岐阜のスポーツは悪くないというところをFC岐阜さんと一緒にやっていけるといいなと思っています。スポンサーさんも順調に増えています。それは選手であったり、ブースターであったり、ボランティアのみなさんが、みんなで試合会場をいい雰囲気にしてくれていることが、スポンサー増につながっていると思います。それが一番すごいことです。絶対にバスケットは良いコンテンツになると思います。来年もその部分はすごく楽しみです。」

過去最高の観客の前で見せた意地 岐阜スゥープス83-93豊田合成スコーピオンズ

2019年3月16日バスケットB3レギュラーシーズン第18節1日目

レギュラーシーズン最終節 過去最高の1126人の観客が集まった

昨年11月に始まったレギュラーシーズンもいよいよ大詰め。岐阜スゥープスは、ここまで12勝22敗で8位とB3初年度としては健闘していると言えるが、選手たちは「まだまだできたはず」という気持ちの方が強いだろう。最終節は2位の豊田合成スコーピオンズが相手と、厳しい戦いになるのは間違いないが、過去最高の1126人が集まったホームの大声援を背に一泡吹かせたいところだ。

アレンはリバウンドでは強さを見せたが まだチームに溶け込んでいないようだった

しかし、試合は序盤から豊田合成のペース。スゥープスは相手の外国籍選手を中心とした高さあり、速攻ありの攻撃を止められず、逆に自分たちの攻撃は噛み合わず劣勢を強いられる。外国人枠の規則で、この試合は#6ビンゴを休ませ#4アレンを起用。しかし序盤からファールが多く、長い時間使えなかったことも響いた。

4Qは19得点で「RYOTIME」発動

47-67と20点のリードを奪われて第4Qに入ったスゥープス。このままでは終われないと意地を見せる。キャプテン#33杉本慎太郎の3ポイントシュートなどで追い上げると、残り6分50秒からはお待ちかねの「RYOTIME」。#16伊藤良太が、このQだけで19得点と、執念でシュートをねじ込み追い上げを見せた。「もう情けないプレーはできなかった。1126人という多くの観客に来てもらって、その人たちにもう一回見に来たいと思ってもらおうと、とにかく走った」と伊藤。チームの柱の#8田中昌寛も「スゥープスの理念である最後まであきらめずに挑戦するという部分は見せられたかな」と語る。

過去最高の観客数で試合後のハイタッチも大盛況

最終盤の追い上げで、会場はこれまで以上に大きく盛り上がったが、前半の負債が響き、詰めることができたのは10点差まで。梶本健治ACは「最後、杉本慎から伊藤にいいパスが何本も出たのは、今後に期待を持たせるプレーだった。リバウンドやスクリーンアウトを頑張って速攻につなげられるように、まずはディフェンスから頑張りたい」と、敗戦の中からも希望を見出し、明日への抱負を語った。